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レビュー:“麒麟がくる”好きなら「信長の野望」

1980年代に第1作が発売され、長く受け継がれてきた戦国シミュレーションゲーム「信長の野望」。
目的は、戦国大名となり、合戦や外交を駆使して勢力を拡大、全国を統一し、泰平の世を築くこと
一部に例外的なタイトルもありますが、基本的には「大名視点」のゲーム。
本シリーズをプレイ可能なハードは、PC、家庭用ゲーム機、スマートフォンと多岐にわたります。

概ね、2作毎にシステムが大きく変化します。
本記事では、配下武将としてのプレイが可能「信長の野望 創造~戦国立志伝~」を取り上げます。
通常の「創造」では配下プレイはできません。

なお、本作以外で大名より下の立場でプレイ可能なものは、2020年4月13日現在では「信長の野望 蒼天録」(2002年発売)しかないと思います。
配下プレイとしてはあちらの方がより細かいことを行えましたが、新しいタイトルの方が手に入れやすいので「戦国立志伝」を紹介します。

特に、2020年大河ドラマ「麒麟がくる」好きな方にはオススメ
織田信長や斎藤道三でのプレイはほとんどの「信長の野望」シリーズで楽しめます。しかし、明智光秀としてプレイしようと思ったら、本能寺の変直後のシナリオしかありません。
その点、本作では、もっと前の年代から明智光秀としてプレイが可能です。ちょっと細工をすれば、帰蝶としてプレイすることも可能

眼前に広がる、戦国の日本

日本列島が、1枚の3Dマップで表現されます。

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ゲームでは、明智家は美濃国の烏峰城(うほうじょう)を拠点としています。その烏峰城から南東を望むと、このような感じ。
右端には稲葉山城、前方には尾張国の清洲城那古野城なども見えます。

視点を変えて・・・・・・

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尾張側から見ると、このように。拡大/縮小もできます

「麒麟がくる」序盤で光秀が向かった京の方は・・・・・・

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美濃側から見ると、このような感じ。

こうして地図を眺めているだけで、ワクワクしてきます(笑)

シナリオ多数。信長誕生年のシナリオも

プレイ開始時に「シナリオ」を選択。シナリオによって大名家や武将の初期配置が異なります。
もっとも早いシナリオは、なんと織田信長が誕生した1534年。「麒麟がくる」よりも前の時代となっています。

そのシナリオを、ちょっと見てみましょう・・・・・・

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美濃は、守護の土岐頼芸が治めており、斎藤道三(利政)はまだ家臣の立場。明智家には、光秀の叔父 光安がいます。

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統率力と知略には、中ぐらいの能力が設定されているようです(笑)。
ちなみに、リストの一番上の「明智光継」は光安の父ということで、つまり光秀の祖父とのこと。

光秀パパ、どこ行ったん?

調べたところ、光秀の父 光綱の没年は1538年とされています。
1534年ならまだ生存しているはずですが、しかしゲーム上の「史実武将」の中にその名は見当たりませんでした
残念。

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ついでに、斎藤道三も見ておきましょう。

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武勇は一級の大名の中では低めなものの、政治力は十分役立つレベル。統率力は高く、知略に関してはこのシナリオ中で毛利元就に次ぐ2位の高さを誇っています。
土岐頼芸では叶わないでしょうなぁ・・・・・・。

いなければ作っちゃえばいいじゃない

やっぱり諦めきれない、光秀パパ。
本作には、「登録武将」を作成する機能があります。新規武将作成ですね。

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顔は、史実武将に使われていないものから選びました。
能力は、光継と光秀の間くらいに設定。
幼少期の駒を、炎に包まれる家屋の中から救い出したというエピソードにちなんで、突貫捨て身不屈といった特性を持たせてみました。

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もっとも開始年が早いシナリオでも、開始から数年後には死亡してしまいますが・・・・・・。
プレイ開始時に、寿命を長くしたり、「なし」にしたりもできます
自らの想い描く「光秀パパ」でプレイすることが可能ですよ。
その人生を拓いてゆくのは、プレイヤー自身です。

ちなみに、史実武将と同性同名の「登録武将」を作成することもできます

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能力は、史実武将の「明智光秀」と同じ。

この顔は、「信長の野望Online」(オンライン専用RPG)のあるコンテンツに登場する明智光秀の顔。
ダウンロードコンテンツとして獲得したもの。
史実武将の光秀の顔を変更することもできます

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この光秀、1534年のシナリオから登場し、寿命が110歳という(笑)。
好きな武将、長生きしてほしいですからね~。

ただ、このやり方だと、ゲーム中には史実武将と登録武将、2人の光秀が存在することになります。
ですので、元服する(ゲームに登場する)年にこだわらないのであれば、史実武将の光秀でプレイするのが良いでしょう。

帰蝶でプレイしたい!

