マガジンのカバー画像

【翻訳メモ】INSIGHTS FOR THE JOURNEY

141
■全体目次 https://note.com/enflow/n/n51b86f9d3e39 ■「ティール組織」の著者であるFrederic Laloux によるINSIGHTS… もっと読む
運営しているクリエイター

2018年6月の記事一覧

再生

【1.11】組織の変容のためにスペースを保持する (Holding the space in the transition)

※ティール組織の著者Frederic Laloux によるINSIGHTS FOR THE JOURNEYの日本語訳の個人的なメモを公開しています。 ------------------------------------------ ■元のURL https://thejourney.reinventingorganizations.com/111.html ■翻訳メモ * 前のビデオでは、CEOの仕事をJob Discriptionで見ないで、役割の集まりとしてみることの意義を話した * 役割の一つは、スペースを保持すること。新しいマネジメントを目指すスペースを保ち続け、ヒエラルキーになりそうなときに「違う違う」と声を上げること * 特に、スペースを保持することが、組織の変容が始まる際にどういう形をとるのかを話したい * ある比喩を使いたいと思う * あるCEOが、変容におけるCEOの役割は、小さなボートが海岸から海に行くことだと話していた * 最初にボートを進めるためには、安定した力強い手が必要になる * 最初の波を乗り越えて、海に出られた後は、もっと簡単に進めるようになる * これはスペースを説明するには良いイメージだと思った。最初は力強い支援が必要になる * 変容の最初の段階では、クリティカルな役割がある。大海原に進もうとする最初のチームに対しては、特に支援する必要がある * 最初にリスクをとる人達は、組織内からあらゆる抵抗に遭う * 彼らはCEOが手をかけてあげないと、やり遂げることができない * 意図的にでもなく、他のエグゼクティブやスタッフ部門が、新しいやり方を攻撃してしまう場合、あなたの役割は、そういった抵抗する人から守ってあげること * さらに、興味深い質問が浮かび上がる * あなたの組織の中で、新しいやり方を進めるのを躊躇してしまうくらい、辞めてもらっては困るような特定のスターパフォーマーはいるか? * 別の言い方で言えば、あなたがどうしても離れてほしくなくて、変容を止めてしまうような、1人もしくは数人の特別な人はいるか? * これは、非常に興味深い質問だし、あなたを悩ませるものでもある。 * この変容はどれくらいあなたにとって重要なのか?ハイパフォーマーを失ってでも進めたいと思っているか? * いくつかの組織が、この人達を失わないために行った取り組みを見たことがある * 特定の人達のために、新しい役割を用意してあげようとする。彼らの強みが生きて、かつ変容の取り組みを止めなくてもいいように。 * なんらかのアドバイザーの役割になることが多い。彼らのインサイトを活かせて、しかし他の人に影響力は発揮しない * そうすると次の質問は、あなたの役割がスペースを保持することならば、どうすれば独裁にならずに実現できるのか?CEOがいて、彼が強制する、という形ではなく。 * 一つの解釈は、whyとwhatをクリアにすること。 * 最初のビデオにも戻ると、「なぜあなたはこれをやるのか?」この物語を、深いところから話す。すると、昔のやり方には戻れないことが伝わる。 * それを伝えれば、周りはそれがなぜ大事かがわかるし、あなたの目指す方向に喜んで付いていこうと思う * そして、howにはとてもオープンになれる * エグゼクティブにも同じこと。これは受け入れられない、なぜならば、ということをクリアに伝える * 解決策が何になるのかは、私には分からない。どうすればそのチームとうまくできるのかは、一緒に考える必要がある。 * 特定の解決策を提案しているのではなく、whatとhowをクリアにする * 先程の例えに戻ると、最初の波を越えて、組織の中でスムーズに進むようになり、抵抗も減ってきた * 次のポイントとして、スペースを保持する役割は、もっと少なくしていいかもしれない。多くの人が、その役割を一緒にやってくれるようになるから。 * それが起きるサインが見えてきたら、あなたが最初に声を上げなくても、システムが反応するのを待ってもいい * もしくは、他の人が声を上げることを後押ししてあげてもいい。スペースを保持することを色んな人がやれるようにしていく。 * どうしても他の人が話し出さなえれば、最後にはあなたが話すようにすればいい * 最初は、リスクを取って新しい取り組みをする人を、すばやく、力強く守って上げる必要がある * あなたが目指したい方向を語った後に、多くの人の中で浮かぶ質問は「これは本当なのか?」「本気で言っているのか?」「いざというときに助けてくれるのか?」ということ ■お願い 動画の最後にもあるとおり、この取り組みはすべてギフトエコノミーによって成り立っています。 この取り組みを支援されたい方は、以下のリンクからLalouxへのご支援をお願い致します。 https://thejourney.reinventingorganizations.com/in-the-gift.html

