多動力

忘れ去られた『多動力』を発揮せよ #熱狂書評

こんにちは!

予告通り、NewsPicksBookの書評です!

以前の書評は下記をご覧ください。

見城徹 著「読書という荒野」

田端信太郎著『ブランド人になれ!』

箕輪編集室ライターチームでは「#熱狂書評プロジェクト」が活動しています。
主催者である箕輪厚介さんの編集した書籍や縁のある方の書籍を書評から応援しようというプロジェクトです。
初代リーダーである清水翔太さんの後を継ぐ形で二代目リーダーをさせていただくことになりましたので、冒頭のツイートで「熱狂書評宣言」をしたのでした。

「箕輪編集室ってなんぞや?」という方は下記ページを参照ください。

先陣を切る書籍は、堀江貴文氏著「多動力」しかない!

「多動力」を編集をされていた箕輪さんは、編集作業を行うなかで”ホリエモン”を宿して多動力が覚醒!
編集者の枠をはみ出し活動範囲を広げた結果、オンラインサロン「箕輪編集室」が誕生し、今や1000人を超える大所帯になりました。
「多動力」が出版されていなければ、このnoteは存在していなかったことでしょう。

多動力を語る前にきちんと伝えておかなければならないことがあります。
それは「ADHD(注意欠陥/多動性障害)」についてです。

堀江さんは「多動」がネガティブな文脈で使われていることを懸念していました。

堀江 …例えば『多動力』みたいな本も出すと、モヤッとしてた部分が言語化されて、「『多動力』のおかげでポジティブな気分になれました」みたいな人がたくさん出てきて。
村上 一緒だよ。一緒。
堀江 これまでずっと批判されてきたわけですよ。落ち着きがないとか、飽きっぽいとか。多動性なんちゃら障害みたいな、ADHDとか言われたりして。
村上 薬まで飲まされて。
堀江 …よくよく考えてみたら別にそれでいいじゃないって。子どもなんて生まれた時はみんな多動力だよね、っていうふうに言葉の力でポジティブに考えられる人がすごい増えたんですよ。

本書では「多動」をポジティブに捉えています。
言葉で病気を定義してしまうことは致し方ない面があるとはいえ、多動=ネガティブと揶揄される時代に、メリットを全面に打ち出す着眼点は秀逸だったと思います。

多動力への動機

時代は大きく変わろうというのに、日本人は「石の上にも三年」に代表されるような「一つのことをコツコツとやる」という価値観からまだ脱せられていない。
10年前は転職すらも、ネガティブに捉えられていたくらいだ。
そんな国民性の日本人が「多動力」を身につけるためには、ある種の洗脳を解かなければいけない。

多動力のメリット

肩書きも、関わっているプロジェクトの数ももはや自分ですら把握できていない。
業界の壁などなく、すべてがごちゃ混ぜ状態である。
しかし、だからこそ、それぞれが掛け算になって、まったく新しいサービスやプロダクトを次から次へと生み出せるのだ。

多動力を使ってレアカードに化ける

三つの肩書きをもてばあなたの価値は1万倍になる
あなたの代わりがいる限り、あなたの値段は上がらない。
複数の肩書きを掛け算し、レアな存在になろう。
あらゆる産業の"タテの壁"が溶けた今、一つの肩書きにこだわっていてはいけない。

元リクルートの藤原和博さんが唱えている「レアカードになる方法」が紹介されています。
一つのことに1万時間取り組めば、100人に1人の人材になれる。(1万時間=6時間/日×5年)
二つをマスターすることで100×100で1万人に1人、三つで100万人に1人の人材になれるといいます。
一つのことにこだわって100万人に1人の人材を目指すより、複数を掛け合わせることで一気にあなたの希少性を高めることができます。
落合陽一氏も「二足のわらじを履くことできちんと立つことができる」とおっしゃっていて、腑に落ちました。

「完璧主義者」ではなく「完了主義者」でいる

「すべての仕事で100点を取らなければいけない」と追い込まれてしまっては、すぐに息切れするし、大量のアウトプットをすることはできない。たまに"手抜き”をすることで、膨大な仕事を継続的にすることができる。

手作り弁当にこだわってイライラして家庭の空気を悪くするより、冷凍食品を上手に使ってお腹を満たすほうがマシでしょう。
本当に大事なところで手を抜くと命に関わりますが、目標達成のための適度な手抜きは必要です。
完璧を目指す「完璧主義者」でなく完了を優先する「完了主義者」たれということですね。

忘れ去られた『多動力』を発揮せよ

皆さんには多動力があります。
「三歳児は多動力がある」と言及されているように三歳を経ている方は、みんな多動力を備えているんです。二歳以下の方が読んでいたらごめんなさいね笑

インターネットが発達した現代における「人の一生」はレールのようにまっすぐではありません。歳を重ねるごとに発生するイベントを予測できる時代は終わりました。
何気なくSNSに書き込んだ一言がバッシングを受けて炎上し、どん底に落ちることがあるかもしれません。逆になにげない一言で誰かの心をパッと明るく照らすこともあるでしょう。
一人の中学生が発信した動画が世界中でバズり、人生で消費しきれないほどの富を手に入れるかもしれません。
データが無尽蔵に行き来する社会では今までの常識が通用しないのです。

あなたの心の隅でうずくまる『三歳児』と仲良くなって多動力を教えてもらいましょう。
予測不能で不安定な社会に対峙するには、多動力を発揮し二足以上のわらじを履いていなければ押し流されてしまいます。
そして、粗雑でもいいので一緒にわらじを編むのです。

一つのわらじをいくら丁寧に編み込んでも、立派な革靴になることはあり得ません。
いくつもわらじを履き替え、何重にも重ねて履き、激流に呑み込まれないように人生を渡り歩いていきましょう。


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