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ジャパニーズプラントベースフードの可能性 日光ゆば編

ゆばって、まさにジャパニーズプラントベースじゃない!
先日、ご縁があって日光に関わることになりました。日光といえば、ゆば。しかし、そもそも”ゆば”について知らないことが多い、その由来、食べ方、そして今後どんな可能性が考えられるか、模索していきたいと思います。

日光ゆば(湯波)とは?

日光のゆばは、「湯波」と書きます。ゆばの製法の違いで豆乳を煮たとき引き上げる膜が1枚仕立てになっているものが京都の「湯葉」。2枚仕立てになっており厚みがあるのが日光の「湯波」という特徴があります。日光ゆばは、千年以上の歴史があり、奈良・平安時代に仏教の広がりとともに京都から日光に伝わったと言われています。ゆばは、もともと中国でお坊さんが考え出した大豆から作る精進食で、日本の留学僧がその技術を学んで持ち帰り、それが京で用いられ仏教とともに日光に伝わったといわれています。(一部引用:日光湯波ふじや
今でも、精進料理や祀りごとのお供え物、日光の名物として受け継がれている歴史のある食材なのです。

日光ゆばの食べ方

日光では、ゆば料理を提供しているお店がたくさんあります。今回は、日光の駅から西参道へと続くエリアでゆばの食べ方を調査しました。
さん・フィールド
「ゆばの御刺し身」980円 定番の生湯波
「ゆば御膳」1980円 含め煮の福ゆば、ゆばのつくだ煮をはじめ9種類、昔ながらの食べ方で味わえる。

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カフェレストラン匠
「ゆばグラタン」1870円(パン/ライス+サラダセット) 
大きな巻ゆばが二つ入った豆乳仕立て

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富士屋観光センター
「ゆばソフトクリーム」350円 100%植物性、ゆばが粒つぶ状で入っている

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その他にも、「日光生湯波のカプレーゼ」(Trattoria Gigli)など、主役が“ゆば”の、プラントベースフードとして料理が様々な形で提供されています。
動物性不使用になっている食べ方を提供しているお店は少なく、ヴィーガンカフェが1軒「自然茶寮 廻」、ヴィーガン・ベジタリアン対応のお店「まるひで食堂」がありました。こんな情報誌も!

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プラントベースフードという視点

今回、食べたお店のメニューは、ゆばづくしの和御膳、ゆばと豆乳+えびでグラタン、ゆばとチーズ(牛乳製)であり、ゆばを主体(ベースにして)と提供しており、プラントベースな食べ方だと思います。どこからが、プラントベースフードのメニューなのか?というと線引きが難しいところですが、そこはあまり厳格に考えずに、ゆるヴィーガン、という感じでゆばが主役になっているので、プラントベースフードの先進的な食べ方なのだと個人的に考えます。

プラントベースフードという考えは海外からきたものです。が、既に、前回ジャパニーズプラントベースフードの可能性でご紹介したように日本には既に植物性原料が多い。この視点を取り入れて、ジャパニーズプラントベースフードとして海外に伝えていくことで、古い食材が新しい食材として知ってもらえる良い機会になる気がしますし、日光ゆば、はその一つだと思います。ちなみに、少しずつではありますが、海外ではこのような食べ方もしているんです!

●ヴィーガンドラムスティック:戻した(半)乾燥湯葉をサトウキビにぐるぐる巻いて骨付きチキン風にしたもの

●Crispy Chicken Nuggets: 戻したゆばをライスペーパーで包んで揚げてチキンナゲット風にしたもの

●UKの方がまとめたPinterestのレシピ集: ローストダック風のものやリブ風のもの

などなど…

新ゆば商品でプラントベースフードの可能性を広げる

ゆばの可能性は無限大。日本の食べ方から、中国や台湾にも元々その食べ方があります。今後、プラントベースフードという考え方が定着していくと、ゆばがこれまで以上に注目を集めるでしょう。

日光は外国人が観光客が大半を占めている観光地です。海外にも認知されている場所と、”ゆば”というプラントベースフードを切り口にすることで市場を広げていく、そんな商品になりそうな気がします。ゆばについて模索したところで、現在、ゆばの新しい食べ方を、老舗のゆば屋さんと新商品開発中。その全貌は近日お届けいたします。

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