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信州カラマツと真鍮釘

アラカン夫婦でえっちらおっちら森に小さな家を建てている。
酷暑で早く秋にならないかと願っているが、なかなかそうはさせてくれない。

裏手に紫色の一輪の花が咲いていた。
キキョウだった。 

きっとどこからか種が飛んできたのだろう。
一面緑の中に紫色がひときわ目立ち、近くを通るたびに癒された。

キキョウ

いよいよ電気工事が始まった。

仮設電柱を撤去し、新たに敷地内に電柱を設置する。

職人さんがユンボで穴を掘り、小さな電柱が建った。

私設電柱設置工事

次に電柱に登り、電線の入れ替えをしていた。

途中から雷雨になり、一旦中止かと思いきや、最後まで行われた。

さすが職人魂!

私設電柱から宅内への配線は、倒木で断線しないよう地中にしてもらった。

ユンボが入れない場所は、職人さんが汗だくになりながら地面をスコップで掘ってくれた。

おかげで家回りに電線がなく、スッキリとした感じに。

床下配線

床下の配線工事も終わり、職人さんたちのありがたさを痛感。
本当にありがとうございました!

そしてやっと仮設の高い電気代から解放された。
使用量に関わらず毎月10,000円ほどかかっていたのだ。

この日はシャワーユニットの搬入もあり、総勢8名ほどの大人数で現場が賑わっていた。

家の中に初めて文明の利器が登場!

おーっ!ピカピカ

気分上々で早く使いたいところだが給排水、ボイラーがないのでしばらくは置物状態。

なぜシャワーユニットを選んだか。
近くに温泉があるのと、そして何より掃除がラク。
ゆっくり湯船に浸かりたい時は、雄大な景色が眺められる温泉へ。

さぁ、我々も仕事に取り掛かるぞ。

まず、胴縁の通気層に防虫網をつける。
空間から虫が入り、壁との隙間に巣をつくってしまうらしい。

下からの虫の侵入を防ぐ網

次に外壁を張っていく。

外壁材は信州カラマツ。

全長4mのカラマツ

カラマツは経年変化で味わい深くなっていくらしい。
ペンキを塗らず、変わっていく姿をたのしむことにした。

「相じゃくり目透かし加工」が施されたその材をカットし、真鍮の釘で留めていく。

横に少しずつ重ねて貼っていく

建築士さん指定のその釘は、ホームセンターになかったのでネットで注文。

なぜ真鍮?と思っていたが、あとでその意味がわかった。

カラマツの色合いにマッチしてとても美しい。
真鍮も今は金色でピカピカだが、経年変化していくらしい。

最高のペアリング!

この土地で、自分たちで建てたものと共に歳月を重ね、変化していく。
数年後にはどうなっているだろう。
とてもたのしみだ。

早く完成させたくなった。

真鍮は柔らかいのでまっすぐ叩かないと途中でグニャっと曲がってしまう。
特に最後の方のあと少しというところで曲がりがち。
最後まで気が抜けない。

なるべく直線になるように釘を打つ

シャワーユニットの換気口が上にあり、下には電気の配線がある。
これらの形に合わせて材をカット。

配線のカット加工

この他、屋根際のカット加工に苦戦し、一面張るのに何日もかかってしまった。

最後にまた虫対策。
こんどは上からの侵入を防ぐ。
窓の下と外壁の隙間にクルクル巻いた網戸用の網を入れ、完成。

一面ができた!

足場を解体し、別の場所へ組み直した。


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