自炊のすすめ

まずはどうでもいい前置きをします。

実は、私は、最近、廃屋に住んでいる。住んでいるというか、もうすぐ取り壊す予定の家で、ガスと冷蔵庫用の電気は止めてあるので、カセットコンロで自炊をしている。この家には、水道のみ通じている。実家の隣にある昭和40年代の建物で今はだれも住んでいない。

コロナ対策として自分の親(高齢者)と顔を合わせないためにその廃屋で料理をする生活が始まってもう1年近くになる。

いろいろ不便なんだけれど、食材の保存のきかない状態での自炊は、おいしい物しか作りようがない。その日食べたいものをスーパーで購入し、着るか焼くか煮るか?

地面に生えているハーブと塩、ニンニクくらいで香りをつけて、焼くだけで結構ごちそうになる。

ビールを飲みながら、料理をし、つまみ食いしておつまみの代わり。大きな肉とか焼けたらば、ワインを飲む。

白米が欲しいところだが、カセットコンロは、1口しかない。ご飯を炊く時間ももったいない。結果、じゃが芋を食べることになる。GI値が米や小麦よりも低いから、糖質が一気に体に溶けることもない。

うまい、ヘルシー、料理という行為が楽しいと3拍子揃った趣味の世界が広がった。

食費を考えると、カップラーメンがコスパ最強クラスだ。自炊をすると結構高くつく。カセットコンロ用のガス代含め、ビール、ワイン代を含めると、1食1200円~2000円かかる計算になる。

スーパーで買うものとして、500mlの缶ビールX2(550円)、3Lのワイン紙パック1700円(1週間くらい持つ)、予備の便のワイン1本(500円)以上が冗漫費だ。鶏むね肉450gは300円くらい。USかオージーの牛肉が300グラムで1000円弱、豚ロースが300グラムで300円くらい。ジャガイモは、1個100円弱。ニンニクは、中国産だと3玉で200円しない。あとおひとり様用の小松菜や春菊も90円くらい。塩、オリーブオイル、コショウは適度に保管している。

調理にかかる時間は、30分~45分くらいだ。

野菜やイモを洗う作業をしながらメインの肉に塩とハーブをまぶす。合間にビールを2本飲む。

鶏むね肉は、乱暴に焼くとパサつく。しかし、火力が強くとろ火機能が不自由なカセットコンロでも、工夫を重ねた結果しっとり焼くことができるようになった。極弱火で頻繁にひっくり返すと簡単にしっとりとした焼き加減になる。最悪中心部がレアであっても自己責任。自分は、カンピロバクターは、そんなに怖くないので、レアのままでも食べることがある。

あと、同時に調理するじゃが芋を防具にして直接フライパンの面が鶏肉に当たらないようにしてゆっくり過熱していくと、鳥の出汁がイモに吸収されるし、急激な加熱でのパサつきも抑えられる。

味がワンバターンになりがちだが、今のところしっとりした焼き加減の鶏むね肉は、毎日食べても飽きない。

ただ、ダイエット目的ではないので、腹いっぱい毎日食べていたら2月で3キロほどの体重の増加が認められた。毎晩450グラムの鶏むね肉か300~400グラムの牛、豚、羊のどれかの肉を食べて、ジャガイモを付け合わせにしていたので、体重増加は、筋肉かもしれないが筋トレはしていない。

たまに味を変更。

今の6月でアユの季節だ。近所のスーパーでは、琵琶湖水系の稚鮎が売られている。しかし、調理方法が浸透していないのか?結構売れ残っていることがある。150円くらいで、一人用のつまみとして十分な7匹程度の稚鮎を食える。塩をして、小麦粉を振りかけてオリーブオイルでさっくり上げると、ビールのおともに最高です。

余った油にローズマリーとにんにくを入れて、アユのキュウリ臭さを除去してから、薄く切ったジャガイモをあげれば、一応フライドポテトも完成。簡単です。

余った油は、少し臭いけれど、豚を焼くときに敷けば、そこまで臭くない形で再利用可能。豚骨魚粉ラーメンの気持ちに近い。

最近料理の写真ばかり取っているので、手間のかからない簡単な料理の紹介にもチャレンジしてみようと思って、以上を書いてみました。プロではないので、高い金をとるような技術は語れません。

ただ、酒を飲まないで、鶏むね肉と緑の野菜、ジャガイモだけをまあまあ上手に料理していくと、おそらく晩飯代はワンコインで収まる計算になります。節約にもなるし、米や小麦の晩飯で起きがちなドカ食いからの2型糖尿病対策にもなりうるのが米を炊かない自炊と思います。

正直、お客さんから金をとる料理は、難しいですが、空腹を満たし、自分の好きな味にするだけの料理は、数か月で簡単にできるようになります。

もし料理しない人がおられたら、もしかして人生を少しだけ損しているかもしれません。

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