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エンジニアと生成AI№12(設計とトラブルシューティング)

 前回まで、生成AIを利用したトラブルシューティングを考えてきました。トラブルシューティングは、かなりの知見と経験が必要で、若手エンジニアに荷が重いと考えて生成AIの活用を思いついたのですが、進めるうちに設計時に利用できるのではないかと考えるようになりました。
 つまり生成AIに想定されるトラブル例を挙げさせ、そのトラブルを未然に防ぐ手立てを設計に組み込むことで、トラブルを起こしにくい又は短期間での復旧を可能する、安定化した装置を設計できるのではないかと考えられます。
 制御装置の誤動作と言うトラブルを絞り込んで原因を追究する逆を行うことになります。想定されるトラブルを生成AIに数多く挙げさせることで設計時のトラブルシューティングによる対応を軽減させ、最も手付かずな設計プロセスの生産性向上を図ることが出来ます。
 生成AIの設計活用として、仕様を生成AIにインプットしたプログラム開発が挙げられますが、人が関与しないためトラブル対応及び人財育成の観点で疑問が残ります。

 制御装置の想定されるトラブルについて生成AIの回答を以下に記載します。生成AIはChatGPTを利用します。

質問
「制御装置に想定されるトラブルに何が考えられるか」

回答
「制御装置にはさまざまなトラブルが発生する可能性があります。以下は一般的なトラブルの一部ですが、具体的な制御装置やシステムによって異なる可能性があります。」

1.電源の問題:電源供給の不安定性や断続がある場合、制御装置が正しく動作しない可能性があります。
2.プログラムの不具合:制御装置に組み込まれたプログラムにバグがある場合、意図しない動作が発生する可能性があります。
3.通信障害:制御装置が他の機器やシステムとの通信を行っている場合、通信障害が発生すると正確な情報のやりとりができなくなります。
4.センサーの故障:制御装置がセンサーからの情報に依存している場合、センサーの故障が正確なデータの取得を妨げる可能性があります。
5.アクチュエータの故障:制御装置が機械やプロセスを制御するためにアクチュエータを使用している場合、アクチュエータの故障が制御の問題を引き起こす可能性があります。
6.環境条件の変化:温度、湿度、振動などの外部環境の変化が制御装置に影響を与える可能性があります。
7.セキュリティの問題:制御装置がネットワークに接続されている場合、セキュリティの問題が発生し、不正アクセスや攻撃によってトラブルが引き起こされる可能性があります。
8.保守不足:定期的な保守作業が行われていない場合、部品の劣化や摩耗が進み、トラブルが発生する可能性が高まります。

「これらのトラブルに対処するためには、システムの定期的なメンテナンスやモニタリング、セキュリティ対策、バックアップといった対策が必要です。特定の制御装置やシステムに関する詳細な情報があれば、より具体的なアドバイスを提供できるかもしれません。」

 生成AIが挙げた想定トラブルですが経験のあるエンジニアであれば経験値からある程度カバーして設計条件に組み込みますが、経験が少ないとトラブルを想定しない設計となり、安定性を欠く装置となる可能性があります。

 いきなり答えを示すと、生成AIの利用トレーニングになりませんので、次回は、更に絞り込んだ質問で設計に役出す情報を引き出したいと思います。

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