再生

【1.12】変容の旅の間にサポートを受ける(getting support during the journey)

※ティール組織の著者Frederic Laloux によるINSIGHTS FOR THE JOURNEYの日本語訳の個人的なメモを公開しています。 ------------------------------------------ ■元のURL https://thejourney.reinventingorganizations.com/112.html ■翻訳メモ * 何人かのリーダーと話したことがあるが、あなたは変容の途中でどこでサポートを得るのか?ということ * 一般的な組織では、CEOは孤独な役割になる。このジャーニーで、その孤独な状態から離れていく * 多くのCEOが語ってくれたが、意思決定をしたり、組織にプレッシャーを掛けたりするような役割が自分の肩から降りて、クリエイティブになったり、人と深く関わることもできるようになる。 * 力の距離が離れていたが、それが変わることで、人としての距離も近づけることになる * ただ、これはすぐには実現しない。その間には孤独を感じることがある * あなたは、組織の目指す新しい姿を感じることが出来るかもしれないが、組織の他の人、たとえばエグゼクティブコミッティーでも理解できていないかもしれない * あなたはどこでサポートを得られるか?どこで充電できるのか?を問うことはとても重要になる * 私の意見としては、3つのサポートを探せる場所が考えられる * 最初は、特に多くの大きな組織を考えると、味方となってくれるグループ。 * 他のビデオでも、リーダーが手伝いたい人にチャレンジを提案することについて語った。彼らが新しい組織を作る手伝いをしてくれる * そしてこのグループは、CEO自身にもサポートを提供する。 * 2つ目は、個人的なコーチをつけること。 * 自分が興奮することや、フラストレーションをかじること、私のシャドーがどう組織に影響するか、またどうすれば私の強みが活かせるか、などを話せる相手。 * エグゼクティブコミッティーに居てもいい。 * 興味深いのは、フランスのある組織では、彼らがクライアントを支援するとき、CEOへのコーチであるだけではなく、エグゼクティブコミッティーのコーチや、支援するチームのコーチもする。 * 色んなレベルで手伝うことで、彼らはより力強いコーチになる。特定の人と話しているときよりも、組織のことをより強くセンスすることができる * あなたがコーチとして招待したい人を見つけたら、ぜひ色んなレイヤーで関わるように提案してほしい * 今までのコーチでは、特定のレベルだけと関わっていたほうが、いい、という考え方もある。私はそうは思わない。色んな経験のあるコーチなら、彼らは対応できる。 * 少なくとも、あなた自身が個人的なコーチをつけることをお進めする * 最後は、あなたの他にも、同じような変容にチャレンジしているCEOを見つけること * フランスのあるグループでは、色んなCEOが集まり、定期的に2日間集まって、互いに色んな話をする * そんなことをしたのか、とか、それはうちでも試してみよう、とか。 * こうやって、孤独を感じないことはとても強い意義がある * 2-3人でいいので、他にも同じようなジャーニーにいるリーダーを見つけてほしい * 組織の変容を始めると、いずれは孤独を感じず、もっと意味がある関係を作れるようになる。今時点では、ビジョンを一人で感じることに孤独を感じるかもしれない。 * ここで言った、支援グループ、コーチ、他のCEO、などからの支援を受けてほしい ■お願い 動画の最後にもあるとおり、この取り組みはすべてギフトエコノミーによって成り立っています。 この取り組みを支援されたい方は、以下のリンクからLalouxへのご支援をお願い致します。 https://thejourney.reinventingorganizations.com/in-the-gift.html

再生

【2.1】変化の新しい考え方(A new way to think about change)

