遠藤雷太

遠藤雷太

最近の記事

BLOCH PRESENTS「PROJECT WALTZ」

2019/12/8 ・25分くらいの3人芝居を5本。 ・合計2時間をこえるものの、どの作品もコンセプトがしっかりしているので、時間ほどの長さは感じない。 ・「栄光の~」とタイトルにつけるだけあって、装置凝っている。高村由紀子さんデザイン。 ・劇団しろちゃん『ビッカビカ』。いじめの加害者側の話。 ・自分の記憶の何かに結びついたらしく「えびせん」で頭に血が上る。 ・不快表現がうまかったんだけど、どこまで意図的にやっているんだろう。 ・炎上企画『398』。 ・どうして三人芝居で

    • TGR札幌劇場祭2019 授賞式

      2019/12/5 無事授賞式終わりました。 とは言っても遠藤自身作品を提供したわけではないので、完全にお客さん目線でしたけども。 予想はこちらにあげております。 小生意気に有料記事にしておりますが、予想部分を読むには支障ありません。 TGR大賞エントリー全15作品+4作品(今年は去年より少なかったです)、全部観劇し感想を書ききった遠藤をねぎらう意思のある方だけ、ご購入ください。 大賞はRED KING CRABの作品『ありあけ』。 予想4作品にRKCとトランク機械シアターも

      • TGR2019予想

        2019/12/4 こっそり、予想記事をこちらに。時間もないので、レギュレーションをあまり把握できないまま書いておきます。 あと、一回やってみたかった有料記事方式をとりますが、予想部分は全部読めます。人の作品の感想でお金を貰うのもどうかと思ったんですが、観劇した全作品きちんとチケット代を払っているし、見た作品は全部感想を書いているし、物好きな人にジュース一本分くらいはねぎらわれてもいいのではと思うに至った次第です。 なので、全部の記事をそれぞれ見てもらって、そのうえで、1

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        • 座・れら『私 ~ミープ・ヒースの物語~』(TGR2019)

          2019/12/2 ・アンネ・フランクの一家を支援したことで知られる、ミープ・ピースが最後まで信念を貫こうとする話。 ・戯曲が北海道戯曲賞の最終選考に残っているのは知っていたものの、『アンネの日記』の関連作品はすでに沢山あるので、最初は半信半疑。 ・序盤は晩年の彼女が当時を回想する形式。 ・少なくとも自分の知っている範囲で大きなアレンジはなく後半に繋がる種を巻きつつ史実の確認。 ・竹江維子さんと小沼なつきさんがミープを演じる。 ・誰かを救うことが別の誰かを見捨てることに繋

        BLOCH PRESENTS「PROJECT WALTZ」

          総合芸術ユニットえん『半神』(TGR2019)

          2019/12/3 ・体のくっついた双子のシュラとマリアが世界のハテと向き合う話。と、書いてみたものの、どうまとめたらいいのやら。 ・近年の日本演劇史で燦然と耀く大ネタ中の大ネタ。今年のTGR作品中だと『十一ぴきのねこ』と双璧。 ・自分は、夢の遊眠社時代の演目をVHSで見た。 ・劇団回帰線に所属していたころ、三人芝居に脚色した作品にかかわったけど、それも20年くらい前の話。 ・そのとき脚色演出をされていた西脇秀之さんが、今回の音響を担当している。不思議な感覚。 ・ほんとに

          総合芸術ユニットえん『半神』(TGR2019)

          RED KING CRAB『ありあけ』(TGR2019)

          2019/12/3 ・精神的支柱の工場長を失ったおもちゃの製作所が、新しい工場長を迎えて廃業の危機を乗り越えようとする話。 ・ちょっと昔、終戦後の札幌の話。 ・具体的な時期の説明があったか覚えていないけど、終戦直後ではなく、だいぶ落ち着いてきたころのよう。 ・人情系の先代に対して、ゴリゴリ合理主義者の新工場長。しかも女性。保守的な既存メンバーとの対立。 ・朝の連続テレビ小説のような設定。 ・かなり丁寧に取材をして作られたという話だけど、どこまで実在の話かは確認する時間もな

