【2.11】抵抗する人とどう向き合うか?(How to work with people who resist) 3 山田裕嗣 / Yuji Yamada 2018年11月7日 00:11 ※ティール組織の著者Frederic Laloux によるINSIGHTS FOR THE JOURNEYの日本語訳の個人的なメモを公開しています。 ————————————————————— ■元のURL https://thejourney.reinventingorganizations.com/211.html■翻訳メモ * よく議論している質問だと気づいたものがある。それは「変容のジャーニーの初期に抵抗する人とどう関わっていくのか」というもの。* 新しい組織への変容を始めると、必ず抵抗する人は出てくる* 変容を経験した多くのリーダーから聞いたアドバイスは、抵抗する人に焦点を当てず、熱意のある人に焦点を当てること* それには3つの理由がある* 1つ目は、エネルギーを正しい方向に向けたい。熱量のある人にエネルギーを注ぐと、結果的に抵抗する人に注目しないことになる* 2つ目は、自分自身のエネルギーを取られてしまうから。抵抗する人と向き合うにはエネルギーを使う* 3つ目は、あなたが熱意のある人に注目すると、その人達が、抵抗する人と向き合うことができる。* それは強力なこと。抵抗する人にとって、リーダーから言われるよりも、同僚から言われる方が効果がある* ただ、このときに、人のことを「決めつける」ことがないように気をつける必要がある* 先程、私は「熱意のある人」と「抵抗する人」という分け方をしたが、安易なラベル付けはリスクがある。* この場合は特に、ラベルが一時的なものであることも多い* 私は、最も強固な反対勢力だった人々が、結果的には最も熱烈な推進者になったケースをたくさん聞いたことがある* それは、過去に何度も取り組んでうまく行かなかった経験があり、すっかりシニカルになってしまっていることもある* ラベルを貼って、そのラベルに合わせて対応してしまうようになると、抵抗する人を冷たく扱ってしまったり、無視してしまったりする* この変容の尊厳(dignity)は、こういった抵抗する人にどう対応するかに現れる* リーダーたちのアドバイスが、熱意のある人に注目すべき、と言っていることはとても筋が通っている。* 全員にinvitationを出し続けて、それに熱意を傾ける人にだけ、自分のエネルギーも傾けていけばいい。* 私達は抵抗する人も尊重しなければいけない。批判的になっているのは、過去に挑戦したものの、今のシステムがそれを阻んで失敗してしまったからなのかもしれない。* もしくは、被害者意識に強く苛まれている人もいるかもしれない。それは変化するには深い個人的な変容が必要になる* そして、今度はまったく違う答えも提示したい* 抵抗する人ときちんと向き合ってもいいかもしれない* 他のビデオでも話したが、表面的なレベルで話すのではなく、好奇心を持って、深く相手の話を聞いてほしい* 何に本当に抵抗しているのか?本心にある理由は何か?* NVCでいうように、満たされていないニーズそのものは議論や否定をするものではない* 典型的なものは、セルフマネジメントに抵抗するのは、どうやって組織が運営されているか理解できなくなるから。* 私は何を期待されているのか、何が起こるのか* それは明確さ(clarity)がほしいといっている。* そういう人は、変容において必要なものを教えてくれる存在になる。抵抗する人は、熱意のある人が見逃していることを教えてくれる* ある組織で抵抗していた人は、変化に抵抗するのではなく、みんながストーリーを語るときに、過去のことを尊重しないことを指摘していた* 彼女が進むためには、過去の良かったことを認めることが必要だった* 今お伝えした2つのアドバイスは一緒にできる* 熱量のある人に、リーダーであるあなたのエネルギーを沢山注げばいい* そして少しは、抵抗する人とも向き合う* ただ表面で向き合うのではなく、深いところにあるニーズに耳を傾ける* 場合によっては、抵抗する人が一線を超えて、変容に加わることを止めてしまうことがあるかもしれない。そのときは踏み込んでいく必要がある* そのときは、すばやく、強制的に介入する。* それは矛盾して聞こえるかもしれないし、抵抗を感じるかもしれない。これから目指したい方向性とは逆に聞こえる。* あるフランスの組織では、CFOが抵抗を示していたので、CEOが介入して役割から外した。その後しばらくしてから、CFOはCEOに感謝して、あのときに介入してくれてありがとうと涙ながらに語ったらしい。* 介入する際には非常に慎重になる。CEOが自ら介入しなくても、他の人が関わらないのか。もし関わらないならば、何が彼らの動きを止めているのか。* そういうときは、きちんと話す機会を持ってもいい。何が機能していて、何が機能していないのか。* CEOが自ら介入しなくても、そういう話される場を設けてもいい。* 最後に、少し違った形として、抵抗ではなく「無関心」という場合もある* チリであるリーダーと話したことがある* 抵抗ではないが、関心がない人が多かった。教育水準が高くない人が多かった。そういう人は新しい可能性に惹かれなかった。* 彼には、同じように好奇心を持って向き合ってみたらいいと話してみた。きっと無関心に見える人達は、そうやって扱われることに慣れているが、深く耳を傾けたら聞こえることもあるはず。中には、怒りを感じている人もいるかも知れない。* 結果的に彼は、無関心に見える人が、どういう人生を歩んできたか、無関心になることで自分を守っているのか、ということを知っていくことになった* 彼に対して提案したのは、その話自体をみんなに伝えてはどうか。* 無関心な人たちと向き合って感じたことを、そのまま伝えていけば、なぜ組織の変容を進めたいのかがもっと伝わっていくに違いない■お願い動画の最後にもあるとおり、この取り組みはすべてギフトエコノミーによって成り立っています。この取り組みを支援されたい方は、以下のリンクからLalouxへのご支援をお願い致します。https://thejourney.reinventingorganizations.com/in-the-gift.html #組織論 #ティール組織 3 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート