11章(3)私の実母の場合
私はこの母が幼い時から嫌いだった。3歳頃から、私のオネショのしつけとして、背中にお灸を据えられるのだが、そんな時、「これは体を温めるためだからね」と優しく言い聞かせてくれればいいものを、逆に、オネショした罰なのだと言い、今夜はごはんぬき、応接間で反省してなさい、という対応が多かったのだから、皆のご飯と片付けがすっかり終った頃に、思い出したように私を食卓へ連れて行くのだが、その頃には私は食べる気をなくしていて、頑として食べない。「変な子!」というのが、母の口癖だった。お蔭で私は