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もしも現役エンジニアが公文式で使われそうなサービスを企画したら

1.はじめに

自分でWebサービスを作ってみたいと思った時に、アイディアは出たけども詳細に落とす際に苦労したことはありませんか?

実際の開発現場ではどのようにアイディアが落とし込まれていくのかの過程を「もしも現役エンジニアが公文式で使われそうなサービスを企画したら」をテーマにアイディアを具体化する説明します。

2.くもん式とは

有名なサービスのため説明不要かもしれもせんが、公文式とは「フランチャイズの学習塾」です。他の塾と大きく異なるポイントとして、「授業をしないでプリント形式の学習方法を採用している点」「一人一人の学習の進度に合わせてそれぞれの学習内容を決めている点」があります。飛び級をしているお子さんがたくさんいることが他の塾との大きな違いです。

3.ペルソナを考える

ペルソナとは、マーケティング用語で「仮想顧客」という意味です。

架空の利用者をイメージして、実際に使ってもらう事を考えることで、アイディアを具現化していくことが大事です。か

例えば、公文式のサービスを作成するとなった場合、つい「日々の宿題の進捗状況を管理するために、宿題の進捗をこどもに入力させる」と考えてしまいそうになりますが、これはダメな例です。想定するこどもの年齢はいくつなのでしょうか?どんな性格の子でしょうか?

イメージしたこどもは、果たして公文式が終わったら日々進捗を入力してくれるでしょうか?「こどものモチベーション向上のために進捗を自分で入力したくなるようなサービスを作る」というのも一つの答えですが、生活習慣を変えるようなサービスは使ってもらうための難易度が跳ね上がります。

実際に世にある成功したサービスも、本屋をWeb化したサービスレシピ本をWeb化したサービスなど、既に需要がある領域を進化させたサービスが多いのではないでしょうか。

4.業務の流れを考える

では、公文式でサービスを作るとしたら、誰をターゲットにすべきでしょうか。公文式の流れに沿って考えてみましょう。

キャプチャ6

簡単な業務フローを書いてみました。

このような流れに関する部分を想像するのは簡単かと思います。ついついアイディアを生み出す際に、上記のようなメインフローから考えてしまいますが、もう少し膨らませてみましょう。

キャプチャ8

教文式の先生は、「学習の進捗を記録する」→「こどもひとりひとりの次に行う教材を決定」→「こどもひとりひとりの情報を集約して、どのプリントが何枚必要かを計算して本部に発注する」という流れがあると推測してみます。

このように流れを具体化することにより、サービス化する部分を明確化しやすくなります。

既に先生が生徒の進捗をなにかしらの形で記録しているものを、別のサービスに置き換えるという話なので、まったく新しいビジネスモデルを作るよりもユーザーに使ってもらえる可能性は高くなります。

5.インプット→スループット→アウトプットを考える

サービスを考える際に、ついメインとなるサービスだけ考えてしまうことはありませんか?例えば、飲食店を評価する食べログのようなサービスを考えた場合、店舗の情報やメニューの情報についてアイディアを膨らますことは難しくありませんが、実際に店舗の情報やメニューの情報を誰がどのように入力しているかを考えないと、サービスとして成立しません。

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公文式で考えるとこのように、インプット「生徒ひとりひとりの進捗を記録」→スループット「進捗を記録を教材発注用情報に加工」→アウトプット「教材発注用データを出力」と、基本的なインプット、スループット、アウトプットの大枠を作成します。

6.インプットの用途を色々考える

サービスにおいて、入力作業が一番負荷が高いですので、入力を楽にする工夫一つの入力を様々な用途に使うことができるといった、使っていただく人に使っていただく工夫をしなければいけません。

キャプチャ5

例えば、生徒ひとりひとりの進捗状況を利用して、保護者がこどもの進捗状況をわかるようにする。といった、一つのインプットから別の使いみちを模索します。


一つのアイディアを具体化していくプロセスについて解説しました。個人で作るサービスで、ここまできっちり考える必要はないかもしれませんが、実際にサービスってこのように作られているんだな。と参考になれば、筆者としては嬉しく思います。


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