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駐在妻のお友達事情

イギリスで駐在妻生活を始めたころ、私は暇を持て余していました。

日本にいた頃は、毎日誰かと会ったり電話したりメールしたり…という忙しくも楽しい毎日を送っていたのが一変して、知り合いゼロの孤独な生活に。

そこからどうやって交友関係を広げたか、私の体験をお伝えします。
どなたかのご参考になれば嬉しいです。

日本人と友達になる

知り合いゼロでスタートした初の海外生活ですが、夫の同僚の奥様Kさん(日本人駐在妻)が近くに住んでいたので、まずその方と仲良くなりました。

同じ駐在妻、しかも夫の勤め先も同じ会社なので、分からないことを何でも聞けて本当に心強かったです。

時々、駐在妻の人間関係に疲れて心が病む人もいると聞いていたのですが、私はとても居心地の良い関係を築くことができて本当にラッキーでした。
(ちなみに彼女とは帰国した今でも交流があります)

次に、そのKさんの紹介で日本人現地妻(←イギリス人と結婚している)数人と友達になりましたが、帰国後は全く連絡を取っていません。

当時は数ヶ月に1回くらいお茶したり、一緒にヨガに通ったりしてたんですが、日本に帰国してからというもの交流がパッタリと途絶えてしまいました。

というか帰国後SNSを通じてコメントしたらスルーだった。なぜだろう…(私が何かやらかしてたらすみません笑)

よく考えてみると、私と彼女たち(日本人現地妻)の間には「イギリスで暮らす日本人」以外に共通点が見つからなかったんですよね。

当時は初めての海外生活で心細かったせいか、日本人と会えたというだけでテンションが上がっていました。

多分向こうもちょっと似たような気持ちで、同胞(日本人の私)が困っているのを助けてくれたんじゃないかと思うんです。

でもイギリスを去った今でも連絡を取りたいかと言われれば、そこまでの気持ちはなかったんでしょうね〜。

ちょっと切ないけど。

この経験から、私がもしまた海外に住むことになったとしても、日本人だからという安易な気持ちで友達になるのはやめようと思っています。

相手にとっても自分にとっても良いことは無いですもんね。

英語学校(ESOL)の先生とクラスメイト

イギリス滞在中、ESOL(English for Speakers of Other Languages)という英語のクラスに通っていました。

ここでは素敵な出会いがたくさんあって、まず先生が素晴らしかった。

南米出身でとても明るいM先生は、私がほとんど授業を理解できない初期の頃から本当に親切で、茶目っけがあって、私の理想のおばちゃん像そのもの。

「こんな可愛いおばちゃんになりたいものだ」と何度思ったことか。

私が帰国してからも定期的にメッセージのやり取りをしてたんですが、ついに今年の春、日本に遊びに来ることになったんです!

私はM先生と東京で再会を果たし、M先生のご家族ともお会いできて、夢のように楽しいひと時を過ごしました。

あとESOLのクラスメイト数人とも交流が続いています。

英語が流暢に話せない私にとって、イギリスでの生活はストレスが溜まります。外では常に気を張っているから疲れるし、たまにメンタルがやられることも。

そんな私にとって、自分の英語レベルを全く気にせず会話ができるのがこのクラスメイトでした。

数人とは今でも連絡をとっていますが、連絡をとっていない友人のことも「どうしてるかな?元気かな?」と時々気になっています。

私にとってESOLで出会った先生、クラスメイトとその思い出は、かけがえのない大切なものなんですが、先日それを見事に表現してくれている映画に出会いました。(Amazonプライムビデオで発見)

インドの映画で、主人公が一念発起して英語学校に通うんですが、そこでの出会いや絆がもうESOLで体験したことそのもの。

実際は映画のようにすぐに皆が仲良くなるわけじゃないし、クラスメイトは毎週クラスに来なかったり、ものすごく喋りにくい人もいるんだけど。

懐かしくて懐かしくて、涙が止まりませんでした。

余談だけどインドの人特有の、顔を横に揺らす仕草(イエスの意味)がたくさん出てきて嬉しかった。

真似してみたいけど、できないんです。

日本人現地妻の方とは、共通点がないと友情を続けることは難しかったのに、なぜか異国の友人とは共通点がなくても仲良くなれる不思議。

現地で仲良くなったタイ人女性に聞いたところ、同じ町に住むタイ人女性は多いけど、特定の友人以外とは全然仲良くないとのこと。

うっかり同じ国の人だからと思い「◯◯ちゃん知ってる?」なんて聞いてしまうと気まずい雰囲気になったりします。(←経験談)

同じ国の人どうしって、言葉とか仕草から考えが推測できたり、深く理解しあえてしまうから逆にうまくいかないのかな?

言葉が100%通じない方が人は寛容になれるのかもしれませんね。

Oxfamでのボランティア仲間

イギリス生活にも慣れて、英語も多少話せるようになった頃からチャリティショップでボランティアを始めたんですが、そこから私の交友関係は一気に広がりました。

マネージャーのPさんは、エクアドル出身のエネルギッシュな女性で、面倒見が良く、感情豊か。

私に仕事を一から教えてくれただけでなく、プライベートでも色々と面倒をみてくれて、とにかく色んな話をしました。

日本に帰国してからもメールをくれたり、息子が生まれた時にはプレゼントを送ってくれたりと、遠い親戚みたいな関係が今も続いています。

あとは同じボランティア仲間の、フィリピン人Aちゃん。

お互い年齢が近かったので、一緒に買い物やボーリングに行ったり、家で一緒に料理をしたりしました。(「リチョンカワリ」という豚肉のフライみたいなのが絶品だった)

今でもクリスマスカードやメッセージのやり取り、たまに電話したりと交流が続いています。

彼女はイギリス人の旦那さんと結婚して英国に移り住んだのですが、ビザを取る時に偽装結婚じゃないことを証明するために、旦那さんとのメールまで提出させられたそうで・・・

今もSNSで仲良しぶりがめちゃ伝わる2人なのに、当時は色々大変だったんだな・・・(というか国際結婚って大変なんだな)と改めて感じたのでした。

まとめ

海外での友達作りは焦らなくて良いと心から思います。

相手との距離感、会話が自分にとって心地よいと感じたら、そして相手も同じように感じてくれていたら、何かをきっかけにグッと仲良くなる時がきます。

私がESOLのクラスメイトと初めて仲良くなったきっかけは「寿司の作り方を教えて」でした。

自宅にクラスメイト3人を招いて巻き寿司を作り、小さなパーティーをしたんですが、イギリスに来てすぐのころは英語が分からず辛かったこと、一人では何もできなくて何度も泣きそうになったことをその時初めて聞いて、もう共感の嵐。

海外でこれから友達を作りたいと考えているあなたにも、どうか素敵な出会いがありますように!

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