(24) ふしぎ！

日よう日の  １１時、パパは  まだ  おきて  きません。
かっちゃんは、テレビの  チャンネルを,  あちこち  まわして、まって  いま した。

すると、うしろで ゴツン、と にぶい  おとが  しました。
ふりむくと、パジャマ  すがたの  パパが、しかめつらして、ひたいを  なでて います。くふっ！  またねぼけて、かもいに　あたまを  ぶつけたのです。

「いたくした？ パパ？」

かっちゃんは、リモコンを  ほっぽり だして、かけつけ  ました。やっと    おきて  きたのに、キャッチボール  とりやめ、なんて パパが  いいだしたら、せっかくの   日よう日が  だいなしです。

「たんこぶの 上に、また  たんこぶか。のっぽは  つらいね」

パパは  だんち  サイズの   かもいに、ドンと  いっぱつ、くれました。

「ぼく、ちいさくて  よかった」
「ははは、そのうち。かっちんは  パパより  でっかく  なるぞ」

パパが  かっちゃんの   あたまを、ぐりぐりと  なでました。

「うそだい、そんなの」
「あれ、知らないの？　パパも、かっちん  くらいの  ちびだったんだよ。  かっちんも  ５ねんまえは、かよ  みたいに  あかんぼ  だったのに、こんなに 大きく  なったろ。ずっと  大きく  なり つづけて、パパを  おいこすのさ」

「いつ？」
「ずっと  さきの、あしたにね」

かっちゃんは、だまりこみ  ました。ぼくの  からだが、そんなに  ふくらむなんて！

「あさめしの   まえに、キャッチボール  するか」