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技術者のスキルアップを阻害する思考

本編である「技術者が研究開発で勝ち抜く実践的スキルアップ法」に関する話に入る前に、技術者として避けたい思考とその理由、さらには望ましい行動について述べたいと思います。

技術者がスキルアップをしたいのであれば、ご自身がその思考の呪縛に陥っていないかを常に振り返る必要があります。そのためには、技術者として避けたい思考とは何かを理解することが第一歩になります。

技術者のスキルアップを阻害する思考は”学校教育”によって醸成される

技術者のスキルアップを阻害する思考はどのようにして醸成されるのでしょうか。

その答えは学校教育にあります。

ここでいう学校教育は、大学や高校、短大、高専、専門学校での教育に加え、義務教育も含みます。

教育を受けていたころを振り返ってください。

そして、その頃は何によって評価されていたのか思い出してください。
何か見えてこないでしょうか。

試験の点数や成績表、受験を控えた時期は模試の結果ではないでしょうか。

そうです。多くは試験によって評価されてきたはずです。

元々は、知識量を重視する暗記型教育が主として行われてきました。

しかし、最近は思考型教育に軸が移り始め、試験の内容も考えを述べるようなものに変わりつつあります。

暗記型教育は悪で、思考型教育が正という論調も認められますが、それほど単純では無いと私は考えます。思考型教育も、結局のところある程度の知識量を求めているからです。

この辺りは当社の以下のコラムで詳細を述べていますので、興味のある方はそちらをご覧ください。何かを議論するには、俯瞰的視点が必要であると感じていただけるかもしれません。

※技術者育成研究所コラム
これからの技術者に必須の思考型教育とは


実はここで述べた知識量を求められるという経験が、後に技術者のスキルアップを阻害する思考の醸成につながっていきます。

※お断り※
大学院では自らが研究テーマを推進するのが一般的で思考型教育が前提となるため、本項の言及で大学院は除外しました。


技術者のスキルアップを阻害する思考とは

この答えを理解するには、実際に若くして離職した若手技術者の方々の話を紹介するのが一つのやり方かもしれません。

伸び悩む技術者、そして最終的に離職という選択肢を選ぶ技術者に共通の思考

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