          RED KING CRAB『ありあけ』(TGR2019)

          メロトゲニ『こぼれた街と、朝の果て。 ~その偏愛と考察~』(TGR2019)

          2019/11/27 ・気がつくと鎖に繋がれていた男女が、原因究明や脱出を目指して右往左往する話。 ・まず、雑な感じでそのへんにいる人たちの記憶を飛ばして一か所に集め、鎖に繋いでみた、という感じの不条理な状況。 ・見た目も登場人物の目的もわかりやすく、不条理のオープニングとしても、とても優れている。 ・いかにも意味ありげで、目下何の役にも立たなそうなアイテムが箱に入っている。やったことないけど、リアル脱出ゲームってこんな感じだと想像。 ・不条理な状況だからこそ、演技はリア

          メロトゲニ『こぼれた街と、朝の果て。 ~その偏愛と考察~』(TGR2019)

          OrgofA『Same Time,Next Year -来年の今日もまた-』(TGR2019)

          2019/11/28 ・既婚者男女の年に一度の逢引を、1951年から25年間、5年ごとに抜き出して見せる二人芝居。 ・有名な戯曲だけど未見。コンセプトを聞くだけで想像が広がる。去年のTGR大賞作品『TEA FOR TWO』の元ネタでもある。 ・普通の演劇は役者間で協力し合うものだけど、二人芝居は対決要素も強い。役者と役者の演技合戦。 ・出演は遠藤洋平さんと飛世早哉香さん。札幌演劇に詳しい人なら、多くの人がワクワクできるマッチメイク。 ・こんな感じで見るほうはのんきに盛り上

          OrgofA『Same Time,Next Year -来年の今日もまた-』(TGR2019)

          札幌山の手高校演劇部『み・ん・な・の・お・し・ば・い』(TGR2019)

          2019/11/30 ・イチロー先生の42年間の演劇部顧問生活で、特に印象的な出来事を振り返る話。 ・師匠筋にあたるニジコ先生との出会いと別れ、高文連でのハプニング、とにかく本が書けず苦しむこと。 ・教文小ホールのサイズにも負けない、30名を超える演者たちがPatosでも役を変え時間を越え次々と現れる。退屈するヒマがない。 ・高文連でも見ている作品。最初の「緞帳Q」の言い方が好きで、気分的にはそれをもう一度聞きに行く感じ。 ・ちょっと考えれば当たり前なんだけど、パトスには

          札幌山の手高校演劇部『み・ん・な・の・お・し・ば・い』(TGR2019)

          琴似工業高校定時制 演劇部『ロボダン』(TGR2019)

          2019/11/24 ・ロボットコンテスト準備中のロボット研究部のところに、謎の侵入者が現れる話。 ・高文連のときの上演は見られず。そのときのパンフによると現在の部員は三人。それでも、つい最近の平成27年度の全国大会に出場している。 ・開場中、舞台上にロボットが立っていてお客さんを迎える。みんなの期待する工業高校感が楽しい。 ・アマゾンって言うからあとでアマゾンで探したけど、見つけられず。探し方が悪いのか。アマゾンのフリしてほんとは作ってたんだったらかっこいいけど。 ・開演早

          琴似工業高校定時制 演劇部『ロボダン』(TGR2019)

          厚別高校 演劇部『七人の部長』(TGR2019)

          2019/11/24 ・部活動の部長たちが集まって予算会議でもめる話。 ・2000年に書かれた台本。翌年上演した川之江高校演劇部は全国大会で最優秀賞。 ・生徒会室。壁がしっかりしてて、ちゃんと閉じられた空間が出来上がっている。 ・置きっぱなしの私物やチョーク跡の残る黒板も実在感がある。 ・高文連は未見。今回のほうが設営に余裕があるはずだけど、やっぱり色々変えてるのかな。 ・そもそも本作のスケールだとZOOのほうが見やすい。 ・『十二人の優しい日本人』の高校生版という感じ。 ・

