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ということで、貪りについて。

香草類って好きな人と嫌いな人とに分かれるけど、

春はなんだかちょい苦めの香り高い草を食べたくなります。

毒出しにいい、とか言いますね。

冬の寒さでこわばってた身体が緩んで、五感も働き始める感じ。

いろんな感覚の楽しみが増えてきて嬉しいですね。


貪瞋痴は三毒とも言われ、最も大きな三つの煩悩です。


貪欲は、好むものをもっともっと欲しい!と際限なく求める心。

瞋恚は、嫌なものを憎んだり排除したりする心。

愚痴は、物事の道理を理解せず無関心であること。

それぞれ貪欲は餓鬼道、瞋恚は修羅道、愚痴は畜生道に対応しています。

瞋恚は地獄、という説もあるらしいんですが、

多分地獄はこれ全部あり、ぐらいの感じではないかなという気がしますね。


餓鬼には3種類ある、という話を以前お師匠さまのお一人に

聞いたことがあります。

一つは、よく昔の絵に書かれているような、食べようとしても食べられなくて

ずっと欠乏感の中にいる者。

二つめは、そこそこ恵まれていて飲食もできるが、求める気持ちが強すぎて

もっともっとと渇いたように求め続ける餓鬼。

三つめは、神のように美しく、非常に豊かでなんでも持っているにも関わらず、

全く持っているものに満足することがない餓鬼。


調べてみると、36種類あると述べるお経もあるようです。

貪る対象は、食べ物や飲むもの、財物や性的な欲望、権力など

いろいろあります。私利私欲のため他の生き物の命を奪ったりするのも

これに当たります。


最近すごく感じるのは、人間にとって最大の貪欲の対象というのは

「知りたい」という気持ちなのかもしれない、ということ。

こうなったことには何かの原因があるはずとか

どこかに正解が、隠された叡知が、もっとすごい真実が

と求め続けるのは煩悩であり、

今に集中しない最大の障礙となっている場合がある。

スピリチュアルな真実を求める気持ちもここに入るでしょう。


これは向上心と混同しやすいですが、違います。

向上心で知識などを求める場合は、満足が増えて喜びが増えます。

そしてその知識をわかち与えてくれた人、その智慧を見つけ出した人、

真実を守り続けてきた人に対するリスペクトと感謝があります。

何より、自分が得たことを分かち合える仲間や、伝える相手が欲しくなります。


そうでなく貪欲で求めている場合は、満足がありません。

リスペクトも感謝もないか少なく、喜びよりも怒りがある場合すらあります。

誰かにそれを分かち合おうとは思わないか、与えても自分のために何かを

教えずにとっておきます。

お判りになると思いますけど、これ3番目の餓鬼ですね。

2番目の要素もあるかな。


世の中が進歩して衣食住の心配がなくなると、人は求めるものが変わってきます。

経典には書いてなくても、これも貪り。

人間社会や共同体に対する貢献の視点がないことが、

こういう態度を取りやすい原因の一つになっています。

自分という個体を超えたものに対しての視点を持つことが、

自分が誤った立場や考え方に陥るのを防いでくれます。


自分を満たし、周りを満たし、さっさと早いとこ

世界を満たす境涯に行きましょう。


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毎月24日はお地蔵さまのご縁日。

この日に小さな法要を営み、

生きとし生けるあらゆるものへの祝福

この世界にあるあらゆる諸霊へのご供養

全ての大地から生まれるあらゆるものへの感謝

をお祈りいたします。

お地蔵さまへのお願い受け付けてます。

締め切りは4月20日です。

宗派宗教にかかわらずお申し込みいただけます。


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