きものを着るひと時は、まるで日本の美意識を巡る旅に似て
新年明けましておめでとうございます
昨年はenso japanにとって大切な種について話をした一年でした。
どの種にしようか。一粒を大切に育てるのか、はたまたたくさんの種を撒いておくのか。
代表である伊藤仁美を中心として、時に熱っぽく、時に笑いながら。そしてどんな意見も拒まずに。
今年はその種をどう撒きましょう。私たちもワクワクしています。
さて、本日は「小寒」です。
一年でもっとも寒い時期に突入する少し前、「寒の入り」にあたります。
明日は七日、七草粥をいただく日でもありますね。
セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ。
私も健康を願っていただく予定です。
私たちenso japanの記事は二十四節気の日に更新を予定しております。
日々、忙しい毎日を過ごしていると、季節を感じることが薄れてしまいます。
そんな日々の中で、このnoteを目にすることによって日本の四季を少しだけ味わっていただけたらと思っております。
年明け第一弾「小寒」の本日は代表である伊藤仁美をご紹介をします。
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2008年 西陣和装学院にて師範を取得し、婚礼・芸妓の技術を習得。祇園を拠点に着付けやスタイリング、和装小物の企画に携わる。
2013年 ヒューマンアカデミー京都校ヘアメイク学科にて着付けの授業を担当。
2015年 活動の拠点を東京へ。
現在は白金にプライベートサロン「enso」主宰。その他銀座三越、阪急うめだ本店など百貨店での着付けレッスンやトークイベントを行っています。
自身のきものライフを通して、着物を身近なものとして提案し、発信。雑誌やテレビのスタイリングなども手がけ、着物に関わるイベントや国内外のアート作品にも参加し、活動の場を広げている。
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彼女は1年を通して着物で生活しています。
2年前は妊娠・出産という、女性のひと仕事をきものと共に経験しました。
そんな彼女の発信する「きものとは」「日本の美しさとは」という想い。
調和、呼吸、知足……
きっと皆様の日々の生活を豊かにするお手伝いができるはずです。
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大胆な色遣いと絶妙な構図で知られる琳派。
陰翳礼讃で知られる日本家屋の余白、間。光と陰。
永い年月と多くの人によって生まれる京友禅、日本刺繍…
古くより世界から評価される日本の美意識だ。
一見しただけでは気づかない、気の遠くなるような過程を経たこだわりに圧倒される……。
伊藤仁美。建仁寺塔頭両足院にて生を授かる。
彼女は生まれたその日から、こうしたゆるぎない美しい世界で育つ。
きものを着るようになったのは、至極当然のことだったのかもしれない。
一方で、どんどん進化する世の中で生きている。
便利な社会で、効率化が進む毎日で、伊藤仁美はきものを着る。
長襦袢、伊達締め、腰紐…一式を揃え、そばに置く。
一枚一枚絹の音と感触を確かめながら身に纏う。
毎日の慌しい世界から、息を吸って吐きながら、一歩ずつ、自分の内側へ。
同時に呼吸は調い始め、気持ちが穏やかになる瞬間、
先人たちのメッセージを肌が受け止める。
衣擦れの音だけがこだまする。
呼吸とともに。
enso japan project(text by eri sasamoto)
サポートは動画製作費等で遣わせていただきます。持続可能なプロジェクト支援としてサポートいただけたら幸いです。