          厚別高校 演劇部『七人の部長』(TGR2019)

          ELEVEN NINES『六人寄れば修羅シュシュシュ』(TGR2019)

          2019/11/23 ・不思議な部屋に集められた六人が謎のオーディションに挑む話。 ・登場人物と若手の演者それぞれの個性と、その個性のぶつかり合いを楽しむ感じ。 ・白い壁の密室に六脚のカラフルな椅子。シンプルな舞台美術なのに賑やか。 ・そこまで変なオーディションに見えないうちから、参加者が激しく警戒やら動揺やらしている。 ・後から説明はあるものの、その時点では大げさに見えてしまい、気分的に半周遅れくらいでテンションの高さと展開についていく感じ。 ・おそらく若者らしくとにか

          ELEVEN NINES『六人寄れば修羅シュシュシュ』(TGR2019)

          世界エイズデー札幌実行委員会『PRESENT』(TGR2019)

          2019/11/21 ・同棲中のゲイの恋人がHIVポジティブだと判明する話。 ・TGR2018で大賞を受賞した『TEA FOR TWO』と同じ関根信一さんの脚本。 ・1980年から2005年までのゲイを取り巻く環境が描かれた『TEA FOR TWO』に対して、本作は2014年の脚本。 ・題材も登場人物も違うけど、ゲイを取り巻く環境が変化し続けているという部分では繋がっている。 ・今や必ず死ぬ病気ではない。かと言って、検査結果が当事者や関係者に与える影響は少なくない。 ・陽

          世界エイズデー札幌実行委員会『PRESENT』(TGR2019)

          総合学園 ヒューマンアカデミー札幌校『十一ぴきのネコ』(TGR2019)

          2019/11/18 ・十一匹の野良ネコが飢えを克服しようとする話。 ・超有名な戯曲なのにちゃんと舞台で見たのは初めて。 ・しかもちゃんとした演出で。うれしい。 ・子ども向けのイメージだったけど、100分あった。 ・「子どもとその付き添いのためのミュージカル」とあったけど、そのへんの手加減はない。 ・どのネコもかわいい。お話以前にネコがかわいいと思ってしまう。 ・最初の帽子飛ばされるところからかわいい。 ・にゃん太郎の歌と動きの連動ぶり。 ・歌うまいのと、ミュージカルの歌

          総合学園 ヒューマンアカデミー札幌校『十一ぴきのネコ』(TGR2019)

          演劇家族スイートホーム『わだちを踏むように』(TGR2019)

          2019/11/16 ・小さな旅館で、ある家族がそれぞれのわだかまりを解消しようとする話。 ・序盤の会話で必要な情報を小出しにしつつ、二組の男女の企てを明らかにする導入がスムーズ。 ・二組とも似たような企てをしながら、同じタイミングで同じ空間にいる偶然は変な感じもするけど、会話の自然さと登場人物の人柄で、見る側を味方につけている。あまり気にならない。 ・不意に出てくる砕けた言い方や、会話の相手によってそれぞれがちょっとずつ態度を変えていくところが丁寧。 ・去年の『裸足でベ

          演劇家族スイートホーム『わだちを踏むように』(TGR2019)

          弦巻楽団「弦巻楽団 秋の大文化祭!」(TGR2019)

          2019/11/16 ・弦巻啓太さん監修の二作品と東京で活動する中山夢歩(なかやまむぶ)さんの一人芝居。三本立て。 ・仕事終わりで新札幌へ直行したものの間に合わず。5分くらい遅刻。途中入場、とても気が引ける。 ・最初はクラーク記念国際高校大通キャンパス演劇ゼミによる『卒業して一体なに卒業したと言うのだろう』。 ・監修は入るものの、基本的には生徒さんだけで作った作品ということでいいのかな。 ・遅れて劇場内に入ると舞台上で合唱中。演劇を見に来たので一瞬戸惑う。 ・卒業式の最中

          弦巻楽団「弦巻楽団 秋の大文化祭!」(TGR2019)