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第17回 エンジニアと生成AI№17(設計上の留意点№5)

 前回の生成AIが回答した制御装置のトラブル原因の5番目に挙げた「アクチュエータの故障」について更に掘り下げたいと思います。
 今回も、この回答結果からトラブルシューティングから逆算した設計ポイントについて考えています。

質問
「制御装置に想定されるトラブルのうちアクチュエータの故障として何が考えられるか」

回答
「アクチュエータの故障は制御装置において重要な問題となります。アクチュエータは信号を受け取り、その信号に基づいて機械的な動作や制御を行うデバイスです。以下は、アクチュエータの故障の可能性があるいくつかの要因です。」

1.物理的な損傷:アクチュエータが物理的なダメージを受けると、内部の機械部品が破損する可能性があります。これにより正確な制御ができなくなり、動作が不安定になります。
【考えられる設計ポイント】
原因:使用環境の条件設定過誤
対応:アクチュエータの保護設計がポイントになります。固定方法、固定場所、保護対策などアクチュエータの損傷に繋がる条件等の排除が重要になります。また、アクチュエータの制御ケーブルのフォーミング、絶縁保護なども重要になります。アクチュエータの使用環境(温湿度、腐食性ガス等)の考慮も重要です。長期間使用の場合、強度不足や金属疲労等による破損対策も重要です。

2.劣化や摩耗:アクチュエータの部品は時間とともに劣化し、摩耗することがあります。これにより、動作の精度や応答性が低下し、最終的には故障する可能性があります。
【考えられる設計ポイント】
原因:保守条件の設定
対応:アクチュエータの使用条件・環境による経年変化及び定期的な保守・部品等の交換を検討する必要があります。保守期間、交換条件等のマージン設定も重要になります。

3.油圧や空気圧系統の問題:アクチュエータが油圧や空気圧を利用している場合、これらの系統に漏れや不足が生じると、アクチュエータの動作に支障が出る可能性があります。
【考えられる設計ポイント】
対応:劣化・摩耗と同様な対策が考えられます。従って2項と同様な検討がポイントになります。

4.電気的な問題:アクチュエータが電気的な制御を受ける場合、電気回路や制御信号の問題が発生する可能性があります。電気接点の故障、配線の断線、過電流などが挙げられます。
【考えられる設計ポイント】
対応:電気的な問題としてケーブルの断線、接触不良が主な原因として考えられます。ケーブルのフォーミング、筐体との接触による被膜の劣化などが考えられます。また、ノイズによる誤動作も考えられますので、ノイズフィルターや磁気遮蔽などの対策も考えられます。

5.制御信号の不良:•アクチュエータは外部からの制御信号に従って動作します。制御信号が不正確であったり、不適切な場合、アクチュエータが正常に応答しない可能性があります。
【考えられる設計ポイント】
対応:電気的な問題と同様な対策が考えられます。従って1項と同様な検討がポイントになります。また、制御機器の誤動作や制御ソフトの不具合も考えられます。

6.環境条件の影響:•アクチュエータが特定の環境条件にさらされると、動作に支障が生じる可能性があります。例えば、極端な温度、湿度、振動、または化学物質の曝露などが考えられます。
【考えられる設計ポイント】
対応:劣化・摩耗と同様な対策が考えられます。従って2項と同様な検討がポイントになります。

7.メンテナンスの不足:アクチュエータは定期的なメンテナンスが必要です。適切な潤滑、清掃、調整が行われていない場合、故障のリスクが高まります。
【考えられる設計ポイント】
対応:メンテナンス仕様(使用環境条件、時期、間隔、交換部品・交換時期・交換条件等)について検討が必要です。また、過去の故障事例等からのアップデートも必要です。

 次回は、6番目の環境条件の変化について考えていきます。

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