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【取材後記】Chompyを運営するSYNさんに、愛着を生む独自のUI/UXを伺いました。

こんにちは!SELECK編集部の榎本(@enomon_s)です。

もうすぐクリスマスですね。我が家は毎年小さな卓上ツリーしか置いていなかったのですが、子供が3歳になりリアクションが楽しい年頃になったので、180cmの大型ツリーを買いました🎄

しまう場所や飾り付けに困らないものを探していたら、「ワン・ツー・ツリー」というアイディア商品を発見💡ポールを立てて、緑のツリー部分をザーっとかぶせれば、本格ツリーの出来上がり!

大変な1年だったので、年末は心穏やかに過ごしたいですね✨

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さて、本日ご紹介する新着記事はこちら!
SYNさん(フードデリバリー「Chompy」運営会社)の、ユーザーが愛着を持つUI/UX設計についてです🙌

機能的で便利なオンラインサービスが増える中、ユーザーに愛着を感じてもらい、サービスを使い続けてもらうためのヒントが詰まっている事例となっています。

では早速、取材の背景からお伝えさせていただきます!

1. 取材の背景

「Chompy」は現在渋谷駅4.5km圏内で展開していて、街で愛されてきた個店や老舗の名店を中心に約1,000店舗を掲載、ユーザー会員が5万人ほどになっている後発のフードデリバリーサービスです。(月次25%成長中!)

渋谷界隈はアーリーアダプター層が特に多いので、SELECK読者の中でも利用されている方も多いのではないでしょうか^^

今回の取材のきっかけは、こちらのスライドを拝見したことでした。

特に気になったのは、
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・「感情」がプロダクトのグロースを加速させる
・プロダクトに人格を宿すことで、合理を超えた「好き」を生み出すことができる
・感情が乗った口コミは「物語」として広くシェアされ、新たなファン作りにつながる
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といった「合理と感情」についてのお話。

実際に私の周りにも(SELECK編集長の山本も!)、Chompyの「エモさ」が好きというファンがたくさんいたので、ファンがファンを呼ぶ設計がとても気になったんです。

「いかに短時間で届くか・料金が安いか」を重視される傾向のフードデリバリー業界において、どのように「感情」を入れて差別化し、サービスに愛着を持っていただくのか。 

その要素や思想が他業界のサービスにおいても参考になるのではと思い、取材させていただきました!

2.  「ゴール設定の抽象度を高めに持っていく」

大見さんのお話で特に重要なのは、サービスの根底にある思想の部分だと思います。それを表した本編冒頭部分を一部ご紹介します。

「作り手の想いも届けたい。『合理と感情』が共存する設計を決意」

この事業を構想したのは、「ユーザーの日常の食生活を豊かにしたい」という想いからでした。(中略)

当時のマーケットサイズは現在の5分の1ほどでしたが、すでに競合企業が存在していました。その中で「30分で届けてほしい」といった機能的価値だけに目を向けてゴール設定をすると、サービスが似通ってしまうと感じたんです。

そこで、サービス設計において参考にしたのが、BASE、STORES、Shopifyといった「店舗を主役にして、その店舗がユーザーに愛されるようにサポートをすることで成長しているECプラットフォーム」です。それらの共通点は、売り手のサプライヤーさんが多く集まり、高い熱量でユーザーに向き合った結果、UXが良くなってプラットフォームが栄えているということ。

この「プラットフォームではなく店舗が主役」というのはすごく本質的で、飲食業界においてもその流れが必ず来るだろうと考えました。

また、リアルな世界では、飲食店の料理人が気持ちを込めて調理して、お客様からフィードバックをいただくことで日々やりがいを持つことができていて。そのエモさの部分をすごく大事にしたいと思ったんです。

そういった「作り手として報われる」という側面は、ユーザーにとって決して嫌なものではないと思いますし、むしろユーザーが作り手のこだわりを知ってわくわくできるような世界観をフードデリバリー領域でも実現したい。

