見出し画像

楽曲とオカリナ その2

皆さんこんにちは。遂に7月1日発売の見込みがたったえんじろうのニューアルバム「3つのオカリナがうたう 名曲の宝箱 第1弾」ですが、まだ発売前だっちゅうにも関わらず、これから数回の記事に渡ってその中身を紐解いていこうと思います。

前回に続き3曲めからの思いと収録に参加したオカリナを見ていきますが、まずその前にCD情報。


CDアルバム
「3つのオカリナがうたう 名曲の宝箱 第1弾」

ジャケット画像

発売 2023年7月1日
販路 演奏会場での手売り・BASE(予約販売中
定価 3000円(税込)
内容 オカリナ3重奏による既成曲12曲
   編曲・伴奏・演奏 えんじろう
   マスタリング   音工房 縁児堂
   デザイン     ㈱エポックスタジオ

このCDが真っ直ぐな演奏にこだわっているのは、皆さんに吹いてもらいたいから。技法をバンバン使って格好つける演奏よりも、どストレートに吹いた時のオカリナの力を感じ、演奏するときにもそれを信じてほしいという気持ちがこもっているんです。


3.どこかで春が

「春到来の喜びを」というサブタイトルは、1曲めの雰囲気とも似たものがありますね。アレンジテーマは「時の喜び」という感じでしょうか?

左はNIGHTスタンダルドアルトC管
右はThousand LeavesアルトG管

アレンジへの思い

1曲めが生まれてきたことそのものに対する喜びだったのに対し、こちらは時を積むげることへの喜びでしょうか?
すなわち「生き続けられる喜び」なのかな?

また春を迎えることができた。また虫たちの声と一緒に夏や秋を過ごすことができる。日本人って「枕草子」の冒頭のように、目の前の状況を楽しみに変えられる底力があるって思います。
蝉の声も秋の虫の声も、みんな情緒という言葉の中に絡め取って楽しめるんですよね。これって本当に素敵なことだと思いませんか?

実は伴奏にはえんじろうが好きなバッハさんの「G線上のアリア」の要素を取り入れました。なんか穏やかに時が流れてくる雰囲気を感じられる気がするんですよね。
自然の風景と、それを見た人が何かを感じる様子。それらの対比を伴奏と演奏に分けてみようと試みたつもりです。聴いてもらえるのがとっても楽しみです。

使用オカリナ

オカリナの方は力強さを感じさせる「NIGHTオカリナスタンダルドのアルトC管」と、時の流れに身を任せるようなスムーズさを持つ「Thousand LeavesオカリナのアルトG管」でタッグを組んでもらいました。

4.故郷

「いつも思い出と共に」がサブタイトル。たまに故郷に帰ってきた際に感じるあの空気「素朴で温かい安心感」がアレンジテーマになりました。

左は加藤オカリナLIETOアルトG管
右は小川オカリナアルトC管

アレンジへの思い

自分が生まれ、あるいは育った故郷は、なんとなく特別な空気をまとった場所のように感じられるものですね。植物たちと違い、自由に移動できる能力がある我々ですが、やっぱり生まれ育った場所の匂いや空気など、体とのつながりを想像せずにはいられないものです。

気取らず格好つけずのスタンスが特に色濃く出たとってもオーソドックスなアレンジになっています。その分オカリナのハーモニーに集中して楽しんでいただけるのではないでしょうか?

透き通る水や、靄がかかったような遠くの山々を背負う広々とした景色。そんなゆったりのんびりとした中で、温かな人々の情景をお届けできれば本望かな。

使用オカリナ

穏やかで透き通った音色の「加藤オカリナLIETOのアルトG管」と、細く長く繊細な中に完結した音色がある「小川オカリナのアルトC管」にコンビを組んでもらいました。

5.花嫁人形

「行列は様々な思いを連れ」のサブタイトル通り、ただ粛々と進んでゆく行列のイメージをアレンジテーマにしています。

左は加藤オカリナアルトC管
右はThousand LeavesアルトG管

アレンジへの思い

花嫁さん御一行が列を作って歩む「花嫁行列」のイメージが非常に強いです。とは言っても実は、えんじろうはそれを見たことがありません。黒沢監督の「夢」という映画のシーンが印象的だったので、僕の中ではそのイメージがあるかも知れないですね。
アレンジには行列の様子ではなく、その中で花嫁さんの心を表現するようなイメージで作り上げました。

そんなこと言ってもえんじろうは花嫁さんの気持ちは判りません。でもきっと割り切れないようなたくさんの思いが渦めきあう中、行列にいざなわれるようにして足を進めるしかないような心境なのかなあと。
嬉しい気持ち、ワクワクする気持ちももちろんあるかも知れませんが、完全にうっきうきではない何かも同時にまとわり付いているような。後ろ髪を引かれるような、何かと引き離されるような、切ない感覚もあるような気がしています。

だからこそ、ラストには「ため息」とも取れるフレーズがひとこえ。流石にネタバレ的になってしまっていますが、たまには先にネタを聞いてみるというのも面白いかもですよ。

使用オカリナ

オカリナの前には人形作家さんとして活躍されていたという方が作る「加藤オカリナのアルトC管」と、それを支える大地のような落ち着いた音の「
Thousand LeavesオカリナのアルトG管」の組み合わせでお届けします。

次回予告

というわけで、今回はここまでです。3曲は思いも綴ってゆくと結構なボリュームになるものですね。ここからはまた季節が進んでゆきます。次は初夏かな?

それでは次回もどうぞお楽しみに。


CDアルバム
「3つのオカリナがうたう 名曲の宝箱 第1弾」

ジャケット画像

発売 2023年7月1日
販路 演奏会場での手売り・BASE(予約販売中
定価 3000円(税込)
内容 オカリナ3重奏による既成曲12曲
   編曲・伴奏・演奏 えんじろう
   マスタリング   音工房 縁児堂
   デザイン     ㈱エポックスタジオ

 1.手のひらを太陽に 「すべてに喜びと感謝で」
 2.赤い花白い花   「届けたい心」
 3.どこかで春が   「春到来の喜びを」
 4.故郷       「いつも思い出と共に」
 5.花嫁人形     「行列は様々な思いを連れ」
 6.浜辺の歌     「波に心をあずけ」
 7.イムジン河    「やり場のない思いを」
 8.みかんの花咲く丘 「幸せ夢見るみかんの花」
 9.真赤な太陽    「煮えたぎる情熱」
10.里の秋      「木の葉のささやきのように」
11.大きな古時計   「粛々と時を刻む」
12.月の沙漠     「その道はただ続く」

収録曲

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?