ちいさないのち
小さな命が落ちていた
雨が降る寒い朝
隠れることもなく
道路の端っこに
小さな足をちょんと揃えて座っていた
小さい時から「小さな命」を見つけることに長けていて、息があれば拾ってしまうし、息がなくても拾って埋めるような性格。
この日も製造に向かう車から「小さな命」を見つけ、車を止め、抱き抱えて、家へと戻った。
奥さんも同じような性格。バトンタッチをして会社へと向かう。
製造中に逐一現場報告が届く。
動物病院での診断の結果「激しい栄養失調」の影響で片目を失っていて、予断を許さない状態。頭蓋骨の大きさから生後4ヶ月ほどだけど、体重は半分くらいしかないこと。病院で施せるケアはほぼないこと。
野良猫、特に野良猫の子猫は特に警戒心が強い。そんな彼が、残りわずかの力を使って放った助けてのサイン。まだまだ生きたいと強く願ったサイン。
時折、呼吸が乱れて、心拍が弱くなる時があるけど『生きろ!』と檄を飛ばして、乗り越えている。
彼に「ゼウス」という名前をプレゼントした。
1日も早く元気になって欲しい。
そして「野良猫たちの福祉を考える島」をつくることが目標のひとつでもある。
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