シンプリシティの法則(東洋経済新報社)
「iPodやグーグルはなぜ成功したのか」
帯に書いている言葉に時代を感じる。初版が2008/04/24。
複雑化する世界の中で、どのように「シンプル」さを保つか。ジョン・マエダ氏が10の法則と3つの鍵に整理している一冊。
ちなみにAmazonによると自分は2008/05/09、発売直後に買ったらしい。2008年からの12年間、3回の引っ越しと、それと別に2回のダイナミックな本の断捨離を経て、それでも手元に残していた。
折に触れてパラパラと見返したくなる本の1つ。
10の法則は「削減」「組織化」「時間」「学習」「相違」「コンテクスト」「感情」「信頼」「失敗」「1」となっている。紹介される事例がiPodであり、webデザインであり、ということに時代は感じるけど、その背景にある「考え方」はまったく色褪せていない。
そうか、2008年だとスマホはなかったのか。
僕らの世界は、あらゆるものが手軽の方向へと傾いていく。
そのため、考えることを少しでも怠ると、「手軽に複雑」にしてしまう。
考えつくされた解決策は、拍子抜けするほどシンプルだったり、わかり易すぎて「言われる前になぜ気づけなかったか分からない」ものだったりする。この本を手に取ると、「複雑さは思考の怠惰さの表れ」だと自分を戒めたくなる。
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