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【連載小説】僕らの未来 1話 彼女はできたけど……

#連載小説 #一次創作 #僕らの未来

 僕に彼女ができた。嬉しい。僕は礼子のことが本気で好き。付き合ってくれたから礼子も僕のことを好きなんだろうけれど、少し不安がよぎる。本当に礼子は僕のことが好きなのだろうかと。

 僕の名前は前川健まえかわけん、22歳。職業は保険会社の営業マン。体型はがっしりしていて黒縁の眼鏡をかけている。

 彼女は広岡礼子ひろおかれいこ、25歳で僕より3つ年上。年上だけど彼女だから礼子と呼び捨てにしている。それに対して彼女の了承は得ている。

 なぜ、不安かと言うと僕の方が年下で頼り甲斐がないのでは? と思う。そのことは怖くて伝えられない。もし、そうだとしたら交際も続けられないだろうから。

 8月10日、僕らが付き合い出した記念日。礼子と出逢ったきっかけは、礼子が僕のお客さんで、僕の方からアプローチした。1年くらい彼女と接していて好きになった。礼子も同じだという。

 僕は1人暮らしをしていて、毎日、礼子が来てくれる。嬉しいとしか言いようがない。一緒にいて楽しいし。
 
 僕には元カノがいる。今でもたまにメールがくる。僕は元カノにはっきり言った。「新しい彼女ができたから連絡しないでくれ」と。それでもしつこくメールを寄越す。礼子に相談するわけにいかないから、友達に相談してみよう。その人は平順二たいらじゅんじさん、24歳。高校の頃の卓球部の先輩。

<こんにちは! お久しぶりっす>
 このメールを送ったのは金曜日の僕がお昼休みの時。
 平さんからのメールは夜か休みの日しか返ってこない。きっと忙しいのだろう。今日は土曜日の朝9時過ぎ。僕は土曜日曜祝日は休み。

 まずは朝ご飯を食べるために卵を2個、器に割って入れた。面倒だから、スクランブルエッグにする。汁物はインスタントの味噌汁。具はしじみ。食事は僕が幼少期の頃から親のしつけで必ず3食摂っている。だから、健康そのもの。体調が悪いと思ったことが殆どない。

 今日、平さんは休みだろうか。彼の職業は、水泳の指導員。なので、土曜日曜祝日を利用して来るお客さんもいるらしいので、休みは土曜日曜祝日は関係ないらしい。卵を焼いている間にメールがきていたようで、焼いている音で着信音が聴こえなかった。本文は、
<おはよう! 久しぶりだな。どうしたんだ? 朝から>
 僕は朝ご飯を食べながらメールに気付き見て返信した。
<おはようございます! 相談したいことがありまして、いつなら時間をとれますか?>
 メールはすぐに返ってきた。
<今日の13時ころならいいぞ>
<わかりました。その時間にまたメールします。それから平さんのアパートに向かいますね>
<わかった>
 メールのやり取りはとりあえず終えた。

                             

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