掛川の栗農家さんの栽培について
今回は、栗農家さんに訪問してまいりました。
<訪問目的>
1)栗の剪定について
2)栗の収穫について
剪定の話の前に、掛川市の栗園について取り上げます。
掛川市の栗園は「急勾配が多い」
栗の産地で有名な茨城県笠間市の栗園の特徴は、平坦地が多い。
しかし、掛川市の栗農家さんの大半は、
急勾配の畑を使っての栽培をしているため、機械導入時の課題になる。
例えば、お米などでは一般的となってきたドローンでの農薬散布。
栗の栽培においても機械化できると作業効率が非常に上がる。
機械の購入や買い替えの費用も大きな壁となっている。
だからこそ、収入面含め経営が成り立てば、
新規就農の可能性も高まるはず。
加えて、
掛川エリアでは、茶の生産も有名なので、兼業での栗参入の可能性もある。
また、掛川含め栗栽培は山間部での栽培が多いため、鳥獣対策も必須。
猪・鹿により新芽を約3割食べてしまうとのことでした。
栽培だけではなく、新規就農への課題もあるのだなと実感しました。
話は少し脱線してしまいましたが、
剪定について色々と話しを聞くことができました。
剪定は、2~4本の主枝を中心に剪定していく。
しかし、新規就農者はどこを切ればいいのか分からないのが最大の課題。
⇒栗剪定について県内で教える人が少ない
■剪定方法のポイント
1:光を入れること
栗は光をうけるところにしか実をつけないので剪定技術が収量に直結。
例)木漏れ日が入る程度
2:主枝の選定
主枝には実はつかず、亜主枝から出ている枝に実がつく。
また、栗は雌花が非常に少ない。
雌花:先端の枝の花の根元2.3つ 雄花:それ以外の花
3:基準
1㎡範囲:結果枝6-7本(実をつける枝)になるように剪定
4:土壌
水捌けがよくて水持ちが良い畑
5:作業時間
剪定)1本あたり所要時間20-30分
■剪定支援ソリューション
剪定期間:1月―3月
新規就農者・アルバイトの作業支援用アプリケーション開発
*初期管理用アプリケーション
ポイント:
1ルールの単純化
2森林計画用3Dライダー撮影による園地管理
■収穫・落ち葉支援ソリューション
1:収穫
・自然落下が理想ではあるが叩いて完熟栗の収穫ロボット
・生産者の収穫の際の上下運動の負担軽減と効率化
2:落ち葉
・ルンバのイメージにて回収できるアタッチメントにて落葉果樹モデル
3:選定
将来的に、品種を分けて回収
サイズのみ *美味しいではなく大きいが現在の基準
選別計5回(生産者3回・出荷場1回・機械選別1回)
⇒回数の軽減が行えないか
本日は以上で終わります。
次回は、剪定シュミレーションに必要な園地の写真撮影を予定。
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