そのように考えて、「合理と感情」が共存するサービス設計と、すべての利用者が繋がりを感じられるようなUI/UXにこだわることを決めました。

大切にされているのは、「ゴール設定の抽象度を高めに持っていく」ということだそうです。

例えば、「30分で届けられる機能的価値の実現」ではなく、「ユーザーの日常の食生活を豊かにするサービスの実現」という部分ですね。その違いが、プロダクトの方向性を大きく変えることになると。

実際にアプリを使うと感じられると思うのですが、サービス全体として目指しているのは「屋台感」や「食フェス感」で、ページをめくるたびにワクワクするような世界観になっています。

そして、飲食店に足を運べば五感で感じられるような情報(お店やスタッフ、お客さんの雰囲気、料理の見た目、ソースをかけた瞬間の臨場感など)を、できる限りオンラインでも感じられるように工夫されているそうです。

その1つ1つが連なって、「Chompyらしさ」に繋がっているんですね。

大見さんは創業時を振り返った時に、このような表現をされていました。

食べ物は体に入れるものなので、どんな人がどういう思いで作っているかというのは気になるし、たとえば「餃子の王将」も店内で実際に調理しているのを見られるから、「その臨場感を含めておいしく感じる」というのはあると思って。

そういう要素を表現することで、新しい価値を世の中に出せそうだなという感覚があって、そこにチャンスがあるんじゃないかなと思ったんですよね。

(※取材音源から一部抜粋し、編集させていただいております)

また、飲食店サイトでよくあるランキング。「★いくつ」といった情報は結構気になると思うのですが、Chompyでは「みんなのレビュー」は校閲せずオープンに載せるものの、いわゆるランキングは設けていないそう。

その理由をこのようにおっしゃっていました。

ユーザーの皆さんはランキングやレビューに親しんでいますが、弊害として点数が高いものは「最大公約数」になりがちなんですよね。おいしいのは間違いないんですけど、当然無難なものが多くなる。そうなると、こだわりというか、味に特徴がある料理は上位には上がりにくいんです。

例えば僕は四川風の麻婆豆腐が好きなんですが、麻婆豆腐業界の中で言うと、四川風ってちょっとニッチなんですよね。味がとがっているから、スコアが低くなりがちなんですよ。実際に、本格的な麻婆豆腐を出しているお店のスコアが低かったのもあって、ランキングに依存しない設計にしました。

とはいえ、新しいお店を探す時に何の情報もないと厳しいので、テキスト情報やファンであるユーザーの可視化といったことを重視しています。

とのこと。

なんだか、全体を通じて信念というか、ゆるぎないものを感じませんか?取材を通じて私も益々ファンになってしまいました^^

Chompyにはユーザーだけではなく、飲食店・配達するクルーといった、関わる人すべてのUXを向上させるための工夫が施されています。その詳細は画像付きで本編に記載しているので、ぜひご覧ください。

記事はこちら👉月次25%成長でファン増加中!Chompyの「プロダクトに感情を宿す」UI/UX設計の全容

3. さいごに

実は大見さんにクルー用のSlackにもご招待いただいて、数週間やり取りを拝見していたのですが、「レストランへの改善要望」「ノウハウ共有チャンネル」「質問チャンネル」などではクルー同士や運営とで活発に連絡を取り合っていて、「クルー同士に繋がりができていること・連携してサービスを改善していること」自体に驚きました。

1日の終わりには運営からクルーのみなさんに毎日お声がけもされていて、サービス全体の温かさがSlack上からも伝わってきました^^(ほっこり)

Slack___000_運営からの連絡チャンネル___Chompy-Crew

大見さんとお話ししていると、「次は◯◯もしたいし、こんなこともしたら面白そう!」といった展望が次から次に溢れてきて、私自身もワクワクが止まらない時間でした!これからのエリア拡大やサービスの発展からも目が離せませんね^^

Chompyのコンセプトムービーがエモくて素敵だったので、ペタリ。

では今回はこの辺で。またお会いしましょう〜🌼

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