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【取材後記】メルカリさんに「目標ドリブンな開発に余白を生む」取り組みを伺いました。

こんにちは。ビジネスメディア SELECK編集部の榎本(@enomon_s)です。

ずっと雨が続いていましたが、久しぶりの晴れ間ですね。ベランダで育てているミニトマトがやっと育ちつつあり、嬉しい今日この頃🍅

さて、今回は株式会社メルカリにて、エンジニア組織のカルチャーづくりやエンゲージメント施策などを担当されている村田さんと大角さんに、オンライン取材をさせていただきました。

今回の新着記事のテーマは、エンジニアのための技術のお祭り「Mercari Hack Week(以下、Hack Week)」についてです👏👏

では早速、取材の背景からお伝えしていきます!

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1.取材の背景

皆さんの会社では、エンジニア組織のエンゲージメント向上や、イノベーションの種を創造するために、実施している施策はありますでしょうか。

今回、そのようなテーマで良い事例がないかなと情報収集をしていたところ、メルカリさんが運営するメディア「mercan」にて、こちらの記事を発見しました💡

内容を拝見すると、「半年ごとに事業のプロダクト開発を1週間もストップして、エンジニア個々人が自由に開発できる時間を設けている」とのこと。しかも数百名規模が参加とは…!

自分の所属する会社について思考を巡らせると、1週間も開発を止めるとなったら、エンジニア組織だけで収まる話ではないですし、全社が納得するような目的も重要だと感じました。

それに、メルカリさんのサービスはユーザーとして愛用させていただいていますが、技術面の取り組みはこれまで深く聞いたことがありませんでした。

そこから、メルカリさんという急成長を続ける企業が、なぜこのような取り組みをされているのか、施策によって実際にどのような価値が生まれているのかを伺って、ぜひ読者の皆さんに参考にしていただきたいと思い、取材させていただきました。

2. 概要と事例のポイント

あらためて、Hack Weekはエンジニアメンバーが個人やチームを組んで、自由な開発ができる1週間です。(半年ごとに年2回)

その期間で100以上のアイデアが寄せられ、最終日に行われる希望制のDemo Dayという場では、30以上のデモが発表されたそうです✨

運営を担っている村田さん、大角さんによると、Hack Weekは下記のような組織の課題(メンバーの声)をきっかけに生まれた施策とのことでした。

・エンジニア組織が2年で約3倍に急拡大したことで、個人の裁量権が減った
・プロダクト開発が目標ドリブンになりすぎた
・小規模組織の時には行っていた社内ハッカソンも出来なくなっていた

目標ドリブンになり過ぎるとどんな弊害があるかと言うと、

「新しい技術の検証ができず、プロダクトの成長速度が鈍る可能性がある」「エンジニアメンバーの個々人のエンゲージメントが低下する」
「新しいイノベーションの種が生まれにくい」
「技術負債の解消や、業務改善に充てる時間が取りにくい」

といったことが考えられますね。

これらを解消するために、開発スケジュールにメリハリをつけ、新たに検証したことをプロダクトに還元するという目的を持って、個人の余白を生む「Hack Week」を発案されたとのことです💡

1週間も全社で開発を止めるとなると、ネゴシエーションと言いますか、最初に各部門トップの理解をしっかり得ることが重要ですよね。

ここが最大のハードルになるかなと思ったのですが、メルカリさんではトップのみなさんが大賛成で背中を押してくれたそうです。(素敵!)

そこから実際にどのようにHack Weekを運営しているのかと、その成果はぜひ記事本編でご覧ください^^

<主な事例ポイント>

・Hack Weekで開発するアイデアを掲示する「Idea Board」の活用方法
・エンジニア組織だけに閉じず、会社全体の利益になるイベントにするには
・オフライン・オンラインの盛り上げの工夫
・発表して終わりではなく、表彰アイデアをプロダクトに還元するサポート
・どのような称賛の場を用意することが大事なのか
                                など

実施後アンケートでは、参加メンバーの約90%が「満足」との回答だったそうです✨

記事はこちら👉 全員参加の技術の祭典!「自由な開発」で成長スピードを高める、メルカリの組織づくり

3. さいごに

本編には含められなかったのですが、取材の時に印象的だった村田さんのお言葉がこちらです。

エンジニアの技術課題とかは、事業目標の観点から見ると「それを直しても何になるの?」ていう時があって。

でも、それができないとフラストレーションが溜まってしまったりするので、エンジニアとしてはやっぱり大事だと思っていて。

日々の業務も当然やるんだけど、「そういった課題を組織としてきちんと解消する期間を設けているよ」という意思表示でもあります。

(※取材音源から一部抜粋し、編集させていただいております)

この意思表示、会社としてのバックアップって、きっととても心強いし励みになるだろうなって感じました。

メルカリさんでは、他にもエンジニア組織のカルチャーづくりとして、Lunch&Learnという取り組みもされているそう。

90分ほどのランチタイムを使って、開発に携わる各チームから、それぞれの最近のチームの様子を紹介し合う場とのこと。

組織規模が大きくなってくると、他のチームの動きや個々のスキルの高さなどを知る機会も限られがちだと思いますが、メルカリさんのこれらの活動は、個々を生かしながらも結束力を高める取り組みとして、自社でもぜひ取り入れたいなと思いました。

本文中でもこのようなお言葉をいただいているので、ぜひ皆さんも取り入れていただけたらと思います^^

エンジニアにはオープンソースの文化があるので、例えば他社とコラボしてこういう取り組みを広げていったり、ぜひ他企業の方にも真似していただけると嬉しいなと思っています。

では、今回はこのあたりで失礼いたします。引き続き様々なコンテンツを出していきますので、「SELECK編集部マガジン」をフォローいただけたら嬉しいです🤲

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