見出し画像

老いと一人称の死

 好評だったNHKの朝ドラ「虎に翼」が最終回を迎えた。

 終盤詰め込みすぎといった批判も出たし、賛否もあるテーマを扱ったが、概ね好評だったのではないかと思う。

 そんな内容は別にして、こうした年代記ドラマの終盤に思うことがある。

 演者が全然老けていないことだ。

 最後航一さんがなかなかな老けメイクをしていたが、それでも岡田将生の若さが滲み出ていた。

 たまにしか出ていないが、久保田先輩を演じた小林涼子の若々しさはまぶしかった。

 まあ仕方ない面はある。演劇としてそのようなものだと理解しておけばいいのだろうし、毎回老けメイクをしていたら手間暇がかかる。

 ただ、おしんのように、あるいは最近再放送が始まったカーネーションのように、晩年を別の俳優が演じるという手もある。

 老けメイクはやりすぎると志村けんのコントみたいになるので、なかなか難しい部分はある。

 ともあれ、自分が50代になって、顔に滲み出る老いとは何かを痛感する毎日だ。

 老いはどこに出るのか。

ここから先は

823字 / 5画像

¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?