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モテる俺、でも本命との行く末は……?第8話 彼女との交流

#連載小説 #恋愛小説 #交流

 今日は土曜日で学校は休みだ。相田楓は何をしているだろう。連絡先は交換してある。メールアドレスと電話番号を。僕は彼女にメールをした。
<おはよう! 起きてるかな?>
 メールは1時間程経過してからきた。
<おはようございます! メール珍しいですね。今日、男子のバスケ部はお休みですか?>
 僕はすぐにメールを返した。
<今日はないよ、女子バスケ部は?>
<午後からあります>
<そうなんだね、忙しい>
<はい、でもがんばります>
<おー! 偉い。さすが楓。午前中は時間空いてるの?>
<空いてますよ>
<じゃあ、カラオケに行かない?>
<あ! いいですね、行きますか>
<現地集合でいいだろ?>
<はい、いいですよ>
<じゃあ、今から用意して行くわ>
<わかりました。わたしもそうします。着いたらメールしますね>
<うん、僕もそうする>
 スムーズに進んだメールは一旦終えて、シャワーを浴びに行った。

 今は春なので少し肌寒いから黄色いロングTシャツにブルージーンズを履き白いパーカーを羽織った。そして髪を乾かしくしでとかして完成。
 僕は楓に今から行くというメールをして、居間にいる母に、
「ちょっとでかけてくる」
 と言ってから家を出た。

 今日は天気がよい。自転車を物置きから出し、軽快に走りだした。
 10分くらい走り、カラオケボックスに着いた。何やら人だかりができている。路肩に救急車も来ている。事故でもあったのかな。一瞥をくれてから店内に入った。店員が、
「いらっしゃいませー!」
 と大きな声が聞えた。
そして、空いている椅子に座り、楓にメールを送った。
<今、着いたよ。カラオケボックスの前に救急車が来ていて人だかりができてるわ>
 少ししてからメールがきた。
<あら、事故でもあったんですかね。今から向かいます>
<わかった、待ってるね。気をつけて>
 店内で待っていると少しして笑顔を浮かべながら楓が入って来た。
「お待たしました」
「こんにちは!」
「待たせてしまってすみません」
「いや、僕も今さっき着いたところだよ」 
店員が、
「いらっしゃいませー!」
 と言った。
 2人で受付に行った。僕は楓と会えてテンションが上がった。そしてワクワクしてきた。彼女は青いワンピースで来た。可愛い。

 受付を終え、部屋に入った。
「僕ね、バイトするんだ」
「そうなんですか、部活はどうするんですか?」
「部活がない日にバイトに行く」
「なるほど、どんなバイトですか?」
「友達と同じスーパーマーケットだよ」
「へえ、がんばりますね」
 彼女は感心している様子だ。
「お店の人だかり、なんだったんでしょうね」
 楓は不思議そうな顔をしていた。
「何だろうな、あまり近付かない方がいいかもしれない。もし、事件だったら巻き込まれる可能性もあるから」
「そうですね」
 
 歌う時間は1時間30分にした。今の時刻は10時頃。11時半には終わる予定。延長もしないと思うし。一応、飲み放題にして楓はアイスココア、僕はミルクティーにした。
 楓とは前にも2人でカラオケボックスに来たことがある。なので、以前のように1番目は楓に歌ってもらった。相変わらず上手い。楓は僕も上手いと言ってくれるけれど、自分ではそんなことはないと思う。

 1時間半という楽しい時間はあっという間に過ぎ、
「また、来ような」
 と優しく言うと、
「はい、そうですね。楽しかったです」
 と素直に答えてくれた。
「部活頑張れよ!」
 応援の言葉をかけると、
「ありがとうございます! 頑張ります!」
 と元気でやる気に満ちているように感じられた。

 既に先ほどの人だかりはなく、救急車もいなかった。事故かもしれないな。
 
 僕の家と、楓の家は反対方向なのでここで解散だ。
「じゃあな、また月曜日、部活の時会おう!」
「はい! それじゃあ、また」
 僕は楓を見送った後、帰宅した。
 楽しかったー。彼女への思いの丈はバイトをして給料が入ってプレゼントを渡す時に打ち明けよう。

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