強く、逞しく、泥臭く…誰も語らなかった東大理ニ論
つくづく自分は競争社会のなかでは今一歩の人間だなあと思う。
企業就職はしていないし、大学を一回、大学院を一回中退している。就職したのが32歳で、まだアルバイト以外の仕事をやり出して20年しか経っていたない。52歳にもなるのに。
鈍臭く、スマートではない。ずんぐりムックリな体型にぴったり合った人生。見る人が見れば二流、三流だ。
ただ、大学時代に出会った人を見ていると、世俗的成功を最初から目指していない人が結構いる。
例えば大学の同級生には、宇宙ベンチャーを作った人、プロの格闘家になった人、評価の高い本を出した人など、実にユニークな人たちがいる。たった18人のロシア語クラスなのに。
この振れ幅は、後に医学部に入って出会った同級生たちとは全く異なる。まあ、医学部は医師になるための専門学校みたいなところだから仕方ないが、実に多士済々だ。
このユニークさには共通項がある。まあ同級生だから当然と言えば当然だ。
それは二流…もとい二類だ。
そう、東京大学の理科二類だ。
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