田尻 健

田尻 健(たじり たけし) テノール歌手。古楽を主なレパートリーとして活動しています。…

田尻 健

田尻 健(たじり たけし) テノール歌手。古楽を主なレパートリーとして活動しています。古楽演奏会のご案内、演奏会をより楽しむためのコラムを書いてます。

最近の記事

「エールとノエル」の聴きどころ!その③

「エールとノエル」の聴きどころ!今回は後半プログラム、フランスのクリスマスについてご紹介します。今回は元ネタ大暴露回です(笑) 前回、前々回のコラムはこちら エールとノエルの聴きどころ!その① エールとノエルの聴きどころ!その② 日本ではクリスマスというと、サンタさんがやってくるクリスマス・イブがメインイベントになりがちですが、25日こそがイエス・キリストが生まれた日であり、ヨーロッパでは25日は祝日です。フランスで何度かクリスマスを過ごしましたが、街はとても静かで、穏や

    • 「エールとノエル」の聴きどころ!その②

      世間はサッカーワールドカップで盛り上がっていますね! さてさて、前回のコラムに引き続き、エールとノエルのご紹介コラムです。 前回のコラムはこちら https://note.com/ensemble_germes/n/n72f72d54e64c 前半プログラムはフランス宮廷歌曲をお送りするのですが、固有名詞の人物が登場します。女性はイリス、シルヴィ、クリメーヌ、男性はティルシス。名前の由来は古代ギリシャ・ローマの田園詩です。 何でフランスなのに古代ギリシャ・ローマ?と思う

      • 「エールとノエル」の聴きどころ!その①

        こんにちは、田尻です。 「エールとノエル」まで2週間となりました。これからコンサートに向けて、聴きどころや元ネタ、音源などをご紹介できたら、と思います。 エールとノエル タイトルの「エール」はフランス語で、歌、歌曲、「ノエル」はクリスマス、という意味です。 このコンサートの前半は17-18世紀のエール・ド・クール、後半は同時代のクリスマス・キャロル、というプログラム構成になっております。 エール・ド・クール エール・ド・クール(宮廷歌曲)って、何??どんな音楽??と

        • 古楽アンサンブル レゼポペ広島公演をより楽しむために⑤

          さて紹介コラムも最終回。最後は作曲家をご紹介です。 プログラム順に作曲家を紹介していきますね。 セバスチャン・ル・カミュ(1610-1677) ル・カミュは、ルイ13世に支え、王妃マリー・テレーズの音楽総督を務めた。またテオルボ奏者、ヴァイオリン奏者でもあった彼は「王の24人のヴィオロン」という王室オーケストラにも所属しており、当時の宮廷で重要な位置にいる音楽家だった。彼の歌曲集はバラール社から1656年から1717年にかけて出版されている。 ジョゼフ・シャバンソー・

        「エールとノエル」の聴きどころ!その③

          古楽アンサンブル レゼポペ広島公演をより楽しむために④

          レゼポペ広島公演まで後2日となりました! 今回の演奏プログラムを、どどーんと公開致します! 休憩無しで1時間強のプログラムです。 Sébastien Le Camus (1610-1677) セバスチャン・ル・カミュ Laissez durer la nuit 夜のままにまかせなさい Joseph Chabanceau de La Barre (1633-1678) ジョゼフ・シャバンソー・ド・ラ・バール Un feu naissant 芽生え始めた炎 Marin

          古楽アンサンブル レゼポペ広島公演をより楽しむために④

          古楽アンサンブル レゼポペ広島公演を楽しむために③

          レゼポペ宣伝コラムその③ 今回の出演者紹介はヴィオラ・ダ・ガンバのエマニュエル・ジラール! エマニュエルさんは現在、仙台在住で日本語ペラペラ!フランスの大学で日本語を専攻されていて読み書きも出来るそうです。 こちらがプロフィールです。 エマニュエル・ジラール パリ・ソルボンヌ大学で美術史、ラングゾー=フランス国立東洋言語大学で日本語を学び、パリ国立高等音楽院をチェロ、室内楽共にプルミエプリで卒業。卒業後、同音楽院の古楽器科において、バロックチェロと通奏低音を学ぶ。横浜

          古楽アンサンブル レゼポペ広島公演を楽しむために③

          古楽アンサンブル レゼポペ広島公演を楽しむために②

          前回に引き続き、出演者のご紹介を致します。 クレール・ルフィリアートルの紹介コラムはこちら https://note.com/ensemble_germes/n/nc63936d4edfd 今回はレゼポペ音楽監督のステファン・フュジェ! プロフィールはこちらです。 ステファン・フュジェ (レゼポペ音楽監督・チェンバロ) チェンバロをクリストフ・ルセ、ピエール・アンタイ、トン・コープマン、指揮をニコラ・ブロショのもとで学ぶ。パリ国立高等音楽院をチェンバロと通奏低音、と

          古楽アンサンブル レゼポペ広島公演を楽しむために②

          古楽アンサンブル レゼポペ広島公演を楽しむために①

          レゼポペ広島公演まで後2週間を切りました! たくさんのお客様に来ていだいて、楽しんでもらえるよう、出演者紹介やプログラムの聞きどころ等を紹介していけたら、と思っております。 第一回はソプラノのクレール・ルフィリアートルをご紹介致します。 クレール・ルフィリアートル 歌やバロック時代の解釈への情熱から、歌をアラン・ビュエ、ヴァレリー・ギヨリ、バロック朗唱法とジェスチャーをウジェーヌ・グリーン、バンジャマン・ラザールのもとで学ぶ。身体と声との関わりの重要性を意識し、パリの国

          古楽アンサンブル レゼポペ広島公演を楽しむために①