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数千億~企業の現/元CIOに聞いた良い営業とイマイチ営業の特徴とは

先日、数千億~の企業の現/元CIOにインタビューをする機会があり色々聞きました。
良い営業とイマイチ営業の差は何か?通る投資と通らない投資は何か?など諸々聞いたこと箇条書きにしていきます。

1.CIOの役割は何か

従来はシステムをどう守るか、運営するのか
これからは経営との連動が重要で、経営→ITの翻訳家であると同時にIT→経営の翻訳家であることが必要

2.CIOにどのようにメッセージを伝えていくのか

CIOの出自によってメッセージが異なる
出自によって価値観が異なるので、それに応じたメッセージが必要
出自はざっくり以下3パターン
①ずっと情シスでCIO
②他部門からCIO
③他社からCIO

①の割合は33%
②の割合は50%
③の割合は17%
注目は③
①は守りのITの発想が強く②はどの部門から来たかによって異なる
③は成果を出すことが求められているので新たな施策が好き
③のCIOには積極的に新しい話を持っていくと良い

3.トップの価値観をどう知るか

中経を見る、ITのAnnual Reportを見るなど
どういうスタンスで何をしたいのか、何を経営にコミットしているのかを把握し、痛いところに薬を塗ってあげるイメージで会話することが良い
汎用的な話を持っていくことは違う

4.良い営業とイマイチ営業の特徴は

<良い営業>
・技術的な好奇心をくすぐってくれる(技術開発畑出身のCIO)
最新技術は英語で書かれるので、日本は遅れてしまう
最新テクノロジーやその現場を見に行こうと言われたらすぐ行ってしまう
1つ上の目線で話せる営業
自分の上司に説明できる材料やネタを持ってきてくれる
自社製品とは関係なくても悩みに対して答えを持ってきてくれる営業
自社製品とは全然関係なくても、時間を使い何かしら情報をもって来る営業とは(営業が転職して)会社が変わっても付き合い続けてる

<イマイチ営業>
・会社紹介→製品→機能・技術を説明
一生懸命と思うけど、こちらの表情も見てないのでひたすら話し続ける
担当者が喰いついた=会社が食いついたと思う
担当者と経営者の目線は全く違う
ヒットしていないということをどう感じ取るか
感じ取ったらすぐに説明を止めるべき、そしたらおっと思う
・提案書の内容が会社名を変えただけのもの
すぐわかる、最悪の場合右下に他社の名前が残ってたりする
「課題は何ですか」と"ヒアリング"してくる
何も見てないと感じる、こうこう思うけどどうですか?の仮説や提案が必要

5.経営者にどう持っていくのか

ITは経営の中心ではないことが多く、お金は出したくないモノということを前提に考える
・アホでもわかるようにする
難しい話は不要、単純化
ITは経営の中心じゃないことが多く、ITの話を思ったら途端に聞かなくなる
どう自分事、どうリアルティを感じさせるか
基本的にお金は使いたくないものと考えて、どういう話ならお金を出したくなるかを考える
社外取締役から言わせる
立場的に言いやすい
社外取締役は役割を果たすうえで常に材料を探しており、経営会議でドヤ顔で言いたがる
経営者も外部からわざわざ招集しているので聞く耳を持つ
・社員のため、お客様のため、がメッセージ

6.投資が通るかどうかの分岐点は何か

経営戦略とマッチしているか
ある種の勢いと思い込みも必要
IT予算をどう確保するのかはある種適当でもいいので、製造業におけるIT投資額は1.5%~2%という
どのCIOもどうIT予算を大きくしていくかは課題にしている


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