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浄土に行くにはどうしたらいいの?

今日は寅の日。毘沙門さまのご供養をしてました。
これについてはまた書こうかな。

十三仏さまのブログを書くときに
ちょっとわからないことがあったので浄土宗の友人に
色々聞いてて、今日はこれを書いてみます。

亡くなられた方が行くところがどこか、というと
浄土宗や浄土真宗は阿弥陀さまの浄土一択なのですよね。

以前、亡くなられた方は西の方にある浄土にいく、
となんとなく日本人は思ってるということを書いたことがありますが。

西方浄土というのが阿弥陀さまの浄土です。
西方極楽世界と言われることもあります。
日本の最大宗派は現在も浄土真宗なのですが、
平安末期以降浄土信仰は日本人の心を
鷲掴みしたのです。

それは阿弥陀さまを思って「南無阿弥陀仏」と唱えれば
必ず阿弥陀さまのご本願によって極楽浄土に行けるという
シンプルな方法論と理想的な行く先を示したのが浄土信仰だから。

阿弥陀さまは四十八の誓願を立てられたのですが、
その18番目のご誓願がこれ。

阿弥陀さまはすでに如来となられた方。
この方が「この48の誓願が叶わないならば如来にはならない」
といって願われたものなので
如来になっておられるからにはこの願いはすでに成就しているはず。
それが称名念仏で極楽往生することの根拠。

で、話してる中でその人に
「真言宗の人は亡くなったらどこ行くのよ?」と聞かれたのですよ。

確かに、真言宗はそこまで明確にここに行きます!とは
提示してないですね。

真言宗では基本的には「阿字に入る」=大日如来に帰る
という考え方。

これまた先日も述べた通り、全てのものは大日如来の化身なので
肉体を失って戻るところは大日如来です。
「大日如来のわけみたま?」といわれたのですけど
それであながち間違ってないかな。

今風にいうとワンネスに帰るという感じ。

でもそれでは分かりにくいので
お葬儀の時などは故人が望む浄土、所縁の浄土に行かれます
という説明をすることが多いです。

実は浄土は阿弥陀さまの西方浄土だけではなく、
お薬師さまの「東方浄瑠璃世界」とか
阿閦仏の「東方妙喜世界」、お釈迦さまの「霊山浄土」、
観音菩薩の「補陀落浄土」などいろいろあります。

基本的に如来になられた方はご自身の浄土を作ることが
できるので、その色々ある浄土のうち望むところ、縁のある
ところに行けますよ、ということです。

また真言宗僧侶の間では「兜率の内院に行く」のが
理想的な行き先と言われます。

ここは弥勒菩薩のおられるところ。
弥勒菩薩が如来となってこの世界に下生するまでの間
兜率天で修行されているのですが、
兜率天の弥勒菩薩の道場では弥勒下生のときに共に降りて
衆生済度の仕事をするために
たくさんの人たちが弥勒菩薩と一緒に修行しておられます。

そしてお大師さまもそのお一人。

真言宗僧侶の大師匠であるお大師さまと一緒に
弥勒菩薩の元で修行できるならそこに行きたい!と
私も思いますね。

それぞれの浄土へ行くための方法は、仏さまを信じてその道を行い
その仏さまのもとに行きたいと願って日々つとめること。
それぞれの人がそれぞれの場所で本分を尽くすこと。

学生は学生の本分を。
会社員は会社員の、医師は医師の、農家の人は農家の、
経営者は経営者の、公務員は公務員の、主婦は主婦の、
男性は男性の、女性は女性の。
僧侶は僧侶の、在家は在家の本分を。

あらゆる人が自分の本分を十分に尽くすこと、
それがそれぞれの人にとっての修行です。

それをこの人生で行うことによって、この生が終わった時
自分の信じるところ、望むところに行けると思うと
次の世界への展望が開けるかも知れません。

しかし、確かに浄土教系の宗派に比べるとその方法論が
あんまり明確ではないですね(笑)

阿弥陀さまのもとにまっすぐ行くのもいいですが
色々選べるのもいいなと思いますよ。

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