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「小屋・オブ・ザ・イヤー2022」発表!!

こんにちは。
気がつけば2022年もそろそろ終わろうとしています。コロナで制約の多かった近年でしたが、ありがたいことに今年はあちらこちらに足を運び、多くの小屋に出会うことができました。
そんな中、印象に残った小屋はどれだろう?ということで、、、
「小屋・オブ・ザ・イヤー2022」をやってみたいと思います!
はい、拍手!!!パチパチパチ・・・・。

さぁ、まず初めに「流用の小屋賞」は「かつては冷蔵ケース、現在は消防団の収納ケース」(沖縄県宮古島市)です。

「流用の小屋賞」 扉をロックしている棒切れもナイス!

バンタイプのワゴン車やトラックのアルミ荷台などが役目を終え、収納用途で再活用されているのをよく見かけます。私はそれらを流用小屋と呼んでいるのですが、今回受賞した元冷蔵ケースを見つけた時には思わず「うーむ、これは一体どこまでバリエーションがあるのだろう」とうなってしまいました。
もちろん「これを小屋と呼ぶのか?」と首を傾げる方もいると思いますが、写真を見ると、赤いシール文字で「島尻消防団」と書かれている上、消火ホースやヘルメットがガラス越しにバッチリと確認できます。消防団の器具庫としての役割を十分に果たしているので、小屋と呼んで差し支えないと判断しました。「食料品を冷やす」という元来の役割にとらわれない、軽やかな用途変換の発想が見事です。

続いて「シンプルな小屋賞」は「単管パイプの井戸小屋」(北海道幕別町)です。

シンプルな小屋賞

ご覧の通り、柱と屋根だけの至って簡素な作りです。小屋の始まりの形、もうちょっと大げさに言えば建築の始まりの形とは、そもそもこういうものだよねということを思い出させてくれました。今後「小屋とはなんぞや?」と悩んだときに、原点回帰させてくれる小屋という点が受賞につながりました。

続いて「まさかこんなところに小屋賞」は「都心ど真ん中の日除け小屋」(東京都千代田区)です。

「まさかこんなところに小屋賞」

いや、まさかこんな場所に小屋があるわけないよね、と思いながら街並みを眺めていたら、ビルの屋上に小屋が建っていたので、本当にびっくりしました。地面はアスファルトに覆われ、目に入ってくるのは天に向かって垂直に伸びる鉄筋コンクリートのオフィスビルばかり。そんなところで野菜が栽培されているのがそもそも驚きですが、直射日光とコンクリート床の照り返し熱から野菜を守るためにわざわざ小屋を建てたことに更に驚きました。ビルの地下街に入っている飲食店のどこかが料理に出すために育てているのでしょう。建築費や維持する手間を考えたら八百屋で仕入れた方が安いのでは?と思わなくもないですが、「小屋は田舎にあるもの」という思い込みを鮮やかにひっくり返してくれた小屋でした。

「ぎりぎりドキドキな小屋賞」は「頭隠して尻隠さずな車庫」(兵庫県養父市)です。

「ぎりぎりドキドキな小屋賞」

道路と河川に挟まれた、わずかな土地ぎりぎりに建てられた車庫の裏側を眺めました。写真では伝わりにくいのですが、建物は地面からはみ出していて、鉄柱がそれを支えています。私だったら、バックで車を入れる度にアクセルを踏み過ぎないようにドキドキしそうです。軽トラのお尻がチラッと見えているところがかわいらしいです。賞の名前からエッチな小屋を想像した人がいたら残念でした。
写真をよく見ると、車庫の右隣の建物には川に向かって両開きの扉がついています。いったい何に使うのでしょうか?

さぁ、それでは最後に映えある「小屋大賞2022」は、、、こちら!

「フォークリフトのためのパレット車庫」(北海道函館市)です。

「小屋大賞2022」 パレットの積み方もお見事!

パレットを積み上げたのは、おそらく車庫に納まっているフォークリフト自身と想像できます。もちろん機械に意思はありませんが、まるで自分で自分の車庫を建てたかのようで、フォークリフトがちょっと誇らしげです。見た目があまりにもユニークで最初はこれを小屋と認識できませんでしたが、気付いてみれば、パレットで車庫を作るという発想に心を鷲掴みにされました。お見事という他ありません。

以上、いかがだったでしょうか。気のおもむくままに独断と偏見で選びましたが、選定基準は楽しいか、面白いか、です。

みなさんは今年一年、好きな小屋、気になった小屋、面白い小屋に出会えたでしょうか。もしよかったら「こんな小屋があったよ」と気軽に教えてください。いつでも小屋情報をお待ちしています。

最後になりましたが、来年もどうぞよろしくお願いいたします。
それではみなさま、どうぞ良い年をお迎えください。
(了)
2122.12.25

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