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11年のPdM人生で培った全てを懸けて挑む、巨大で難解なエネルギー業界変革

GREE、メルカリ、アペルザでPdM・CPOとして活躍した後enechainにジョインした大橋さんに、enechainならではの魅力ややりがいについてインタビューしました。

enechainは、国内最大のエネルギーのマーケットプレイスを運営するスタートアップです。"Building energy markets coloring your life" をミッションに、その規模が100兆円を超えるといわれるエネルギー業界が抱えるあらゆるペインを、テクノロジーの力でアンロックし、業界全体のDX実現を推進しています。

今回は、PdMとして活躍する大橋さんから、巨大で複雑な電力業界のペインに、オンラインマーケットプレイスというプロダクトで対峙するやりがいについて伺いました。
読者の皆様には、スタートアップの立場から巨大な市場・壮大なミッションにチャレンジする難しさ、その実現可能性や、やり切った先の未来について知っていただけたらと思います。


大橋 奎哉 / テクノロジー本部 プロダクトマネジメントデスク マネジャー
新卒でグリー株式会社に入社し、ソーシャルゲームのプロデューサーおよび新規事業子会社の取締役などを歴任。その後、株式会社メルカリにて米国・日本向け「メルカリ」の製品開発、および決済新規事業メルペイの立ち上げにPdMとして従事。2019年からは株式会社アペルザでCPOを務め、提供サービスを横断してプロダクト開発をリード。
2022年9月よりenechainに入社。社内での呼び名は「はっしーさん」。


1人では絶対にできない壮大な事業にこのフェーズで携われることは何にも勝るメリット

—幅広い領域に携わってきたはっしーさんが、今のタイミングでなぜenechainへの入社を決めたのでしょうか?
大橋: PdMとして一通りやってきて、CPOも経験して、次は自分でゼロからビジネスをやろうと思っていました。フリーランスとして独立してまず資金を集めようと動き始めていたタイミングで、GREEの同期だったCTOの須藤さんから声をかけられました。昔から沢山の人にインパクトを与えるために仕事をしてきたので、enechainのことを知って、1人では絶対にできない壮大な事業を目の前にした時に、これは1人で事業をやっている場合ではないと思い、迷いなく入社を決めました。スタートアップで狙っている市場が大きい企業は多数あると思いますが、蓋を開けると、裾野を拾って一部のペインを解決しているパターンが多いです。そんな中、enechainは業界のど真ん中の課題をど直球のプロダクトで解決しようとしていて、業界を変えるための本流をちゃんと登ることができている、且つ成果が出てきていることが驚きでしたね。
そしてenechainの組織も魅力的でした。当時エンジニアは増えてきているけどPdMはいない状態で1人目のPdMとして参画できることはやりがいがあると思いましたし、これから伸びていく大きなポテンシャルがある会社を、自分の力で成長させられることにわくわくしました。また、背中を預けるビジネスサイドが優秀なのもenechainの大きな強みでしたね。世の中にはSaaSの企業が増えてきていますが、「ちゃんと営業が売れるのか?そこに市場があるところを選べられているのか?」といった開発以前の問題があったり、マーケティングも打てないことから、使ってもらえないもどかしさに悩むPdMが多いです。enechainはビジネスが強いため、それらの課題が解かれた環境でプロダクト開発に安心して集中できるので魅力的だと思いました。

いくつか理由を話しましたが、いつもCTOの須藤さんと「enechainを選ばない理由がわからない」と話しています(笑)。そのくらい今後大きくなる可能性が高く、今のタイミングで立ち会えているのはすごくラッキーなんです。この初期のフェーズに入れるのは何にも勝るメリットだと思っています。

—実際に入社してみて、enechainでプロダクトを作る難しさはどこにありますか?
大橋: 先行事例がないところですね。海外の先行事例はあるとはいっても、日本国内で模倣できるプロダクトはほぼゼロ。プロダクト開発の場合、競合プロダクトやアプリを研究してつくることが普通ですが、enechainの場合は直接模倣できないので顧客理解と業界理解が特に求められます。

—直近ではどんなプロダクト開発に注力されているのですか?
大橋: 直近では、日本の市場にフィットするETRMサービス (Energy Trading and Risk Managementの略。電力や石炭、石油、ガスといった燃料などのエネルギー取引におけるリスク管理のこと) を代表の野澤さんと二人三脚で作っています。野澤さんの元トレーダーとしての視点から、私の今まで培ってきたUXの知見から、双方の感じる使いづらさをぶつけ合って日本一のツールを作っている最中なので、難易度は今までで一番高いです。

