【2.4】どこから始めるか?(2) (Where to start(2))

※ティール組織の著者Frederic Laloux によるINSIGHTS FOR THE JOURNEYの日本語訳の個人的なメモを公開しています。
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■元のURL
http://thejourney.reinventingorganizations.com/24.html

■翻訳メモ
* これは「どこから始めるのか?」の2つ目のビデオです。今回は、組織の中のどこから始めるのか、ということについてです。

* たとえば10人のような小さな組織なら迷わないですが、100人や1000人の組織だと、その質問は重要になってきます。全部から始めるのは難しいし、それをやろうとするとトップダウンでやることになってしまいます。

* メタファーとして、組織を機械ではなく生き物として捉えると、実行(implementation)から受粉(pollenization)へ捉え方を変えるとも言えます。試しにやってみて、それがどう広がるか見てみます。

* では、どこから始めるのか?4つのやり方がありえます

* 1つ目は、特定のチームでテストしてみる。じゃあどこでテストするか?というと、それはエネルギーがあって準備ができているチーム。そこに痛みがあるからか、もしくはその人達がやりたいと思っているから

* パイロットをするというアプローチは、古いマインドセットでやってしまう恐れがあります。テストしてみてよかったら他にも展開しよう、というきに、リーダーは本当の意味ではそういう方向に進む準備ができていないこともあります

* 可能な限り、リスクやリターンという考え方をしないでほしい。そうではなく、改めて、何があなたをドライブするのかに向き合ってほしい

* 本当に新しい組織に向かおうとするリーダーは、その新しいやり方こそがいいと知っていて、リスクやリターンという考え方をしていません

* 2つ目は、特定のプラクティスを選んで、それを組織全体に導入してみること。たとえば予算。一つの予算を全体で作っているのではなく、それぞれが作るようにしてみる。もしくは評価の仕組み、アドバイスプロセス、とか。

* そのアプローチを取る場合、まずはボランティアを募って、どうすれば自分たちにとって良いやり方が出来るかを考えてもらう

* 場合によっては大きなチームになるかもしれない。それはそれで構わないし、多くの人がかかわるほど、多くの人が準備できる

* 注意してほしいのは、最初から完璧になるわけではない、ということ。まずはやってみて、改善点があったら変えてみる。継続して改善していくものだと思って取り組んでほしい

* 3つ目は、ビュートゾルフのデブロックが2つの競合からアプローチされて、無料で競合に対してアドバイスを始めた。彼は既存の組織を変えるよりも、新しいチームをゼロから作ったらいいのではないかと思った。

* そのときに、看護師には今の組織に疲れたら新しい方に移っていいと伝えた。

* 古い組織はそのままに残して、風船の空気が抜けるようにしぼんでいって、新しい組織が膨らんでいった

* これは素晴らしい動き方だと思う

* もちろん、これができる組織もあるし、不可能な組織もあると思う。

* ただ、既存の組織でも、特定の領域ではできるかもしれない。たとえば製薬会社では、R&Dの部門だけ、新しいラボを作って、新しいテーマはそちらで始めてみる、とか。

* 4つ目は、組織全体に実験を促してみて、それぞれで実験がどう進むかを見守ってみる。

* 大きな組織では、一度に全てをやることはできない。

* もっと強力なのは、方向性だけを示して、色んな人に実験することを促す。例えばセルフマネジメントでこういうことをやりたい、と伝えてみる。そうすると、スペインでいきなり始まったり、製造部門の特定のチームで始まったり、予想もしないところで変化が起きるかもしれない

* そのときに、しばらくは進み方にばらつきが出ることは許容する必要がある。

* これの良い点は、それぞれ好きなやり方を始めていくので、他よりもうまくいくところも出てくる。そこのチームを皆が見に来るようになって、真似し始める。

* それが成熟しきったら、それをぜひみんなでやろう、ということもできるかもしれない。

* 大きな組織では多くの場合は選択肢がなくて、大きなことは始めづらく、小さなことから始めてもいい。

* いきなり評価の仕組みを全部変えることは難しいが、官僚的ではない新しいやり方を試したい、ということを伝えて、誰でも試してみる自由を渡す。そして、何が起きるかを見てみる。

* そして、ある時点で学んだことを集めて、そのうえで自分たちにフィットするやり方を見つけ出してみればいい

* これが4つのやり方。この組み合わせもあるかもしれない。

* 予算だけをやってみるとか、R&D部門だけで新しい組織を作ってみるとか、好きに実験をしてみてもらう、とか。もしかしたら誰かが「こんなことのパイロットをやってもいいか?」という話をしに来るかもしれない。

* このうえで、じゃあ、あなた自身はどこから始めたいか?ということを考えてみてほしい。

■お願い
動画の最後にもあるとおり、この取り組みはすべてギフトエコノミーによって成り立っています。
この取り組みを支援されたい方は、以下のリンクからLalouxへのご支援をお願い致します。
https://thejourney.reinventingorganizations.com/in-the-gift.html

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