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連載8・日本にも影響あった古代エジプト文明?

イタリアにトルコからカード式ゲームが渡ってきて
13世紀から15世紀の間に
タロットが全体的に描き直されて
今でいう「大アルカナ」の原型になる
22枚の切り札カードが付け足されて

それがフランスに渡って
マルセイユタロットに発展したことは確実のようですが、

絵柄としては
どれほど
エジプトの概念から影響を受けていたのか、
エジプト文明からの叡智が組み込まれていたのかは
歴史的な記録は失われていて
今となってはもう全然わかりませんが、

可能性はゼロではないでしょう。
 
なぜなら、
エジプト文明が始まったと言われるのは
今から五〜六千年ほど前の話ですが、

今の日本の私たちにとっても
無関係ではない文明だからです。

エジプト文明は
ヨーロッパ文明の基盤になった
ギリシャ文明・ヘレニズムそしてローマ文明に
影響を与え、

そんなヨーロッパの西洋思想は
今のアメリカ合衆国やカナダの
北アメリカの社会に受け継がれていきました。

そして明治時代の文明開花の時代から
日本の社会制度は
政治、経済、立法、教育システム、
軍隊や自衛隊の制度など、

例を挙げ出すとキリがないほど
欧米の列強と呼ばれる国々の影響受け
練り直されることになったので、

日本ですら時を超えて
エジプト文明の影響があると考えられます。

ですから
500年ほど前に作られたタロットカードにも
それなりのエジプト文化の影響はあったのでは
ないでしょうか?

「ただの占いに世界の歴史の壮大な話が
関係あるの??」と思われるかもしれませんが、

西洋占星術でも東洋占術でも
伝統ある、れっきとした占い方法には
ちゃんと歴史や論理的な原理が背景にあるので、
タロットカードも例外ではありません。

何千年の間に培われた西洋思想という
バックグラウンドがあるからこそ、
タロットカードは深淵で
知れば知るほど面白いものになるし、

何よりも
相談者さんが納得して
自分自身に向き合って
鑑定師に信頼を感じてもらうための
理論を語れるようになります。

だからこそ、タロットの
バックグラウンドを知らないままに
占いをすることは

カードに含まれているポテンシャルを
知らずに解釈しようとすることなので

薄っぺらい言葉にしかならなくなってしまうんです。

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参考文献:

アーノルド・J・トインビー 『ヘレニズム 一つの文明の歴史』 秀村欣二・清永昭次訳、紀伊国屋書店 初版1962年、復刊1975年ほか

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タロットを本質から知る連載、続きます😃♪

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