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人前で上手に喋れるようになる方法

おはようございます。
日本武道館でIKKOさんのモノマネをブチ込んで、歴史的大敗を喫したキングコング西野です。
#みんなマスクをしていたから笑えなかったんだよね
#そうだよね

さて。
今日は、僕が試してみて意外と良かった「人前で上手に喋れるようになる方法」を共有したいと思います。

誰にでもできる簡単なことです。


武道館公演における西野の仕事(役割)は何だったのか?

本題に入る前に、昨日、おこなわれた『サーカス ~世界で一番楽しい学校~』(@日本武道館)における、キングコング西野の役割か何だったのか?を明確にしておきます。

演出家としての話はまた今度するとして…
プレイヤーとしての昨日の西野の役割は「MC」であり「大トリ」です。

新型コロナウイルスの影響で、オリラジの中田君が出演できない…という報せを受けて、少し残念な気持ちもあったのですが(まぁ、仕方ないよね)、それより何より、ヨダレがとまらない自分がいました。

必然的に(合法的に)、僕が「大トリ」を務めることになるからです。

主催者として、MCとして、ゲストの方をお招きする場合は、必ずゲストの方を立てるように振る舞います。
生々しい話ですが、「また出たくなるイベント」にした方が、ゲストがブッキングしやすくなるからです。

なので、僕がMC(聞き役)をやる時は、力は20%ぐらいに抑えて、ラストシュートは必ずゲストさんに打ってもらうようにしています。

ここから先の話はゴリゴリの本音トークになるので、1年後も記事の公開はしないでいただきたいのですが…

たとえば、登壇者が複数人集まるイベントです、僕が「登壇者」の一人としてお呼ばれして、出番順がトリ以外の時は本当に厄介です。

理由はメチャクチャシンプルで、僕が本気で喋ったら全員に勝ってしまって、そこがイベントのピークになり、あとは右肩下がりになるからです。

時々、講演会のオファーで、「西野さんの1人喋りの後に、西野さん×○○さんの対談」といった内容が送られてきたりするのですが、僕と○○さんに関係がない限り(※呑み友達とかじゃない限り)お断りするようにしています。

イベントがトーンダウンして、○○さんが悪者になってしまうからです。

世界的な経営者であろうが、お喋りに関してはズブの素人で、声の出し方から、首の振り方から、目の流し方などの「空間を掌握する力」は持ち合わせておりません。

『サーカス!』のようなイベントで求められるのは、「実業の結果+トーク力(空間掌握力)」で、この二つが揃っていないと厳しい。

なので、過去にもあったのですが、様々な事情から僕が二番手で出なきゃいけなかった時などは、点をとりすぎないように、お客さんをお腹いっぱいにさせないように話していました。

後の人を勝たせる為です。

ただ、今回は諸々の事情から、僕がトリを務めることになり、僕の後にはもう誰も出ません。
誰かを立てなきゃいけないこともないので、ものすごく久しぶりに、「利き足」を使って、思う存分シュートが打てます。

中田君が出られないことになった瞬間から、虎視眈々と狙っていたのは、11月8日に武道館に集まったお客さん、出演者、スタッフ、そして、オンライン配信をご覧になられる全ての人間のハートを鷲掴みにすることでした。

チームのことを考えて、いつもはパスを出していますが、基本的にはシュートの方が得意です。
んでもって、たぶん、ブッチギリで得意です😁

今回の西野は(下手すりゃ近大のスピーチ以来の)『フォワード』として試合に臨んだわけです。

徹底した準備

シュートを打っていい状況をいただけたなら、あとはノープランで出ていっても大量に点を取れる自信はありましたが、やるからには向こう10年は誰も超えられない仕事をやった方が面白そう。
#近大のスピーチの時と同じ発想です

というわけで、今回は「当日までに話を仕上げていこう」と思いました。

今日、皆様に共有させていただくのは、その「話の仕上げ方」に関してです。

芸人だったら、M―1グランプリ前に、劇場出番でネタをかけて、お客さんの反応を見つつ、ネタをブラッシュアップしていきます。

実は僕も普段の講演会などで、同じようなことをしています。
「講演会を繰り返しながら、お客さんの反応を見て、話す内容をブラッシュアップしていく」…といった。

ただ、今回はそれに加えて、「オンライン勉強会」と称して、ZOOMで7名限定のオンライン講演会を、武道館イベントの前に何度も繰り返しました。

たぶん、15回~20回ぐらいやったと思います。

ZOOMの7人限定(少数)の講演会のメチャクチャいいところは、まず「相槌が無い」というところ。

イベントだとお客さんのリアクションが相槌代わりになって、スピーカーはそれでリズムをとっていくのですが、「少数のZOOM(※しかも全員はじめまして)」だと、皆さんもご経験あると思いますが、相槌を「どうぞどうぞ」してしまうし、そもそもボリュームをオフにしていたりもします。

そして、これは目立つことを怖がる日本人あるあるですが、誰もファーストリタクター(その場の中でも一番最初に笑ったりする人)になりたがらないので、少人数だと、ファーストリタクターが生まれないまま、時間が過ぎていきます。

つまり、話す環境としては、最悪なんです(笑)

ただ、「少人数のZOOM」の良いところは、表情筋肉の微妙な動きまで確認できるところで、「最悪の環境の中で上がった口角」「最悪の環境の中で開いた瞳孔」ほど信用に足るものはなくて、そのポイントを逐一チェックしては、次の「オンライン勉強会」で確認&改善していました。

結局、昨日の武道館がオフラインのお客さんの前では初出し(初披露)になりましたが、武道館よりも更に難しい環境で15~20回ほど試していましたし、お客さんの心がどこで揺れるか?のデータはバッチリとれていたので、昨日は、ただのウイニングランでした。

社会人として生きていると、「スピーチ」しなきゃいけない場面が結構あると思うのですが、あれって意外と大事で、あそこで値踏みされていたりします。

とくに(期待値が幅を利かせている)若手は「スピーチ」が上手いだけで、「なんか、できるヤツなんじゃね?」と、良いポジションをもらえたりするので、「スピーチ」ができるようになるに越したことはない。

リーダーならば、「頼れる人なのか、否か」の判断を「スピーチ」でされたりすることがあるので、やっぱり上手くなっておくに越したことはない。

なので、自分なりの練習方法(準備方法)は持っておいた方がいいと思います。

僕的には『少人数のZOOM』という地獄環境での訓練&データ収集がオススメです。

頑張ってね😁

現場からは以上で~す。

【追伸】
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このnoteは2021年11月9日のオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』への投稿をもとに作成しています。

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