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英語のリスニング力を伸ばす方法④ - 2つの"オートマティズム"を身に付ける

リスニング力を伸ばす方法のシリーズ、

第4弾になります。


第1弾では"音認識"の重要性を、

第2弾では"音認識"と"意味認識"の関係を、

第3弾では”シャドーイング”の有効性をお伝えしました。


今回は、これらを踏まえ、

リスニング力を高めるためには、

2つの"オートマティズム"が重要になることをお伝えします。


"オートマティズム"とは、

英語では"automatism"と表現しますが、


・ "自動性"

・ "無意識的動作"

といった意味を持ちます。


リスニング力を高めるためには、

"自動性"や"無意識動作"がどうして大切になるのでしょうか?


そもそもリスニング力を高めるためには、

"意味の認識"以前に"音の認識"が重要になります。


そして、

英語の音声は通常、

私たちが英語の文字を読むよりも

早い速度で流れていきます。


"意味"を一生懸命考えている間に、

"音"は次々と流れ、

"音認識"自体ができなくなることが頻繁に起こります。


こうした状態を防ぐために必要なことが、

音声認識における"オートマティズム"の構築になります。


つまり、

リスニング力を高めるためには、

"音"を"自動処理"するための回路を築くことが

必要になるということです。


"音"を"自動処理"するとは、

集中力を高い状態に上げなくても、

"音"を認識できる状態です。


母国語で考えてみると分かりやすいのですが、

難易度や専門性の高い話を母国語で聴いた時、

"意味"自体は全く分からない状態においても、

"音"自体ははっきりと認識していることが多いと思います。


英語のリスニングにおいても、

こうした状態に近づくためのトレーニングが重要になります。


つまり、

"意味認識"以前に、

"無意識的"に"音自体"を"聴き取れる回路を構築"することが大切になります。


そして、

こうした"無意識的"な"音認識"の力を高めるために、

非常に有効なトレーニングが"シャドーイング"になります。


シャドーイングは、

"耳に入った音声"を、

"即座"に"自らの口で再現"するトレーニングになりますが、


このトレーニングは、

"音"に対する認識を高めると同時に、

"自らの口で再現"することで、

"音"を"無意識的に処理"する能力を高めます。


つまり、

"耳"と"口"とを"同時に働かせる"ことで、

"音"に対し"耳"が"無意識的に対応"していく、

という状況が作り出されます。


そして、

この英語の音に対する"無意識的処理能力"が高まることにより、

音声を聴き取りながらにして、

"意味を考える"ためのキャパシティーが脳内に生まれてきます。


言い換えると、

先ほどの母国語で専門性の高い話を聴いている状況であり、


音自体を無意識的に認識しながらにして、

同時に何の話なのかと"意味"を考えている状況になります。


こうした音を無意識的に処理できる状態になるためには、

日々のトレーニングの積み重ねによって、

"シャドーイングできるものの数を増やしていく"ことが大切になります。


シャドーイングは、

題材としてある程度内容のまとまったものを扱いますが、

様々な題材を扱うことにより、


・語彙力

・文法力(文の構造認識)

・文脈への理解力(何の話題なのか)


などが、音声認識の力とともに高まっていきます。


言い換えれば、

リスニング力は、

語彙力、文法力、文脈理解力などと密接につながっているということであり、


シャドーイングのトレーニングは、

それらを総合的に高めるトレーニングだと言えます。


そして、

シャドーイングできるものの数を増やすためには、

日々のシャドーイングトレーニングを

"オートマティズム"化することが大切になります。


つまり"トレーニングの習慣化"です。


リスニング力を高めるためには、

この"トレーニングの習慣化"が非常に大切なことになります。


"音声"を"無意識に処理"できる"回路を構築"するためには、

・"一定量のインプット"と、

・それらを"反復し定着"させること

が必要であり、


"継続的なトレーニング"が必要になるからです。


日々どうするかを考えなくともトレーニングを行う、

"トレーニングのオートマティズム化"をいかに身に付けていくか?


それには、

モチベーションや性格なども大きく影響するのですが、

やると決めたトレーニングを1日1日積み重ねていくしかありません。


習慣化には3週間が必要だと言われたりもしますが、

自分自身の性格を考慮し、

"無理のないトレーニング量から始める"、

”休みなどを上手に組み込む”

といった"継続のための工夫"も大切になるでしょう。


そうして試行錯誤しながら、

結果的にある程度の期間を続けることができたならば、

トレーニングを行うこと自体がオートマティズム化され、

トレーニングを行うこと自体が以前と比べ、

苦ではなくなっていきます。


そうなれば”しめたもの"です。

"音認識のオートマティズム化"が前に進み始めます。


今日はリスニング力を高めるために、

2 つの"オートマティズム"の重要性について、


つまり、

・"音声認識のオートマティズム化"と

・それを実現するための"トレーニングのオートマティズム化"

の重要性について、まとめてみました。


最後までお読み頂き、ありがとうございます。


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興味のある方は、ぜひチェックしてみて下さい。


リスニング力の向上に向け、ともに頑張っていきましょう。





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