現在は、お客様や社外のトレーダーから1日の業務の流れやリスク管理についてヒアリングし、それをもとに「トレーダーならこう見たいだろう」といった仮説を立てて、開発しています。ただ、電力業界は自由化以降で考えると日が浅く、共通の業務スタイルや正解が確立しておらず、全体観を把握するのが難しいです。そんな中でも開発を進められているのは、代表の野澤さんがアメリカで10年先の電力自由化の未来をみてきていて、「目指すあるべき姿」を知っているからです。野澤さんの知るスタンダードを提示しつつ、お客様に寄り添いながらお客様にぴったりのETRMを作っていく予定です。

—enechainでのプロダクト開発における、PdMの役割は何だと思いますか?
大橋: まず、使ってもらうためにわかりやすいUXを提供することです。UIUXに関しては、現在GUILD代表の深津さんとの壁打ちの頻度を増やして進めています。

次に、業界や顧客のことを深く理解し開発メンバーに伝えることです。電力業界はバーティカルSaaSの業界の中でも特にイメージがしづらいです。そういった生活とはかけ離れていることに対してディープダイブして、解像度を上げていかないとならない点では随一求められている役割だと感じています。ただ数学的な要素も必要ですし、業界用語も難しいので最初は絶望します(笑)。 だからこそ、ドメインエキスパートとの対話や議論をとても大切にしていますし、自分ひとりで進められることが少ないからこそ、いろいろなステークホルダーと協働できる人が活躍する環境だと言えます。


メンバーと背中を預け合いながら日本のエネルギー業界を変革する

—壮大なミッションに挑むenechainでは、PdMとしてどういった資質が求められるでしょうか?
大橋: 先ほども述べましたが、1つ目はいろいろなステークホルダーと協働できる力です。恐らくこれが1番大事だと思います。

2つ目に、コツコツだけど要領よくロジカルにやれるスキルですね。toBバーティカルSaaS領域においてはユーザー調査や業務理解が重要になってくるので、それらの結果から汎用的な学びを得られるタイプだと合うと思います。

3つ目は、細かい手法に捉われず、やれることは何でもやって結果を求める人。enechainでは整っていないことが多い中、ビジネスのスピードが速いためプロダクトで貢献すると自分の範囲外と思う部分も多々出てくるかもしれません。それに対して「とりあえずやってみる」といった姿勢が求められます。

4つ目は他のメンバーに背中を預けつつ社会的に意義が大きいことを達成したい人。今の日本のエネルギー情勢は事例がないことばかりです。なので、突発的なことに対して足を止めずにドメインエキスパートやビジネスサイドに頼りながらプロジェクトを前に進められる人が活躍できると思います。1人で作れて変えられるような世界ではないので、背中を預け合いながら、自分は自分の領域を責任持ってやっていこうと考え、日々精進しています。

—現在担当されているプロダクトを成功に導けたとしたら、ご自身やenechainはその後どうなっていくでしょうか。
大橋: 業界の難しさと競合と呼べる存在の少なさから、自分たちがデファクトスタンダードになれるというなかなかないチャレンジをしています。最強の仲間が集まるこの環境だからこそできると思うし、覚悟や熱量をもったプロと働けて、あらためてenechain一択だなと感じる毎日です。市場に受け入れられるサービスにまで成長させることができたら、今後どんなプロダクトを担当することになってもいいプロダクトに成長させられるPdMになれると考えています。

enechainのその後については、メルカリの時も思いましたが、今回もまさに「Winner takes all (勝った所がすべてを持っていく)」でエネルギー業界にとっての唯一無二の存在になっていくんだろうと思います。電力業界と聞くと一見馴染みのない世界に思えますが、電気を使わない人はいないので、実は一番人々の生活に寄り添っている事業だと考えています。enechainの提供しているプロダクトによって企業がリスク管理できた先には、電気料金が下がったり、個々人が自由にエネルギーを選択できる未来が訪れるので、間接的に日本に暮らす人々全員の生活を豊かにできると思っています。

最後になりましたが、enechainではお互い信頼し合いながら、熱量高く、ときに成果最大化のためにぶつかり合い (建設的な批判のことを、社内では「コンクリ」と言います) ながらも、壮大なミッションの実現に向け切磋琢磨できるプロ意識の高い仲間を探しています。
いろいろなステークホルダーと協働していける方、他のメンバーに背中を預けつつ社会的意義のある壮大なミッションを達成したい仲間を、心からお待ちしております!

enechainでは一緒に働く仲間を募集しています
PdM


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