私見:医師国家試験はどれくらい難しいのか?
この記事が出る2024年2月4日17時は、医師国家試験が終わった直後だ。
この試験が結構大変な試験なのは、多くの人が思うところだろう。私もちょうど20年前の2004年に受験した。
何度も書いてきたとおり、私はこの医師国家試験(以下国試)に苦労した。
というのも、卒業まで査読付き論文一報を少なくともアクセプトされていなければ卒業できないという要件の大学の学士編入学コースで、ほとんどの仲間が研究を終えかけていた4年生の後半に研究室を追い出され、研究が一からやり直しになってしまったからだ。
おかげで6年生の後半になっても研究を行う日々。私を拾ってくれた研究室の好意で、研究を全面的にバックアップしていただけ、論文がアクセプトされたのが6年生の12月後半。正月を目前にしていた時期だった。
それまでも、もちろん国試の勉強をしていたが、ある種研究の合間に片手間にやっていたようなもので、勉強会などにも一度も出たことはなかった。
そりゃそうだろう。ほかの学生が卒業試験を終えて国試の勉強に専念しているなかで、まだ過去問さえ「一周」(過去問を一通りやりきること)さえしていなかった私の入る余地はなかったわけで…。
というわけで、同級生から圧倒的に遅れた状態だった。テコムとかメックなどの模擬試験も受けたが、下位をうろうろしていた。
そんな状態でようやく研究がひと段落し、国試勉強に突入した。当時の国試は3月に行っており、問題数も多く3日間もあった。実質2か月半が勉強に集中できる期間だった。
当時32歳。記憶力の減衰はいかんともしがたい時期。ある種土俵際まで追い詰められていたともいえる。
とにかく過去問をやりまくった。当時も今でも主流はクエスチョンバンクなのだが、なぜかアプローチの過去問をやっていた。私的に解説がよかったからだと記憶している。
もうアプローチシリーズはないようだ。
ともかく過去問を通じての問題演習をひたすらやりまくった。自宅で受けるテコムの模試も受けたように記憶している。
過去問を絨毯爆撃のようにやりまくるというのは、司法試験なんかでも効率のよい勉強法とされている。
あまりに時間がなかったので、朝から晩までまったく迷わず過去問をやりまくり、なんとか本番を迎えた。
結局最低点より20点くらい上というそれなりにぎりぎりで合格したのだが、受かるには受かった。
で、喉元過ぎれば熱さ忘れるなので、この試験が難しい試験なのか、そうでないかは判断が難しい。
医師国家試験は9割くらい受かるので、簡単な試験だという人もいる。
一方医学部に入るのが難関なのだから、簡単に受かる試験ではないという人もいる。東大や京大の合格率が必ずしもトップクラスではないという話もある。
いったいどっちなのか。個人的な感想を言わせてもらうと…。
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