【1.6】目的地をどのように捉えるか? (How do you hold the destination?) 1 山田裕嗣 / Yuji Yamada 2018年5月9日 00:04 ※ティール組織の著者Frederic Laloux によるINSIGHTS FOR THE JOURNEYの日本語訳の個人的なメモを公開しています。------------------------------------------■元のURLhttps://thejourney.reinventingorganizations.com/16.html■翻訳メモ* このジャーニーの目的地をどのように捉えるのか?2つの大きく違う捉え方がある。* 一つは、とても高度なもの、到達するのが難しいところ、という捉え方。* もう一つは、目的地はもっとシンプルで、今あるマネジメントの仕方よりもシンプルなもの、という捉え方。* 私はシンプルなところに行こうとしてるのだと思っている。* 2つの事例を思い出す。* ひとつはFAVI。変容の旅を始めてから、数年で大きな経営危機を迎えた。* CEOは工場に行って、そのときの状況を率直に伝えた。25%のレイオフをしないといけない、けどどうすれば良いか分からない、と。* するとある人が、「全員が今月は25%の給与カットを受け入れて、来月以降は様子を見よう」といった。そしてその場で多くの人が賛成して、1時間後にはみんな工場での仕事に戻っていた* 今までのマネジメントの仕方に比べて、これは本当にシンプル。* HRが秘密裏に計画を立てて、コンサルタントを雇って、経営陣が会議を重ねて、というのをやるのと比べて、たったの1時間で終わった。* もう一つの事例はビュートゾルフ。4000人のスタッフがいる会社で、CEOは意思決定をするために、夜10時に家からブログを投稿して、多くの人がそれにコメントをくれる。* CEOはそのコメントを全部読んで、翌日にどうするか決める。* あるとき残業代の計算方法の変更について提案をした。すると多くの反対意見があった。CEOは、考えてくれる人を募っただけだった。* これがどれだけパワフルでシンプルなのかを考えて欲しい。* 今までの組織で残業代の計算方法を変えようとしたら、HRのトップに「提案を作ってエグゼクティブコミッティーに話して」といって、HRのトップからHRの若手に作ってくれという指示が行って、HRのトップに提案が戻ってきて、それがエグゼクティブコミッティーに戻って、そこで反対意見があると、またHRのトップに戻されて、さらにHRの若手に行って、と繰り返される* 次に、一度決まったら、これを全体に伝えるために、社内コミュニケーションの部門に伝えて、ミーティングが地域責任者に伝えられて、という段階が掛かる。* これをやるには、2−3ヶ月で、10回も20回も30回もミーティングがあって、という手間がかかる。* ビュートゾルフではブログを投稿して、24時間で意思決定されて、多くの看護師に既に情報が伝わっている。* このシンプルさとパワフルさに圧倒される。* セルフマネジメントにおける全ての事例は、伝統的なマネジメントよりもシンプルになっている。給与でも意思決定でも。* 目的地はシンプルになっている、ということを事実として実感する。* 全体性(wholeness)でも同じ。ただ自分らしく居ること、役割を外すことは、我々みんなが望んでいるものであり、みんながどうすればいいか知っている。* 安心な場を作れば誰でもできるようになる。* キーガンが言うことが好きだが、多くの組織では、報酬を払われない2つ目の仕事がある。それは自分のイメージを守ること。それを外すことはとても自然なこと。* 私はこれはもっとシンプルな方向に進むんだと思っている。* この質問を考えてみて欲しい。どうやってその目的を感じているか?* これはこのジャーニーの捉え方を気楽にできるかもしれない* 目的地はシンプルだが、多くのアンラーニングはある。それは難しい、大変なことではある。■お願い動画の最後にもあるとおり、この取り組みはすべてギフトエコノミーによって成り立っています。この取り組みを支援されたい方は、以下のリンクからLalouxへのご支援をお願い致します。https://thejourney.reinventingorganizations.com/in-the-gift.html #組織論 #ティール組織 1 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート