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詩) 連と語る

   連と語る

じっと動かぬ木の
蛍光灯に照らされた葉裏の白さ
その輝きの
発生
束の間の生
そして消失
連続

連と連との間の空白において眠る者―――
あなたを捉えること
霧が降るように降る
大気
その深い洞窟の底に潜む者

黒い天空に瞬く星に何を見ることができるか
夜は既に閉じられ
明けることを
その方法を知らない

連とは何か
あなたの生を時間と結ぶもの

一段
一段
それを区切るもの

階段として
あなたの生を
生の感触を呼び覚ますもの

おお、連よ
私の前に輝くこの葉裏の白さを
私の中に降らせよ

あの夜空に瞬く星々を目覚めさせ
夜そのものを動かし
これまでに失われてきた全てのわななきを
私に注ぎ込め

     (2005.10.29)

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