3年A組アドラー先生(その3)関東VS関西
見出し画像:毒軍曹さん
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あなたにとっての幸福とは?
「なごやん」と名付けられた三河出身(決めつけ)の生徒にコヴィー先生がインストラクション(教育的合法パワーハラスメント)している時、教室の片隅で一人の生徒がボソっとつぶやいた。
生徒:
『あっちは関東?こっちは関西?』
コヴィー:
「誰だ!?みんなが黙って聞いてる中であえて口を挟むヤツは!?
答えなし?今のは私の幻聴か!?
それとも魔女のしわざか!?オソノさんか!!
いいだろう、ニシンのパイが丸焦げになるまで時計の針を遅らせておいてやる!
そう言ってコヴィー先生は一人ずつ親切丁寧にインタビュー(暴力的尋問)していった。
ちなみに、
このサツバツとしたマッポー(世紀末)世界におけるインタビューとは「質問に答えなければ惨たらしく折檻するが、答えれば比較的楽に折檻してやる」というものなのでどのみち粛清される。ヒドイ。
イラスト画像:m.oさん
コヴィー:
「・・・君か!?先ほど声をあげたのは」
生徒A:
『違います、サー!!』
コヴィー:
「共同体感覚で言えば誰でも同じだ!だから君でも実際間違いではない!
勇気ある者よ、覚悟はいいか?ハイクを詠め」
生徒B:
『自分であります!
そいつは気の小さいちっぽけな存在であります。自分の方こそ勇気があると呼ばれるにふさわしい人間であります、サー!!』
コヴィー:
「そっちの勇者か・・・。
ドーモ、勇気ある優越コンプレックス=サン。正直なのは関心だ。
気に入った。うちのデッキブラシで空を飛ぶ練習をしていいぞ」
優越コンプレックス君:
『光栄であります、サー!!』
みんながやってること=正解?(カチグミ・サラリマンの言い分)
コヴィー:
「なぜこの授業を受けに来た!?」
優越コンプレックス君:
『幸福になるためです、サー!!』
コヴィー:
「君にとって幸福とはなんだ!?」
優越君:
『みんなと同じように
良い大学、そして大手企業に就職して美人な奥さんと結婚して、出世してお金持ち&人気者を目指すことです、サー!!』
コヴィー:
「社畜の顔をしろ!」
優越君:
『サー?』
コヴィー:
「毎日満員電車で出勤して夜おそくまで働き、上司やお客に叱られてペコペコ頭を下げて、たまったストレスを娯楽で消費するだけが楽しみの毎日・・・。
そして気が付いたら定年を迎えていた時の顔だ。
アッー!!これが社畜の顔だ、やってみろ!」
社畜君:
『アッー!!』
コヴィー:
「おっと、さらに結婚はできたが仕事ばかり優先したため、家族とは会話がなく、奥さんには定年と同時に熟年離婚されて人生設計が狂ってしまったぞ!
ナムアミダブツ!!」
社畜君:
『アッー!!!!』
コヴィー:
「どうだ?人生の終わりを想像してみた気分は。
なぜ学ぶのか、何を学びたいのかを考えず、なぜ働くのか、何のために働くのかを考えないと、人間の視野は狭くなるものだ。つまり主体性がないのだ。
なんとなくお金のために・・・
なんとなく皆に好かれるために・・・
そうやってみんなが目指してる生き方と同じ目標を持てば良いと考えた結末がこれだ。インガオホー(因果応報)というやつだな。
イラスト画像:あまよさん
たしかに良い大学に入って、大企業で働けばたくさん稼げるだろう。
好きなモノが買えるし、人気者にもなれて気持ちがいいだろう。自分が本心からそうしたいのであれば全く問題はない。
だが『世間で言われている事が正しい』と判断して、その心地よさに酔いしれているのなら、それはただ一時の快楽に溺れているだけだ。
例えるならノドがカラカラの状態で飲む一杯目の水を欲してるだけだ。だがその水は二杯目には最初のおいしさを感じることはできん。
なぜだか分かるか?それが快楽の正体だからだ。
そんなものは一時の気持ちよさと安心感を感じる麻薬となにも変わらん。けっきょく脳がそうやって刺激に反応しているだけに過ぎないのだ。
さて最初の質問にもどろう。
君にとっての幸福とは、本来は味がしないただの水を飲むことなのかね?」
社畜君:
『違います!どうすれば幸福になれるのか教えてください!サー!!』
コヴィー:
「自分で考えろ!!」
そう厳しく言いつつもコヴィー先生は生徒の目の前に著書【7つの習慣】をおいていった。これを読んで「備えよう」という先生なりのツンデレめいた愛情だ(コヴィー先生は実際スゴイ・ヤサシイ)
「優越コンプレックス君」と名付けられた大阪出身(決めつけ)の生徒にコヴィー先生がインストラクション(教育的合法パワーハラスメント)している時、またもや教室の片隅で生徒がボソっとつぶやいた。
授業中なのにスゴイ・シツレイだ!!
生徒:
『あっちは野獣先輩?こっちはネオサイタマ?』
コヴィー:
「誰だ!?」
(その4)へ続く↓
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