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sumisumi1102
詩) オール
オール
ひた、ひた、と
ボートを漕ぐ
ああ、ひとりであることの
同時にひとりではないことの
何という心地よさ
ひた、ひた、と
オールがゆったりとうたう
水面を嬉々として跳ね回る陽光が
私を深呼吸させる
あの森の奥へと導く
ひた、ひた、と
船べりを拍(たた)く小さな波
背中を暖める陽射しが
私の漕ぐ速さを緩める
ようそろ―――、ようそろ・・・
ひた、ひた、と
まるで永久(とこしえ)のごとく漕いでゆく
ああ、ひとりであることの
そしてひとりではないことの
何という遥けさ
ひた、ひた、と
ボートを漕ぐ
ああ、彼方の雲が白くすきとおる
(2005.2.18)
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