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大丈夫だ、たぶん

どうもよなかくんです。昨日、友人から「お誕生日おめでとう~」というLINEが来て普通に「わー!ありがとう!」と返事したのだけど、よく考えたら誕生日今日だったわ。間違えた。

さてさて、よなかくんと月曜の理屈
第一二五回は「大丈夫だ、たぶん」

第一二五回 大丈夫だ、たぶん

中学の創立何年記念、の企画でタイムカプセルを埋めるにあたり、「10年後の〇〇さんは~をやっていそう」のコーナーに「ペーパークラフト職人になってそう」と書かれていた。あれから十年経ったが、今のところペーパークラフト職人にはなっていないし、そもそもペーパークラフト職人ってなに。

今のところよく分からん人生にはなっているものの、同級生たちが思っていたよりは多分、だいぶ普通だと思う。スーツは着ていないが会社員だし、年金も税金も払っているし、部屋の掃除は週一回日曜日。清々しいほどに普通でちゃんとしている。

この一年は知らなかった気持ちにたくさんはじめましてをした。自分の小説がたくさんの人に読まれてミゾミゾしたし、無関係でいられなくなった「社会」というものに毎日メソメソしていた。平穏だった世界に激しく流れ込む濁流に、大慌てで船が転覆しないよう必死に漕いで、ようやく半年。この濁流が止んだら、一体どこへ行くのか。というかそもそも止むのか。分からない。

この間、JUNちゃんと高円寺で飲んだ。酔った勢いで「雨は五分後にやんで」を送り、考えるより先に「僕は、一生かけてこんなことばかり書き続けようと思う」という言葉が出てきていた。言葉は時に心を追い越す。僕は、どうやらそうするらしい。これからのことで分かっているのはそのぐらいだ。

スイスイさんの本を読んで「死ぬまでにやりたい100のこと」を書き出したら、「バク転してみたい」が最初だった。その後に「雪国に住む」「ワンピースの最終話を見届ける」「親より先に死なない」が続いて、四つめにしてすでに「やりたいこと」ではなく「やらないこと」になっていた。前途多難すぎる。まだ五十個しか書けていないけれど、とりあえず次の誕生日までにバク転を練習することにした。ああ、あと作りたい本なら、いっぱいあるんだ。

感動して泣いたと言えば情緒不安定と言われ、何も起こらない小説が好きだと言えば疲れてる?と言われる。未だに謎の発熱を繰り返すがコロナじゃないし、いろいろ受け止め切れないままラクガキのような夢をまだ見ている。

健康な身体も膨大な知識も得られないまま大人になってしまった。それでも容易く日はのぼるんだから、どうにか生きていく他に仕方がない。

ハッピーバースデー自分。悲しみが消えると言うなら喜びだってそういうものだろう。じゃあ、僕はどちらも離さずに全部抱えて持っていこうと思うよ。

大丈夫だ、たぶんそんなに悪くない。

#エッセイ #日記