【2.12】変容の現実とシャドー(Reality and shadows of the transformation) 1 山田裕嗣 / Yuji Yamada 2018年11月12日 00:28 ※ティール組織の著者Frederic Laloux によるINSIGHTS FOR THE JOURNEYの日本語訳の個人的なメモを公開しています。 ————————————————————— ■元のURL https://thejourney.reinventingorganizations.com/212.html■翻訳メモ * このビデオのトピックは哲学的に聞こえるかもしれないが、とても示唆があります* この変容の旅の中で、私達自身が求められる変化のうちの一つは、メンタルモデルの中で生きるのではなく、現実(reality)の中で生きること* 多くの場合、私達は現実ではなくメンタルモデルの投影を見ている* 例えば、存在するのに見えないものもあれば、逆に、存在しないのに見えるものもある* 2つの例を紹介できます* あるCEOが戦略立案をしたがっていた。それはなぜか?どんなテンションを感じているのか?と聞いてみた* その質問に対して、彼はきちんとした答えを持っていなかった。戦略立案をするのが当たり前だと思っていたから、やりたいと思っていた。* そこにテンションはなかったが、彼は何かやらなければならないと考えていた* もう一つの例。私達は、問題が存在しないのに、それを回避するためのポリシーやプロセスを作っていないか?* たしかに、ときには作る必要があるが、多くの場合、それが発生したら考えればいい。* しかし私達は、あらゆるリスクは備えられるべきだ、というメンタルモデルの中で生きている。95%のリスクは、起きてから対応しても問題ない* 反対の見方もできる。現実には存在するのに、私達が見たくないと思っているせいで、見えていないものもある。* 先日、ある興味深いセッションがあった。それはこの変容の旅で起こるシャドーについて扱うもの* そこで、多くの人がシャドーと呼んでいるものは、私達が見たくないもの、光を当てて明るみに出したくないもの。* なぜ見たくないかと言うと、私達のメンタルモデルにフィットしないから。* 多くの人が紹介していた事例は、ティールではこう言われている、セルフマネジメントではこうあるべき、といった内容だった。* 例えば、ある組織では、結果が良くなかったが、それを認めたくなかった。新しい世界では厳しい数字について話すべきではなく、人について話すべきだ。そうやって、結果について話すことをシャドーの世界に押しやってしまった。* もちろん、結果は大事なこと。以前は結果だけにフォーカスしていたが、いまはそれだけではなくなっているが。* 別の例では、新しい組織になって、サボっている人が居た。そのときに、私達は互いに優しく接するべきだ、と思っていたので、そのことを扱わなかった* もちろんそれも違う。実現したいことの妨げになることが起きるなら、それに対して自分たちを守ることも必要になる。現実には向き合う必要がある* もう一つの典型的なものでは、トップは意思決定をするべきではない、というもの。トップにいた人は、もちろん多くの貢献ができる。* じゃあ現実に向き合って、どうすればトップに居た人がイニシアチブを発揮して、意思決定もして、一方でそれがヒエラルキー型にならないようにできるか。そのやり方を探してみる。* もしかしたらそれはアドバイスプロセスと呼ばれるかもしれないが。* 次の事例。お互いに競争しているのに、それを見ようとしない。私達は協力の世界に行くのではないか、と思うと、それを見ないようにする。そのときも、その現実を受け止めればいい。* 大事なのは、私達の頭の中、メンタルモデルの中で生きるのではなく、なるべく現実をそのまま受け止めるようにすること* ホラクラシーはテンションということでそれを扱おうとしている。* 私たちはテンションを頭で感じるのではなく、必ず体の何処かで感じている。それはすぐに頭での理解につながるのだが。* ここからのinvitationは、メンタルモデルで生きるのではなく、もっと上手にセンシングすること。身体で感じること。なにがうまくいっていないのか、自分がそれをどう感じるのか。* 可能な限り、現実をそのままに感じて、受け止めてほしい。* シャドーと言って押しのけるのではなく、きちんと向き合ってほしい* テンションを感じたら、それは本当か、昔からそうだと思っているだけではないか。* これが重要なのは、メンタルモデルでいきているとき、シャドーを押しのけるときは、たくさんのエネルギーを使っている* 現実をそのままで受け止めると、エネルギーも、movementも、人間性も戻ってくる。* これは組織としても実践することでもあり、個人がこの変容の旅の中で取り組むべき素晴らしい実践にもなる。■お願い動画の最後にもあるとおり、この取り組みはすべてギフトエコノミーによって成り立っています。この取り組みを支援されたい方は、以下のリンクからLalouxへのご支援をお願い致します。https://thejourney.reinventingorganizations.com/in-the-gift.html #組織論 #ティール組織 1 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート