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忍たまポスターは時代の鏡

(※使用している画像は全て撮影が許可されている場所で筆者自身が撮影したものです)

みなさんこんにちは! えんじです。今回は忍たま乱太郎のポスターについて思っていることを書きたいと思います。

NHKアニメワールドの忍たま乱太郎公式ホームページを見てみると、トップには真ん中or手前に乱太郎きり丸しんべえがどーんと構えていて、その周りに少し小さめに他のキャラがこっち向いて手を振ったりポーズを取っている、という構図のイラストが描かれています。これはキービジュアルといってここ数年は毎年変わっていますが、大体の構図は毎年同じです。「忍たま乱太郎」ですからね。乱太郎が主人公ですからね。きり丸が主人公だと思っていたという人に僕は会ったことありますがそれはまた別の話です。このキービジュアルは大抵忍たま乱太郎のイベントや展示会にいくとドーンとA2くらいの大きなポスターになって貼られています。

忍たま乱太郎は1993年に放送が始まりました。1993年といえば日本が記録的な冷夏に見舞われて米を輸入するなんていうてんてこまいな状況であった年です。こめだけに。うまい。いやうまくない。

放送当初からキービジュアルがあり毎年変わっていたのかは僕も知らないところですが、忍たまポスターの中でもかなり古い方と思われるものがこちらになります。

反射で少し見にくいかもしれませんが、手前に乱太郎きりまるしんべえ&ヘムヘム、そして奥にくの一三人組、先生方と、忍たまに詳しくなくても大体の人が知ってそうな主要キャラ勢ぞろいです。この崖は一体どこなんでしょうか。というか学園長先生が

どう見ても海に落ちそうなんですが。

そこはツッコんじゃいけませんかそうですか。

絵柄も勿論ですが、左下の「NHK教育テレビ」という表記からも懐かしさを感じますね。いつの間にかEテレに変わっていました。本当にいつ変わったんですか僕たちの教育テレビを今すぐ返してください。

見えにくいですが右上には「「学園ギャグアニメ」! いつでも、どこでも、元気な「忍たま三人組」」というキャッチコピーが書かれています。1~2期のDVDを見るとわかると思いますが、放送当初は登場キャラクターも少なく、ほとんどのお話の展開が乱太郎きり丸しんべえを中心に繰り広げられていました。それこそこのポスターに描かれているキャラクターだけで完結する話がほとんどだったと思います。そう考えるとこのポスターも、キャッチコピーもしっくりきますね。三人組のドタバタ劇を見ることがこの番組のメインだったわけです。

では最近のポスターはどうなっているかというと…

なんかとんでもないパワーワードが書かれています。


一体何があったんだNHK。受信料払わない不届き者がいるのはわかりますが何も(一応)子供を主ターゲットとしているであろうこのアニメのポスターにこんな生々しいことを書かなくともいいだろうに。これを見た無邪気な子供に「ママ―。うちってじゅしんりょうはらってるのー?」と言わせることによって仮にその親が受信料を払っていなかった場合、罪悪感を抱かせることが狙いとかでしょうか…??

ただこの時期のポスターに前述の初期のポスターのキャッチコピーを使うのは確かに違和感あるとは思います。だってキャラクター増えたんだもん。特に下2枚のポスターはかなり上級生が目立つようになっています。一番下のは恐らくですが19期のポスターで、その前年に初登場した尾浜勘右衛門が五年生で唯一、それもでかでかと描かれていますね。20期(さっきあげた3枚のうち一番上)のポスターに至ってはキャラクターごっちゃごちゃで誰がどこにいるのかぱっと見ではさっぱりわかりません。それくらい年を重ねるごとに上級生を中心にキャラクターが増えたわけです。その上級生がメイン張って乱太郎きり丸しんべえは「忍たま乱太郎」の体を保つお情け程度にしか出ない回さえ結構あるのですから(それはそれで面白くて良いんですけどねw)そりゃあ以前のキャッチコピーは使えませんよ。

もしかしてそれでキャッチコピー変えようとした時に、とりあえずこれでって感じで受信料の文章入れたとかなんでしょうか…笑

そして昨年25期のポスターはどうなったかというと

ちょっと変わっていました。

ちゃんと受信料支払う人が増加したんですかね。確かに僕は毎日忍たまを見て楽しさとか幸せとか大切なものを色々得ているのでそれはいいんですけど。公共放送進化中っていうのは何でしょうか。東京五輪に向けて8K技術を用いた放送を目指しているとかそういう話でしょうか…。この年は記念すべき25期ということでイベントも数多く行われ、アニメでもかの厳禁回が2話にわたって放送されたり乱太郎メインのスペシャルが放送されたりと結構にフィーバーしていた年だったと思います。このポスターの雰囲気からもそれがすごく伝わってきますね。人口密度がすごい。

忍たまのポスターを見てるとなんとなくその年で推したかったキャラクターや内容、下手をすれば時代背景まであれこれ考えることができて面白いですね。