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鬼を拝むお婆さん
仏様を拝まず、いつも鬼ばかりを拝むお婆さんがいました。
閻魔様は怒って、お婆さんを地獄行きを言い渡しました。
いつも鬼を拝んでいたお婆さんは、地獄で鬼と出会って大喜びです。
鬼たちも「いつも俺を拝んでくれる婆さんだ」と大喜びです。
婆さんは釜茹での刑になりますが、鬼は「婆さん、安心せえ。お婆さんはこっちじゃ」と、程好いお湯が入った小さな釜に連れて行ってくれました。
閻魔様は、地獄で全く苦しまないお婆さんを見て、次は、針の山の刑に処しました。
婆さんが針の山に着くと、鬼が鉄下駄を用意してくれていました。
婆さんはそれを履いて針の山の頂上まで登りました。
頂上からの景色は最高で、遠くには光り輝く極楽が見える絶景でした。
感激した婆さんは、山を降りて閻魔様に「針の山に住みたい」と願い出ました。閻魔様は「これでは地獄にいても意味は無い」と言って、お婆さんを極楽に送ることにしました。
鬼は極楽に向かうお婆さんを悲しそうに見送りました。
お婆さんは「鬼さんと離れるのは寂しいが、極楽から鬼さんを拝むよ」と言って、極楽の階段を上って行きました。
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