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たかが口癖、されど口癖
普段何気なく使う言葉。
言葉で自分を彩ることを意識したことはありますか。身にまとう言葉を選ぶともいえるかな。
金子みすゞさんの詩集を読んでいるときに、その考え方に出会いました。それまで私の中で「言葉」は、「TPOに合わせて使うもの」くらいの認識しかなくて、それ以上でもそれ以下でもありませんでした。
でも、そんな言葉に対する考え方が、エニアグラムの研修の際に再登場し、ぴぴーんときました。
研修の中で受講生の方と「わかることとできることに差があって、難しいなぁ」という話をしていたんです。
そうしましたら、先生が「うーん」と唸るような顔でこちらを見ているんですね。
「な、なにか変なことを言ったかな」とドキドキしながら先生の方を見ていましたら、「君たちは言葉の使い方が間違っているよ」と言われてしまいました。
「まちがっている・・・思ったままを言っただけなんだけどな?!」
「『難しい』というと本当に難しくなる。『簡単だ』『やればできる』というんだよ。言葉は自分の耳を通して脳に届くでしょう。そうすると、その考えはどんどん強化されるのだから。」そう、先生はおっしゃっていました。
自己暗示してしまうんでしょうね。
自己暗示といえば、アファメーションの本を読んだことがあるのに、言葉で思考をコントロールする、という考え方をすっかり忘れていました。
三日坊主で終わった筋トレを思い出したかのような感覚です。
アファメーションは叶えたいことを完了形の文章にして一日10回唱えるなどしますが、それを文字通りとらえていました。
それが、先生の指摘を受けて、普段の言葉づかいが自分の体を成すのだと気づいたんですね。
それは、金子みすゞさんの詩集にあった「言葉で彩る」に通じます。
先生がおっしゃったのはアファメーションのような意識的に繰り返す言葉の話に留まらず、常日頃、身にまとう言葉を意識的にコントロールするということだったのです。
習得したい技術ならば、難しいと感じても、「やればできる」「もっと練習しよう」と口に出す。そうすると脳がそう思い込む。
言葉を目標実現のために、普段から戦略的に使うのです。言葉を味方につける意識があるのとないのでは、目標達成までの道のりがだいぶ変わってきそうです。
そうそう。そのときにね。先生が「引き寄せの法則あるでしょ。あれ。危ないからね」と言い始めました。
たまに、「引き寄せの法則」を、願って"さえ"いれば叶う、"何も行動しなくても"願っていればほしいものがあちらから転がり込んでくる、と解釈して、願うだけで全然動かない人がいるようなのです。
でも、それじゃあ手に入らないよと。
ほしいものを明確にしたら、次に、「どうやったら手に入るかな」「どうやったら理想の状態になれるかな」「何ができるからな」「何からしようかな」と主体的に思いを巡らせて行動する。
そうすると、脳がほしいものを自動的に探すようになって、今まで見過ごしていたヒントに気づくことができる。
さらに、「こうなりたいんだ!!」と目指すものを言ってまわる。
すると、宣言することで引っ込みがつかなくなって(笑)目標への取り組みが持続するし、脳にも再認識させられるし、周囲にお知らせしておくことで、人づてにゴールに近づく偶然が訪れる可能性が高まる。一石二鳥です。
うーん。とってもおもしろい。
たかが口癖、されど口癖。自分をアゲる言葉で彩っていきたいですね。
ごきげんよう。
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