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灰色の空にガスかかる街はパルプの匂いがする

3まめ。

晴れてる日は、好きにしたい。
好きにして良いですよ
って太陽が言ってくれている。

どうして学校来なかったの?
と尋ねられ、
「晴れてたから」
と正直に答えて、先生に殴られる。
だって、晴れてるんだし、
好きにしたって良いんじゃない?

意味がわからない。
何故、殴られるのかも、わからない。

中学3年生の頃の話し。

登校を拒否していたわけではなく、
晴れてる日に、海に行きたかっただけ。
平日の町内を、歩いてみたかっただけ。

やる気ないなら家に帰れ!
って言われて、素直に帰宅したら、
さらに怒られる。
帰れ!って言ったじゃん!!!

バンドに夢中で、人並み程度に鍵盤が弾けたし、
憧れのバンド活動を始めてみたく、
クラス内でバンドメンバーを募集して、
各パートも決まって、楽器どうする?とか
本格的な話しに進む
経過を「班ノート」という日記のようなノート
に書いていたメンバーがいて、
担任の先生にバレた。
別に、隠してたわけじゃないし、
ま、いっか
と思っていたら、自分だけ三者面談というものになり、
事態がデカくなっていた。

言い始めたのは誰?
「はい、自分です。」
バンドをやろうとしているメンバーの、成績を知っているか?
と聞かれ、そんなの知るハズもない。
成績表的なものを見せられ、
こいつらが高校に入学できなくなったら、責任取れるのか?と聞かれた。
「とれません。」
じゃ、バンドはやめろ!
と言われ、疑問しかわかなかった。
色々と文句のような事を言ってるうちに、
母親が泣き始めていて、
悪い事をしているかのようで、喋るのをやめた。

泣きたいのはこっちだ。
好きな事しちゃいけないの?
なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?

なんなの!?

中学3年生の脳内って、そんなもんだった。
案の定、泣きじゃくった。
悪い事はしていない。

お前は高校に行かなくても良い、願書は出さない
と担任の先生に言われ、
「じゃ、就職しまーす」
と言ったものの、
両親の説得により、進学を希望
やはり、親に泣かれると、
ダメなのかなぁって思い直す。
の、報告を職員室ですると、
土下座したら願書を出してやると言われる。
親ではなく、お前の意思で行くなら良いと。
「高校に行かせて下さい、願書出して下さい。」
と、土下座でお願いをした。
土下座する意味は、よくわかってなかった。
そんなもんだった。

頭の固い担任の先生が嫌いだった。
嫌いというか、憎い
だったと思う。
卒業アルバムは、思い出したくないから燃やして、
卒業式当時に消した
ら、やっぱり、親に怒られた。
本当の事を言ったら怒られるから、
せめての思いで、
友達んちに置いてきちゃったって言い張ったんだけれど。

成人して、
許す事は大事です
みたいな啓発的な本を読んで、
そうなの?
ま、ずっと思い返してもしょうがないし、
「許しまーす!ありがとう!!良い思い出!!」
って声に出して言って、浄化的な事をした。

思春期、反抗期、多感期
10代の頃って、そんな感じなんだと思う。
中学の同級生の付き合いがたまにあって、
稀にこの手の話しが出てくる。
時代は変わったね。
今じゃ、ニュース沙汰だったよね。
あれ、何だったんだろうね?って。
5分前に登校できなかったら、
並ばされ、端から殴られ、躾を教えられていた。
もちろん、5分前に登校する事はなく、
あえて3分前くらいを狙って登校する自分でありました。

笑える。

誰か動画撮ってくれてたら、
何か変わってた?

聞いてた音楽が違ったら、少し変わってた?

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