プレイ開始時、姫を武将として登場させる機能を「あり」にすると、帰蝶も武将として登場します。
しかし、これはプレイ開始後の扱いを決める機能なので、プレイする武将として帰蝶を選択することはできません。

では、斎藤道三でプレイを始め、家督を帰蝶に譲る手は・・・・・・?
(道三は隠居武将として存在)
他の「信長の野望」の中には可能なものもありますが、本作では武将個人にスポットを当てたプレイとなるためか、プレイを担当する武将の変更はできないようでした。

つまり、史実武将として存在する帰蝶でプレイするのは、無理。

なら、作っちゃえばいいじゃない

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史実武将の「帰蝶」と同一の能力に設定した、「斎藤帰蝶」
登録武将では、「性」と「名」両方を設定しないといけないので、性を付けました。
無理矢理、
性:帰(き)
名:蝶(ちょう)
と、できなくもありませんが、イベント中に名前を呼ばれる際、おそらくおかしなことになります(笑)。

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寿命は、110歳ですね、ハイ。

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登録武将の帰蝶でプレイする際は、「姫武将モード」を「なし」に設定しておくと、2人の帰蝶が存在せずに済みます。
それでいて、姫としての帰蝶は存在するので、おそらく斎藤・織田の婚姻イベントは発生するかと。
シナリオ毎に登録武将の初期拠点を設定可能なので、織田家の帰蝶としてプレイしたい場合は、信長と同じ居城に設定しておけば良いですね。

光秀の謀反

歴史上の人物に対しては、様々な説や見方があります。
プレイヤー自身の想い描く武将の人物像に沿ってプレイができます。

例えば、

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まだ斎藤道三の存命中、斎藤家臣の光秀。

あまりにケチな主君に、
度重なる「お遣い」に耐えきれず・・・・・・

ついに、織田家への鞍替えを企てる。
城主の立場なので、家臣も道連れ

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まぁ、いきなりこんなことやっても、周りの斎藤家の拠点がすべて敵になって窮地に陥るだけですが(笑)。

配下武将プレイの醍醐味ですね

難易度選択も可能

この手のゲームに馴染みの薄い方もプレイしやすいよう、難易度を設定できます。

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簡単に述べると、自家の金銭・兵糧収入を増やして他家の収入を減らす。
合戦では、自家の兵の被害を減らし、他家の被害を増やすようにする。
コンピュータ武将のAIのレベル(賢さ)の設定もできます。
AI好戦度は、「非好戦」にすると他家同士の合戦が起きにくくなり、ちょっとつまらないかもしれません(笑)。

評価

じっくりと戦国時代のゲームをプレイしたい方にオススメ。
イベント中の演出は地味めですが、そういうのを売りにしているシリーズではありませんからね(笑)。
1人の武将として、戦国時代をどのように生きてゆくか
それを楽しめるのが本作です。

合戦中のカメラアングルの高さは、もう少し自由に変更できると良かったと思います。
ほど良く見やすいと感じるアングルが、なかったもので。

下記PS StoreにはPVもあり、「箱庭型内政システム」「合戦」(野戦、攻城戦、海戦)も紹介されています。
合戦はリアルタイム進行ですが、いつでも一時停止可能です。

シナリオについて、「関ヶ原の戦い」「大坂の陣」などもありますから、関ヶ原の戦いを石田三成で戦ったり、大坂の陣(冬・夏)を真田幸村で戦ったり、できます。

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東軍や徳川家を相手に戦うとなると難易度が上がりますが、クリアした時の達成感も大きいです。

そう、
ゲームでなら、自らの手で歴史を変えることができます!

プレイを進めるにつれゲーム上の勢力図が変化してゆくので、実感がありますね。

現在、新型コロナの影響により在宅のことも多いと思いますが、ここで1つ、じっくりと楽しめる戦国シミュレーションゲームはいかがでしょうか。

PS Store

PVあり。
内政システム、合戦システムの紹介あり。

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