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天部の神さまが願うのは。

ここ数日少し暖かい日が続きます。
そしてうぐいすの声が聞こえるようになりましたよ!
どんどん早足で春がやってきますね。

しかし今年のうぐいす、あんまり練習なしで上手に
鳴いてる気がしますが、練習してる時は寒すぎて
聞き落としてたのかも。

写真は毘沙門さま信仰十種の福です。

3月2日は寅の日でした。
いちおう寅の月のうちかなとこの日も毘沙門さまの
ご供養を行いました。

先日の不動明王のご縁日に行った時も、五大明王さまが
大変力強いお姿だったと書きましたけども。

五大明王さまと同様に、毘沙門さまもとても力強いお姿で
いつになく重厚な存在感が感じられました。

ご承知の通り現在ロシアとウクライナで紛争が起きており
世界中で不穏な空気になっています。

また一部の国の拡張主義的な行動も周囲の国との関係を
非常にナーヴァスなものにしています。

こういう時は世界中の人がその情報を受け取って危機意識を
強めますので、神仏の世界の表象も影響を受けるのではないか
という気がします。

お不動さまもそうですが、毘沙門さま、四天王さまなどの
割と明確に国家鎮護的なお働きをする方々は、人々のそのような
思いを反映する傾向が強いのかも知れません。

四天王さま、毘沙門さま、弁天さま、聖天さまや大黒さまなど
天部の神さま方は仏法を守護するのがお仕事。
国を守り一切衆生を守り、福徳を与えて満足と安心と喜びをもたらすのは
そのお仕事の一環です。

その方たちが守るのは仏法です。
仏さまや天部の神さま方のお働きが専守防衛なのは
不殺生戒を守りつつその働きをするためです。

仏さま、明王さま、天部の神さま方は皆
智慧と慈悲によって一切衆生を利益するための働きを
してくださいますが、それを受け取ることができるのは
私たちの側が仏さまと仏法とサンガを信じて尊重し、
それに従って生きるという道を選んでいるから。

その前提が全くない場合、どのように広大無辺な利益であっても
十分受け取ることは難しいでしょう。

それは仏さまの側ではなく、私たち衆生の側の受け取る器の
問題ということ。

仏を信じ仏法に則って行動するという前提があるうえで
恵みの雨をばっさり避ける罪悪感という傘、
自己否定や自己卑下という傘を閉じて受け取る必要もありますよ。

天部の神さまは如来や菩薩と比べると
まだ私たち衆生の境界に近くて
私たちが現世利益的なものを望む気持ちを理解してくださって
鋭い効験を示してくださることも多いのですが、
その分私たちがそのために何を差し出すかを見ておられます。

仏法を守って正しく自分を律しようとしているか。
その方が示した条件を満たしているか。
衆生を利益しようとしているか。
そして何より、無上菩提を望む気持ちがあるかどうか。

天部の神さまは人間の論理と仏さまのルールの間の領域で
私たちとの関わりを持ちます。

しかしいつも忘れてはいけないのは、
天部の神さまは仏法を守護するのが最優先。

天となるか魔となるか、私たちがどういう選択をするかに
かかっていると思っておいた方がいいようです。

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