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大切なワインの熟成のサポートを!お客様が安心する環境を目指して

For All Wine Lovers。エノテカで働くスタッフは「一人でも多くの方にワインの楽しみを広げたい」という想いのもと日々挑戦を続けています。そんなスタッフの仕事に対する想いを伝えます。

エイジング・ワインセラー 倉庫責任者:相馬克則

生まれ年や結婚した年、入社した年など自分にとって特別なヴィンテージのワインをいつか飲むために、じっくりと寝かせてその時を待つ……。数年後や数十年後どんな味わいに変貌するのか分からないドキドキが、なんだかロマンティックですよね。
 
しかし、ワインの熟成には温度や湿度などワインに適した環境が必要。ワインセラーは高価なので、一般家庭で最適な環境を用意することはなかなか難しいかもしれません。
 
そこでエノテカでは、安心してワインを熟成できる環境を提供するため、栃木県那須塩原市に専用のワイン熟成庫を持っています。
 
今回はエイジング・ワインセラーの倉庫責任者を務める相馬に、仕事への想いや熟成ワインへの想いを訊きました。

ワインに最適な環境づくり

―まずはエイジング・ワインセラーについて教えてください。
 
2007年10月に開館したワイン専用の倉庫で、お客様のワインをお預かりして保管するレンタルセラーのサービスを行っています。
 
エノテカで買ったワインをそのままセラーに入れるオンリーセラーと、お客様ご自身がお持ちになっているワインをセラーに入れるミックスセラーがあります。

―相馬さんは倉庫責任者ということですが、主な業務を教えてください。
 
現場の監督と倉庫内の温度、湿度の管理を行っています。
 
真冬と真夏では外気の温度が違うので、日々チェックして「この部屋は上げよう、ここは下げよう」と管理しています。
 
ありがたいことに、レンタルセラーの利用数がどんどん伸びているので、保管効率を上げて1本でも多くのワインを保管できるよう、セラーのレイアウトも考え、構成を決めています。

―お客様の大切なワインを預かる上で気を付けていることは何ですか?
 
世界に1本しかない稀少なものやお客様にとって特別な思い入れがある1本など、レンタルセラーに預けるワインにはどれも想いがあると思うんです。
 
だからこそ、温度と湿度の管理を徹底していたり、もしもの時に備えて発電機の試運転や滑り止めの設置など、ワインに最適でお客様がもっと安心できる環境づくりに気を配っています。
 
大変なことではありますが、些細なことでもできる限りのことをしています。
 
お客様の大切なワインをお預かりしているので、その品質を担保するというのが私たちの使命だと思うんです。
 
現在8名の社員がこの倉庫で働いているんですが、スタッフ全員総力戦で働くことにも気を配っています。
 
これだけ多くのお客様のワインを大切に預かるには家族的な疎通や意識が大切だと思っていて、倉庫全体で同じ方向を見て働けるよう風通しの良い環境を目指しています。
 
よく私が「お父さん」と形容されますね(笑)
 
―お父さん!それだけアットホームで結束力が強いということですね。

ワインとの出会いに感謝

―相馬さんは2007年10月の開館当時からこのエイジング・ワインセラーで働いていると聞きました。入社のきっかけは何だったのでしょうか?
 
私は当時、ワインをほとんど飲んだことがなかったんですが、妻がワイン好きでした。私と知り合う前からワインを飲んでいて、自宅にセラーもあったんです。
 
妻がエノテカでもワインを購入していたので、なんとなくエノテカの存在は知っている、くらいでした。
 
そんな時、エノテカが那須にワイン専用倉庫を建てているという話を小耳に挟みました。もともと倉庫で働いていたこともあってフォークリフトの免許も持っていましたし、“ワイン専用倉庫”というのにとても興味を持ちました。
 
妻に伝えると「いいじゃん!働いてみたら?」と後押ししてくれたんです。
 
―奥様がワイン好きだったことがエノテカ入社のきっかけになっているんですね。
 
そうなんです。ただエノテカに入社するまで、飲むのはビールや焼酎ばかりで、ワインなんて小洒落たものと思っていました。
 
そんな状態でエノテカに入社したのが35歳です。人と同じスピードで歩いていては全然知識が追い付きませんでした。
 
年下の方が多くいる中でみんなワインの知識が豊富で、自分もそんな同僚たちに追い付け追い越せという気持ちでひたすら勉強しました。
 
毎日のようにワインを飲んでは勉強して、学生の頃以上に勉強したと思います。
 
そんな時間を過ごす中で、気付けばワインにどっぷりハマっていました。
 
こんなに美味しいものがあるのか……!と日々感動でした。
 
「人生が変わった」と言ったら大袈裟かもしれませんが、それくらいワインとの出会いに感謝しています。

違った顔を見せてくれる

―相馬さんが思う、熟成ワインの魅力は何ですか?
 
味わいの変化が面白いですよね。若いヴィンテージと熟成を経てからのワインを比べると全く別物に感じます。
 
同じヴィンテージのワインでもワインによって個体差があって、別の顔を見せてくれるのも面白いなと感じます。
 
―今まで1番感動した熟成ワインは何ですか?
 
2005年のラヴノーのシャブリ・モンテ・ド・ドネルです。10年寝かせて結婚記念日に開けました。
 
飲んでみると、これが白ワインなのか……と思うほどまろやかでやさしい印象でした。目をつぶって飲んだら赤ワインと間違えるんじゃないかと思うくらいでしたね。
 
白ワインの概念を覆された1本です。
 
結婚記念日がこのワインのおかげでより思い出深いものになりました。これも熟成ワインの魅力の一つかもしれませんね。
 
―それも最適な環境での熟成を経たからですね!
 
はい、こういった熟成ワインの素晴らしさは1番近くで感じているつもりなので、この感動をもっと多くのお客様にも体感してもらいたいという想いがあります。
 
ここで熟成したワインを飲んだ利用者の方から「とても綺麗な熟成をしていた」というお声をいただくのもすごくうれしいですね。
 
そういった感動をもっと多くの人に体感してもらえるよう、そしてお客様の大切なワインを預かる以上、もっと安心した環境にできるように今後も努めていきたいです。