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2022ベスト10 -これはブログではない-

昨年の「とわ子」のように圧倒的に夢中になったものはなかったかな、と思いますが、好きなアーティストの佳作が途切れなく届けられた充実した年だったと感じています。コロナ禍で自宅生活を余儀なくされたアーティスト達がその間に悩み、考え、でもやっぱり正面から音楽に向き合って創り上げた作品(と感じるもの)が多かったことも心に響く大きな理由かもしれません。

ただ、個人的には以前にも増して映画館にばかり行っていたのでじっくり音楽を聴いていた記憶があまりない。なので抜けも多いかもしれません。そして今年も音楽の解説はありません(笑)


・Melodia baldia / Sebastian Macchi

トリオでの来日時に個人的に触れ合う機会もいただいたので、完全に贔屓筋ではありますが、安定のセバ節。心に滲みました。

・Jogo / Juan Fermin Ferraris

こちらもコロナ直前の来日時の幸せな記憶がまだまだ熱いクリバスのリーダー、フェルミンのトリオ編成でのソロ。最初のソロの時に感動しまくって毎日Tweetしてたら「来年日本に行くよ」とDMくれたフェルミン。苦労しながらも素敵なアルバムを作ってくれた。Yuntaのこれからもめちゃ期待です。

・Va siento tiempo / Carlos Aguirre Quinteto

我々仲間の中でアギーレさんのアルバムを挙げない人はいません(笑)。また1枚一生聴き続けるアルバムが増えたということ。

・Hojas y rutas nuevas / Sinesis Duo

キケさんもアイドルの1人。息子さんとのDuoですが音像的にめちゃ好みで最初に聴いた時震えた。

・Ephemeral piece / 上柿絵梨子

2作目のソロ「Unclouded」は2020年のマイ・ベスト。あの1年は上柿さんのピアノ無しでは語れない。本作は敢えて曲の完成度を高めるより構成するピースをより愛でるような感触の作品集。5月下旬のリリースから再びの上柿祭りだったのは懐かしい思い出。

・7+ / 冨田ラボ

前作、M-P-C “Mentality, Physicality, Computer”」は2018年のマイ・ベスト(12/5発売だったので2019年扱い)。コロナの間、J-Waveでいくつか催しがあり、そこで披露されが曲が核を成している。あの時の思いと改めて聴いた時の感覚が入り混じって言葉に表せない感情が心に溢れた。上半期の最大の幸せな経験。

・Martelo / rafael martini

ハファエルさんは初期から追いかけてます。この音像は特に好みだなと思い、一聴して気に入った。ロウレイロとの渋谷でのライブは勿論チケットは押さえていたのだけど残業で行けなかった。残念だったけどそれもそれで自分の歴史と割り切った。

・cativo / Clayton Prospetri

カバーアートの絵の作者が好きで、大洋レコードの伊藤さんのお奨めもあったので聴いてみたら大ヒット。ミナス感満載の素晴らしいアルバムだった。収録時間の短さも自分好み。

・Soluna / 加藤真亜沙

加藤さんのピアノ(と歌)が好きでずっと追いかけています。NY在住だけど(コロナで頻度は落ちたものの)定期的に日本に帰ってきてライブで演奏しています。アルバムは少しずつ披露されていた新曲がまとまったものだけど(当たり前か)、コットンクラブで行われたレコ発が素晴らしかった。基本トリオでのライブが多いけど、彼女の才能はやっぱり菅の入ったアンサンブルで発揮されると思う。

・Tardes Lejanas / 青木菜穂子

ベテランの青木さん久しぶりのソロ。年末にやっとレコ発ライブがあり、トリオ・セレステを中心としたアンサンブルで演奏されました。楽曲の素晴らしさが更に際立ったこともあって、やっぱりこの音楽はライブでこそ、と実感しました。

・ケセランパサラン / naomi&goro

伊藤ゴローさん、出会って以来常に最高の音楽を届け続けてくれている。今年は原田知世さんの40周年コンサートでGOROアンサンブルの演奏を聴きましたが、もはや鉄壁でした。アンコールの時皆んな泣いてたけど、アンサンブルの皆さん頑張ってた。

・夜の庭 / 畠山美由紀&藤本一馬

コロナ禍でも何とかライブを、という企画に参加させていただいていた2人のDuo。その時の演奏が素晴らしくて音源化して欲しいなと思っていたらアルバム制作まで進んでくれました。特に藤本さんのギターの表情の多彩さが本当に素晴らしい。

・うた、ピアノ、ベース、ドラムス。/ 矢舟テツロー

昨年のベスト10で12月発売ものとしてリマークスしておいた1枚。このアルバムを選んだ理由はいくつかある。6月に延期となっていたイベント「これからの人生」@旧グッゲンハイム邸で小西康陽さんが矢舟テツロートリオをバックにした「陽の当たる大通り」のライブ音源をカラオケにして歌いました(これは先のピルボードライブで披露されたもの)。衝撃的なアレンジに気を取られてたら、小西さん今自分は10年に一度の躁の期間にある、と語る。その後また披露されたのは11月の町田でのトリオをバックにしたライブ。この曲のみならずトリオと弾き語りで披露された数々の小西曲、そしてあのハプニング。1985年から小西さんに憧れ追いかけてきた自分が初めて見る光景。思い出すだけで泣ける。そんな諸々が矢舟さんのこのアルバムからスタートしていた。感謝を込めて。

・夢みる耳は夜ごと月を包む / 権頭真由

菅間一徳さんとのDuoで知った権頭さん。関連作も聴いていたので音楽性のユニークさは知っていたつもりだけど、ソロではこうなるんだ、と感動した一作。

・SIM SIM SIM / Bala Desejo

Yama-Bra東京支部ですので、勿論のブラジルもの。これは、昔ボサノバしか知らなかった自分がブラジル音楽の多様性に引き込まれていった時の高揚感を思い出させる。ブラジル万歳。

・カンタービレ / 塚越慎子

突然ジャンル違いの様な感じですが、塚越さんは挾間美帆さんと同窓とのことで前作で挾間さん作編曲の曲をレコーディングしたことで知りました。その時ライブも観てます。それから数年、こちらはデビュー15周年記念ということで選曲も思いがこもっているいることは自分でも分かる。レコ発のライブに年末参加しましたが、比較的マイナーなマリンバの世界に自分を捧げ、心から表現しようとしているアーティストの思い強さを目の当たりにしました。今年参加したライブの中で一番心打たれたものかもしれません。

・Andre Mehmari関連4作

メマーリの諸作、(多分)今年はフィジカルなかったと思います。年末に本人のSNSで知るとは痛恨の極みですが、聞き込みが足りずコメントは控えます(一聴してすべて好みですが)。

・passaros / gustavo infante

一番好きなのはアルゼンチンの音楽というのは変わらず。こんなエレクトロニクスの入った作風も好みです。


【新人賞】soraya

今年であったアーティストで圧倒的に心奪われたのがsoraya。2人とも心から音楽を楽しんでいる。2023年は絶対にアルバムを製作して欲しいです。
https://youtube.com/watch?v=VOQl4tKwMdc

ということで全然10枚超えてますがお許し下さい。来年はがんばります(笑)


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