※ティール組織の著者Frederic Laloux によるINSIGHTS FOR THE JOURNEYの日本語訳の個人的なメモを公開しています。 ------------------------------------------ ■元のURL https://thejourney.reinventingorganizations.com/21.html ■翻訳メモ * このビデオはきっとあなたが待ち望んでいたものです。いまから組織の変容(reinventing organization)のための7つのステップをお話します * というのは、もちろん冗談です。よくそういった質問をされますが、そんなステップなんてありません。 * なぜそういったものがないのか、説明したいと思います * FAVIのCEOのところにも、話を聞きに来る人から、step by stepのやり方を教えてもらいたいという質問をもらうことがあるそうです。 * 彼の答えはとてもシンプルです。フランス語で「やってみればわかるよ」という言い方をするそうです * 計画はできませんし、あなたにとって重要なことであれば、自分でやり方を見つけ出せると信じています * ステップごとのガイドは存在しなくても、このビデオシリーズの目的は、他の人の成功や失敗から学ぶことであり、「車輪の再発明」に陥らないようにすることです。 * では、なぜ多くの人がステップごとのガイドを求めるのでしょうか?それは、私達が機械的な世界観における変化の捉え方に慣れているからでしょう。 * なにごとも細かく計画されているほうがいいし、計画さえあれば実行できる、と捉えます。 * これは今はもはや不可能だし、むしろ以前から本当は無理だったのではないでしょうか。 * 他のビデオではやりませんが、今回は、reinventing organizationsの書籍に書いてあるものが良くできているので、それを読み上げてみたいと思う。 * ジャーニーにいくまでに、変化について受け継いだメンタルモデルを問い直して見る必要がある * 38ページにこう書いてあります。 * 「変化をどう考えるかをアップデートする必要がある。 * ジャーニーを始める前に、組織の変化をどう捉えるかを考える必要がある。メンタルモデルがオレンジの世界からなっているならば、その世界観はアップデートできる。 * 絡み合った(complex)システムと複雑な(complicated)システムの間には違いがある * FAVIで使われる優れたメタファがある。 * 飛行機は複雑(complicated)なシステム。何千何万という部品があるが、リニアなロジックに基づいていて、ある部品をランダムに取り出したときに、良いエンジニアはそれが飛行機の飛行にどのように影響するかを答えられる。 * 一方で、ボールに入ったスパゲティ。これは絡み合った(compex)なシステム * ここには数ダースの部品しかない。しかし、あるスパゲッティーを引っ張ったときに何が起こるのかを、どんな優れたコンピューターでも予測できない * 支配的なメンタルモデルは、組織は複雑な(complicated)システムであると仮定されている。 * この場合、優れた分析とよい計画があれば、実行にうつせる。 * しかし、実際には組織はスパゲッティーのような絡み合った(complex)なシステム。 * ここが違うから大きなチャレンジは失敗しやすい * では、どうすれば絡み合った(compex)組織を変容できるのか * 最初のステップを慎重にとり、場合によっては次のステップくらいまでを考える。ただそれ以上ではない * そして慎重に、組織の変化に耳を傾ける。 * その比喩を用いるならば、スパゲッティーの束を解きたければ、まずは色んな角度から見てみる * そして、もっとも良さそうなスパゲッティーを引っ張って、ギリギリまで引っ張る。そして、結び目ができてしまったら、今度は違うスパゲッティーを引っ張る * 組織は実際には絡み合っている(complex)なものだから、予測できない。 * 新しい取り組みによって、組織のある部分はバランスを崩して悲鳴をあげるかもしれない。 * 1つか2つの意味がありそうな取り組みから初めて、その次に意味がありそうなことに手を加えていく。 * リーダーには、新しいスタンスが求められる。 * 組織の変容に対する信頼感とコミットメントが求められる * 事前の計画がどれほど心地よく見えても、結局は幻想でしかない * 痛みの伴わない変化はない * 次の大きな変化をおこすまでは、物事はバランスが崩れていて、常に痛みや混乱が伴う * そしてまたバランスがくずれて、ということが繰り返される * 一部の人はその状態に不満があり、批判するかもしれない。古いマインドセットを持っていて、痛みから守ってほしいと主張するかもしれない。 * そういう人は、どんな痛みから守ることも、誰かの手に負える範囲を越えている、という事実に耳を貸さない * リーダーは、このインサイトに慎重である必要がある * 痛みは変容の一部である、ということにオープンでいなければならない。 * 完璧なプランが準備できると思っている人たちからくる誤った批判に耳を貸さないでいる必要がある」 * これは根源的なところで、計画できると思ってはいけないし、トップチームが扱えると思ってもいけない。 * もっともできるのは、絡まったスパゲッティーのような組織をよく観察して、最初に始めたいのは何か?ということを考えること。 * ただ最初のステップを取って、何が起きるかを見て、それから次のステップを取ってください。 * そう考えることで、もっとシンプルに変化を捉えられるようになります。 ■お願い 動画の最後にもあるとおり、この取り組みはすべてギフトエコノミーによって成り立っています。 この取り組みを支援されたい方は、以下のリンクからLalouxへのご支援をお願い致します。 https://thejourney.reinventingorganizations.com/in-the-gift.html